あらすじ
1974年、テレビやラジオ、ロックやジャズへの未知なる期待が渦巻いていたアジアの国・日本に降り立ったロンドン青年。文化の壁にぶつかりながら、素晴らしい音楽を電波にのせるべく今も奮闘中の著者が、音楽シーンとメディアの激変を振り返り、愛してやまないラジオと音楽の可能性を、今あらためて発信する。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ピーターさんが74
年に来日してから現在までの回想。ディジタル放送、ネットラジオを経て、クラウドサービスとの競合時代と、変遷を重ねるなかでラジオの意義を考える。
このひと、とっても真面目に真摯に自分の業に取り組んでいることがまっすぐ伝わってきて、読んでいてとっても清々しい。音楽好きとして勉強になりました。
Posted by ブクログ
ラジオを聞いていたのは高校生だった91年から96年くらいかな。その頃音楽に興味がわいてきた時期だし、バイト先のレコード屋でずっとかかっていたのもあるかも。好きな番組も出来て毎週かかさずチェックしてたように思う。大学に入るとインターネットにどっぷり浸かってしまい、まったく聞かなくなってしまった。ラジオの記憶というと、92年の秋くらいかクラプトン特集が深夜に一週間くらいあって、ちょうどその年の9月に出たアンプラグドで大好きになって勇んで聴いてみたら、クリームとかデレクアンドザドミノスのオリジナルなレイラを聴いて衝撃と戸惑いを感じたのを今でもよく覚えている。ピーターバラカンさんのこの本を読んで、みんなそれぞれの思い出をたどるのではなうでしょうか。
Posted by ブクログ
ピーター・バラカンによるピーター・バラカン伝。音楽とのつき合いを語るはじまりは、パイレーツ・ラジオやジョン・ピールの話から。音楽の好みはそんなに重ならないけど、大事な場面で影響受けてる。自分の音楽体験も振り返って。読んでる間ずっと、あの静かな声が語りかけてきて心地よい。
Posted by ブクログ
ピーター・バラカンファンとしては読まない訳にはいかない。
大学生の頃、「ポッパーズMTV」をよく見てました。
ロバート・クレイやスタン・リッジウェイを知ったのもあの番組でした。
映画もいろいろ紹介してくれました。
私は相当バラカンさんの影響を受けて青春時代を過ごしました。
これはバラカンさんの音楽人生を辿る本です。
70年代から現代まで、日本と世界の音楽を取り巻く状況を振り返りながら。
バラカンさんはラジオでは淡々と喋るけど、私はその中にいつも強くて固い芯を感じてきました。
その固い芯の部分に少しだけ触れることができます。
日本に来て音楽業界で働き出した頃の話がとても興味深いです。
業界の裏話もあります。
日本の文化やビジネススタイルに戸惑いながらもバラカンさんが音楽と誠実に向き合ってきた様子がわかります。
現在はネット配信なしには音楽ファンや映像ファンは生活できない時代です。
バラカンさんはそれらの可能性をおおいに認め、取り入れながら自分が良いと思う音楽を伝えていく方法を探っています。
「ラジオに魔法を取り戻す」キャンペーンなんて素敵すぎますね。
年代ごとにバラカンさんが選んだ10曲も載っています。
これらの曲を探してじっくり味わうのも楽しいでしょう。
バラカンさんが日本に来てくれて本当によかった。
Posted by ブクログ
ラジオDJ、Peter Barakanの半生をまとめた自叙伝。特に来日後のラジオやテレビなどメディアの活動を中心に業界の置かれている状況が語られています。欧米で考えられているラジオと日本で考えられているラジオの立ち位置が対比で書かれていてとても興味深かったです。また彼の選ぶ10年毎の10曲はチェックしてみたいです。業界を目指す人は読んだほうがいいと思います。余談ですが、彼の尊敬するジョン・ピール氏のDJの模様は、様座なアーティストが出しているBBC sessionsのようなCDで実際に聴くことができます。
Posted by ブクログ
ピーター・バラカンのラジオを通した自伝。
元々、老成したイメージのある人だけれど、音楽に関しては一貫して協調性がない点が面白い。
苦手な音楽を否定する事はないが、後から好きになるといったことが殆ど書かれておらず、ディスコなどに関しては一貫して冷淡な様子が意外だった。
このある種の協調性の無さからか、自分が関わったラジオやテレビでもずっと自由な編成を求めていたことがわかり、そこから著者の誠実さが浮かび上がってくる。
時代を振り返る本としても読め、ラジオというメディアの最良の部分も感じさせてくれる良い本です。
Posted by ブクログ
ピーターバラカンさんの半生記。DJという仕事に出会うまで、そして日本に住むようになるまでのこと。音楽への愛、ラジオというメディアの可能性についても淡々と、しかし鋭く語られています。
子供の頃はFMで音楽を聴くのが中心で、エアチェックもしてました。今ではすっかりFMは音楽メディアとしては劣化してしまいましたが、今ではインターネット、そしてストリーミングのおかげで、世界中のラジオを聴くことができます。海外に住んでいても、音楽には不自由しなくなりました。残念ながら日本のラジオは遅れていて、著作権の制約もあるのでしょうが、日本でしか聴けないものがほとんど。唯一海外で出会ったな、と思っているのは「湘南ビーチFM」です。音楽中心の番組が多く、大好きなジョージカックルさんの番組もあって、楽しませてもらってます。
Posted by ブクログ
"日常的に音楽のある生活をしている人と、そうでない人がいる。私は後者。
音楽とともに生きてきた人の自伝的な本だった。
イギリス人なのに日本語が堪能なピーター・バラカンさんがラジオのDJになるいきさつと日本のラジオ事情など知ることができる。"
Posted by ブクログ
バラカンさんが来日してからの自分史と日本のラジオや音楽史が重なる。言いたいことをはっきり正直に苦言を呈しても干されないのは外国人ということもさることながらそういうキャラと認識されてるから? 固有名詞を殆どぼかしているのに竹中平蔵だけ名指しで酷評でワロタ。
Posted by ブクログ
ピーター・バラカンさんとの出会いはよく考えてみたらCBSドキュメントだった。ラジオの人、としての認識はもっとずっと後だったのだが、その昔も今も囁くような低いトーンの穏やかな声は変わらず。ラジオパーソナリティはオンエアと普段の雰囲気が全く違う方が多い中、仕事でお会いした時も電波から聞こえるお声とご本人はあまりに同じで逆に驚いたことも。でもラジオを、音楽を愛する志が、その穏やかなトーンから熱く感じられた。
「どんなに古い曲も初めて聞いたら新曲なんだ」のひと言は胸に刻む。ラジオから流れる音楽にはそんな魔法が潜んでいるはずだ。
Posted by ブクログ
FM放送でピーター・バラカンの放送を聞いていたため手に取った一冊。放送の裏ではこういう事柄があったんだなぁ、と気づくこと多々有り。バラカンのYMOに対する見方が書かれていて、「へぇ~」と思ったり。
Posted by ブクログ
ミュージック・マガジン、シティロード、ポッパーズMTV、ウィークエンドサンシャイン…考えてみればピーター・バラカンさんとのつき合いも30年以上になる(つき合いといっても、読者でありリスナーであるというだけだけれど)。
来日してから現在までの色々な事が語られる。とても興味深い内容だった。そのひとつひとつに対してコメントをしたい気持ちだけれども、それはとてもこの場では書ききれない。
ラジオへの想い、そして現在のラジオへの危機感にはとても共感する。魅力あるDJが選曲して音楽を語る、そんな番組がもっとあればいいと思う。でも、マニアックともいえるバラカン氏や山下達郎氏の番組が支持されているのを見ると、いい音楽を聞きたいというニーズはあるのだと思う。でも、今の若い人はほとんどラジオを聞かないんだよな…と思うと、やっぱり将来は暗いのかもしれない。
★を4つにしたのに特に意味はありません。5つ★でも良かったのですが、なぜか遠慮しちゃいまいした。
Posted by ブクログ
バラカンさんは、ジャーナリストではなく、音楽がメインのひとだったってことにまずびっくり。
いつも土曜朝のウィークエンドサンシャインを聞いているけど、この本を読んだことで、バラカンさんのラジオへの興味が一層深まった。
Posted by ブクログ
普段から語り口や選曲が好きな人でしたが、どういうふうに日本で今のような立ち位置に至ったか、どうして今のような番組のスタイルになったのか、そういうことが判って興味深かったです。
70年代から各時代の思い出深い曲を各10曲ずつ紹介するリストや、時代を動かしたプロテストソング50曲などのリストも載せられています。
何曲かリストに沿って解説を読みながら聴いてみましたが、ピーターさんの番組をそのまま聴いているような気分になれました。続きも徐々に聴いていきたい思います。すごく贅沢な時間が得られます。
Posted by ブクログ
ピーター・バラカンって坂本龍一のサウンドストリートに時々出てたときから知っているわりには、どんな仕事をしてきたか全体像がわからなかったのですが、本書にはライフヒストリー的なことやメディアとの関わりが語られていて、ようやく彼のスタイルや立ち位置が理解できました。
ラジオへの愛、共感できます。
インターFMの執行委員をやっているというのも初めて知りました。今まであまり聴いていなかった局だけれど、これからは聴いていこうと思います。
Posted by ブクログ
ピーターバラカンというやたら日本語が上手い、でも難しい音楽ばっかり紹介するDJがいることは知っていたが、この本を読んでみてなんか親近感を感じることができた。もっとラジオを聴いてみたくなった。