【感想・ネタバレ】女子校力のレビュー

あらすじ

空気を読まずに突き進む“世間知らず”な強さのヒミツ!女子校離れと言われて久しい。「ドロドロしてそう」「楽しくなさそう」と敬遠されるが、実際には異性の目がない学校空間ではスクールカーストが形成されず、ギャルや腐女子、バンギャ、ジャニヲタ、ガリ勉などさまざまな種類の女の子が共存し、グループどうしの対立もない。他人の目を気にしないでいいので、やりたいことに邁進できる自由な環境なのだ。だが、そこで育つと「物言いが率直すぎる」「言葉の裏が読めない」「男のメンツを平気で踏みにじる」と“空気が読めない子”になっていくのも事実。「温室育ちのお嬢様」に商品価値がなくなった現在、女子校の存在意義とは何なのか。閉塞する社会を打破するために、女子校出身者の“空気を読まない力”はどう作用していくのか。78人の卒業生・在校生へのインタビュー、現役教諭、受験産業関係者への取材から見えてくる女子校育ちの“力”を探る。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

主に首都圏とその近郊の名門私立女子校出身者に取材して、その傾向などを分析した一冊。
多くが東大・早慶などに進学するような偏差値が高い、中学受験を突破して入学する中高一貫校の女性を取材していて、公立校や地方の中途半端な女子校は対象となっていないので、すべての女子校出身者に当てはまる内容ではないが、ある種の傾向は読みとれるので、なるほど、と頷く点も多々ある。
曰く、「女子校出身者には(異性がいないので)世間がない」「男社会のメンツなどが理解できない」「率直に物を言いすぎる」「オタクが多い(スクールカーストが起こりにくい)」など。
世間では、女子校というと人間関係がドロドロしていて面倒くさそうという印象もあるだろうが、そうではなく逆に異性の視線を気にしなくて良い分、オタクも生息しやすく、恋愛に疎遠なものが多い分、自分の趣味の世界を追求できる、生きやすさもある。
スクールカーストが異性がいないと起きにくい、というのはそうなのか、と驚きだった。
地方の中途半端な公立女子校出身者としては、すべてがこの本の内容に当てはまる訳ではないが、思い当たる節もあり、読んでいて興味深かった。

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2013年11月06日

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