【感想・ネタバレ】寝ずの番のレビュー

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Posted by ブクログ 2013年05月23日

お葬式にはある種日本独特の雰囲気がある。
形式的になってしまう反面、親戚縁者が故人を通して新しくつながっていくような、実は前向きな儀式。
それをコメディにするって言うのはある意味タブーなのだけど、
うまく表現すればこれほど味わい深くできる日本的題材はないのかもしれない。

お通夜の後、仏さんを目の前...続きを読むにして、残された人々が思い出話で盛り上がる。
そのネタを提供するのが、酔っ払った落語家たちだから、これは面白い。
自分も画面の前でお猪口で日本酒を呷りながら、座の一員となって耳を傾けている気分。
いつしか宴会のように唄えや踊れやの、寝ずの番。
ラストの唄あそびのシーンに湧き起こる泣けて笑える感情はいったいなんなのだろうか?
こんなお通夜があるもんなら、親戚縁者でなくても、参加してみたいもんです。
自分のお通夜の晩がこんな賑やかだったら、それはそれで嬉しいだろうな。

小説では放送禁止な内容がバンバン書かれていたけど、
映画では放送コードを考えた修正がされていてそこに注目するのも面白かった。
でも映画もかなり原作に忠実で、良かった。

下手したらアメリカンコメディのようにものすごく下品な作品になっているところが、人情やら粋でうまくオブラートに包みつつ、うまいこと表現されてます。

死をも笑いに還元する日本の芸能、お見事。

♪おれの心は トタンの屋根よ
かわらないのを 見てほしい♪

この唄の意味を知りたければ、読むべし。

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Posted by ブクログ 2013年02月10日

割と短い本なんですぐ読めるし、映画化されてるんでイメージもつかみやすいかと。死を題材にしたものの中では最高にポップで面白い!

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年08月26日

葬式が好きだ。とか言うと語弊があるかもしれないが、私個人の率直な感想として、盛大な結婚式よりも盛大な葬式の方が5000倍くらい心を動かされる、ということ。結婚式挙げて離婚する人はいるけど、葬式挙げて生き返る人はいないから。

通夜葬式が終わるまで仏前の線香とろうそくを絶やさないように番をする「寝ずの...続きを読む番」。
私も親戚に不幸があると必ず自ら志願して(貫徹に耐える体力があるから)遺体と祭壇の前に陣取ったものだが、本書のような馬鹿馬鹿しくも温かい夜は当然ながら未だ体験したことがない。

「故人を偲ぶ」という思いが根底にちゃんとあるなら、酒盛りでもカンカン踊りでも春歌合戦でも何でもありなんじゃないか、と思ってしまった。むしろそんな風に泣いたり笑ったり思い出したりしてくれるなら、こっちも死んだ甲斐があるってもんだ。
いやいや、とりあえず今は、そんな通夜の夜にしてもらえるように生きることだ。

マキノ雅彦監督の映画製作秘話(?)が冗長。
らも兄を偲ぶ、編集者・小堀純氏の解説が泣けた。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

咄家の死と、その弟子たちが葬儀で繰り広げるあれやこれやを描いた作品。相当面白い。また、短編の形式なんですが一作一作の量も長すぎずサラリと読める話。全体的に軽快なテンポで進んでいく。咄家って粋だな、と思わせてくれる一作。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

映画を見てから読んだ。映画もよかったが、原作でも存分に会話の洒落ぶりが伝わってくる。今まで知らなかった単語もいっぱい知ったし。もう一度映画も見たくなる。

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Posted by ブクログ 2013年08月23日

下品だけど、最高のユーモアとホロッと感動させる話が折り込まれたストーリー。サクッと読めて、クスット笑える良書でした。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

噺家一家の師匠、一番弟子、師匠の奥さん、3人それぞれの通夜の人模様。下ネタ、不謹慎満載だけれど、どこか人恋しさが漂う。こんな風に、あたしの寝ずの番をしてくれる人はいないだろうなぁ。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

映画『寝ずの番』の原作。
中島らもの作品は初めて読んだけど、非常に読みやすい!!!
これからも読もう!

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Posted by ブクログ 2015年08月12日

上野から新青森までの新幹線のお供に。

お下品なネタの応酬に苦笑いしつつも、登場人物の間抜けなエピソードの数々がバカバカしすぎて愛らしく思えました。

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Posted by ブクログ 2013年07月28日

内容紹介
中島らもの人情喜劇の傑作が映画化
上方落語界の重鎮、笑満亭橋鶴??今まさに臨終のとき。「師匠、何か心残りは?」と、弟子が聞くと橋鶴の口がもごもごと動いた。「そ、そそが見たい・・・」。果たして、そそ、とはなんのことか?
内容(「BOOK」データベースより)
上方落語界の重鎮、笑満亭橋鶴が、い...続きを読むままさに臨終のとき―。「師匠、何か心残りは?これはやっておきたかったということは?」と、弟子が聞くと橋鶴の口がもごもごと動いた。「そ、そ○が見たい」!!弟子たちはみな、呆気にとられ、その後、大騒動に。果たして「そ○」とは、いったい何のことなのか―?マキノ雅彦第一回監督作品原作ともなった、粋で泣かせる中島らもの傑作三部作。

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Posted by ブクログ 2012年03月07日

またまた中島らもの一作。
落語一家に訪れた3人の死。師匠、兄弟子、姉さんの死。

噺家らしい明るさを持って故人を偲ぶシーンを全面に、
らもらしいタッチの物語で描かれている。

ただし、恐ろしいことに、この兄弟子・橋次の死に方と、
中島らも本人の死に方が酷似している。謎の含まれた物語。

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Posted by ブクログ 2010年11月08日

友達に勧められて読んだ。
上手いなァと思いながら読み進めていたら、不意に吹く。最後が、おぉ!で終わって気持ちがよい。
劇中の落語家は、六代目笑福亭松鶴をモデルとしたとか。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

下品だけれど、おもしろい。落語家さん達の専門用語を少し解説してあったり読んでて飽きないお話でした。最後の歌で締めくくるオチは感動しますよ。

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