【感想・ネタバレ】笑わない数学のレビュー

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Posted by ブクログ

文系の自分にとって、数学はモヤモヤした霧の中にあるもので、これまでも『フェルマーの最終定理』、『四色問題』、『宇宙際タイヒミュラー理論』など何冊か読んできましたが、その場では理解できるものの全体像が掴めずにいました。

タイトルである『笑わない数学』は、番組名としては知っていましたが、書籍化された際にこれは面白そうだ、と手を伸ばしたのがきっかけ。

本で取り扱われているテーマは、素数、無限、四色問題、フェルマーの最終定理、確率論、ガロア理論。目次を見て、「知っている/知らない」で分類して、素数から読み始めたのですが、程よく難しくて、何度も読み返しました。この「あとちょっとで手が届くのに届かない」という感覚が、まるでゲームのように、どんどん前のめりになって読んでいました。

本は次の本へと繋げるための架け橋になるものだと思っています。数学もそれと同じく、次の問題への架け橋になることが多く、それ単体では完結しません。
この完結しない、という事実がストーリーのようで、仮説から証明へと至る道が物語になるのも頷ける気がします。

まだまだ謎が多い数学。自分が生きている間に、いくつの仮説が証明されていくのか、楽しみで仕方ありません。

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2023年12月17日

Posted by ブクログ

NHK番組『笑わない数学』を再構成して書籍化した本。数学者が向き合ってきたいくつかの難問(素数、無限、四色問題、フェルマーの最終定理、確率論、ガロア理論)を取り上げ、一般にわかりやすく解説している。本書の大きな特長は、幅広い人が楽しめるように作られている点である。親切な補足説明があったり、数学者の努力に焦点を当てた物語が含まれたりして、数学が得意でない人が楽しめる部分もあれば、難しい概念を紹介したり、具体的な証明を載せたりして、本格派の人を飽きさせない部分もある。高校までの数学では習わないような、数学の興味深さと難解さを同時に味わえる一冊となっている。

本書から学んだこと
- グラフ理論の有名な一筆書き問題に「ケーニヒスベルクの橋の問題」がある。ケーニヒスベルクはプロイセンの都市(現在のロシア、カリーニングラード)であり、そこを流れるプレーゲル川の橋の渡り方に関する問題である。
- フェルマーの最終定理を証明したアンドリュー・ワイルズは、45歳でフィールズ賞の特別賞を受賞した。通常、フィールズ賞はその年の年始時点で40歳を迎えていると候補に入れないが、その重要性が認められて特別賞となった。
- モンティ・ホール問題は、アメリカのテレビ番組「Let's Make a Deal」で実際に行われていたゲームであり、その司会者の名前が由来となっている。この問題はIQ228のマリリン・ヴォス・サヴァントのコラムで有名になった。

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2024年04月30日

Posted by ブクログ

TVシリーズはシーズン1途中からとシーズン2を観ましたが、難しい数学の理論や現象を如何に楽しく如何に明解に紹介するかに全集中する番組だったので好きでした。笑わない数学のタイトルの背景には、「実は数学が苦手なんだよね、ハハハ…」と笑って逃げるのではなく、科学や数学に(笑わずに)真剣に向き合ってただただ熱く語るといったスタッフの想いが込められたことに納得した。

番組制作では難問に立ち向かいご苦労が多かったと思いますが、素晴らしい番組制作に携わった関係者の方々に敬意を評します。センキューーー!

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2024年03月20日

Posted by ブクログ

大学レベル以上の高度な数学を一般人にわかりやすく解説しています。読んでいて飽きない構成になっています。

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2023年12月28日

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