【感想・ネタバレ】不器用で【電子版特典付き】のレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2024年04月24日

情景描写や人間心理の細やかな表現に驚きました
…ニシダさんのキャラクターを知った上で読むと
そのギャップにより楽しめる小説だと思います。

『焼け石』が本当に良かった。

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Posted by ブクログ 2024年03月25日

お笑い芸人としてのニシダさんが好きなので読んでみた。

風景、心理、人間関係など全体的にグロテスクな描写が上手だなと思った。
それと、色々な視点からの侘び寂びを言語化するのが上手だなと思った。

どの話も、じっとりと湿っぽい空気感で展開されるのが好きだった。
手放しのハッピーエンドで終わる話は少ない...続きを読む印象で、少しだけ報われるとか、今後報われる方向に進みそう、という絶妙なラインの落とし方してるのも好きだった。

芸人ニシダの人間臭さも感じられる良い本でした。次回作も期待してます。

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Posted by ブクログ 2024年02月21日

芸人さんの本だと思って読んだら本当に面白くて予想以上でした。
どの話もタイトルどおり不器用で人間くさくてだからこそどこか共感できて愛すべき人物たちが浮かんできます。
表現や言い回しが巧みで、すらすらと読み進めました。
クズ男と言われているけど、こんなに言葉使いが上手だからヒモになったりするほど女の子...続きを読むの心をくすぐるのかな?とすら思いました。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年12月20日

末恐ろしい才能を感じた。
圧倒的表現力と、予想ができない物語の展開。マジで天才だと思うし、いずれ何かの純文学の賞を取るだろう。

五話からなる短編集だが、どの話もめちゃくちゃ面白かった。
ジュニアさんが絶賛した理由がわかる。

———あらすじ(公式より)———

鬱屈した日常を送るすべての人に突き刺...続きを読むさる、ラランド・ニシダの初小説!

年間100 冊を読破、無類の読書好きとして知られるニシダがついに小説を執筆。
繊細な観察眼と表現力が光る珠玉の5篇。

「遺影」
じゃあユウシはアミの遺影を作る担当な――。中学1年の夏休み、ユウシはクラスでいじめられている女子の遺影を作らなくてはいけなくなった。
貧しい親のもとに生まれてきたアミと僕とは同じタイプの人間なのに……。そう思いながらも、ユウシは遺影を手作りし始める。

「アクアリウム」
僕の所属する生物部の活動は、市販のシラス干しの中からシラス以外の干涸びた生物を探すだけ。
退屈で無駄な作業だと思いつつ、他にやりたいこともない。同級生の波多野を見下すことで、僕はかろうじてプライドを保っている。
だがその夏、海釣りに行った僕と波多野は衝撃的な経験をする。

「焼け石」
アルバイト先のスーパー銭湯で、男性用のサウナの清掃をすることになった。
大学の課題や就職活動で忙しいわたしを社員が気遣って、休憩時間の多いサウナ室担当にしてくれたらしいのだが、新入りのアルバイト・滝くんは、女性にやらせるのはおかしいと直訴したらしい。
裸の男性が嫌でも目に入る職場にはもう慣れた、ありがた迷惑だと思っていたわたしだったが――。

「テトロドトキシン」
生きる意義も目的も見出せないまま27歳になり、マッチングアプリで経験人数を増やすだけの日々をおくる僕は、虫歯に繁殖した細菌が脳や臓器を冒すと知って、虫歯を治さないという「消極的自死」を選んでいる。
ふと気が向いて参加した高校の同窓会に、趣味で辞書をつくっているという咲子がやってきた。

「濡れ鼠」
12歳年下の恋人・実里に、余裕を持って接していたはずの史学科准教授のわたし。
同じ大学の事務員だった彼女がバーで働き始めてから、なにかがおかしくなってしまった。
ある朝、実里が帰宅していないことに気が付いたわたしは動転してしまう。

———感想———

「遺影」「アクアリウム」「焼け石」「テトロドトキシン」「濡れ鼠」、どれも抜群に面白く、読み応えがある。
全く予想できない展開が続き、結末に毎回うならされた。終り方はもう芸術の域。
描写の細やかさ、他の誰かがしてそうな言い回しは使わないというこだわりも随所に感じられた。

そして最も読者の感覚に近そうな、共感を得られそうな「濡れ鼠」を一本目に持ってこない構成にも驚く。
僕なら五本揃った時点で、これを一本目にしただろう。

漫才でのツッコミの立場、クズ芸人としてのキャラクター、この本を読んだら相乗効果的に、それら全てに深みが増すと思う。

これからの活躍に期待しかない。

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Posted by ブクログ 2023年12月01日

ニシダ本人が好きだから気になってたけど、noteで公開してるあらすじを読んでみて、買うって決めました。^_^

私が短編集ばっかり読んじゃうのには、腹八分目の食事がいちばん心地いいってやつと同じで。
短編集の中でも印象が薄い話って必ず出てくるんだけど、この本はそれがなかった。結構自分好みだったんだと...続きを読む思う!

著者の書く結末がどんなものかなって思って次回作も楽しみです。ニシダ、長編も読んでみたいよーーー!




メモ:初めて読む人の本って書き方に慣れないから、やっぱりちょっと冒頭から頭に浸透しにくくて、世界観に入りづらいよね〜、

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Posted by ブクログ 2023年09月19日

卑屈な主人公たち、でもすごくリアルで愛着がわく。ねっとり余韻の残る短編集。
めっちゃ面白かった。

ニシダすごい〜

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Posted by ブクログ 2023年08月30日

小説の1ページ目をめくる瞬間というのは幾つになってもワクワクするものだ。それは新しい世界の扉を開ける行為であり、それだけで小説を読むという行為の20%ぐらいは達成してると言ってもいい。ニシダがX(旧Twitter)上で行っている「架空小説書き出し」というコンテンツはその1ページ目という要素を抽出した...続きを読む贅沢な遊びと言えるだろう。そんなニシダが書き出しに留まらず短編小説集を出したと聞いて読まずにはいられないと思った。お笑い芸人の趣味の延長で書いた小説としては文章力が高く、夢中で読み進めては時々作者がニシダだということを思い出して少し驚く、みたいなことを繰り返していた。お笑い芸人としてのニシダ、引いてはラランドの活躍についてはここで書かずとも大衆の知るところになりつつあると思うが、元々はアマチュアでM-1の準決勝に行ったことで注目を集めたコンビである。漫才であろうとコントであろうと、基本的にお笑いには「オチ」がある。オチとは「責任」だ。3分ないし4分の短いストーリーに責任を持ち、客が納得する形で終わらせる役割を持つ。ニシダがネタを書いていないのは周知の事実ではあるが、お笑い人らしくこの本はオチが綺麗だ。それでいてこれから登場人物がどうなるんだろうと読者があれこれ想像する余地を残してくれている。また、登場人物の心情描写がリアルでまるで体験してきたかのような説得力がある。サーヤがピンで活動している時にニシダはファンの女と寝ているだけのキャラになりつつあるが、その行為は人の感情と向き合い続けるものであり、ニシダの血肉となって文章に宿る。これからもクズ芸人かつ小説家という左右の足につっかけと革靴を履いているようなちぐはぐな二足の草鞋で活躍し続けてほしい。

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ネタバレ購入済み

ラストの焦燥感!

2023年08月21日

日常で感じるちょっとしたことがたくさん散りばめられている小説。

#切ない #エモい

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Posted by ブクログ 2024年03月20日

ラランドのニシダの初著書。短編集。
センスを感じる。俺センスあるだろ感を感じさせない文章なのも良い。読みやすいし、他人に言えない自分の闇深な部分もそうそうあるあるという塩梅に言語化してくれている。結構好きかもしれない、ニシダの文章というか小説。

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Posted by ブクログ 2024年03月12日

まだ遺影しか読んでいないが、めちゃくちゃ良い。描写がリアルで引き込まれる。主人公の微妙な感情の肉体的な表現がすごい。昔のことをいろいろ思い出してしまった。

追記
ララチューンのパワプロ胸糞ニシダを見た後、
焼け石を読んだが、あの胸糞ニシダとこの焼け石を描いた人間が同一人物とは思えない。
ゲスの極み...続きを読むの川谷が不倫をして世間からヘイトを買った後、有無を言わさない才能で世評を変えたことを思い出した。
いい加減な人間

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Posted by ブクログ 2024年01月31日

ニシダが好きだから読んだ短編集。

普通思いつかない設定の話が多い。
ストーリーは暗いけど、情景の説明が美しい。

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Posted by ブクログ 2024年01月23日

昨年からラランドのことが好きになり、そのタイミングでニシダが執筆した短編集がまとまった「不器用で」が発売された。僕はとても嬉しく、本書を読むのを楽しみしていたファンである。
本書を読んだ感想としてニシダは比喩表現が他の作家さんとは違うなと感じた。そこが非常によく言葉巧みであった。また、情景を丁寧に説...続きを読む明しており頭の中で容易に想像できた。各短編の中で登場人物の様々な心情が読み取れて面白かったです。
一ファンとして、これからも作家ニシダの活躍に期待したいです。

p.s.
本書を全て読み終わった人は表紙にも注目してみて!!
気付けることがあると思います。僕は読み終わった後に本を閉じて表紙を見た時にはっとしました。

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Posted by ブクログ 2024年01月11日

ラランドが好きで買った一冊。
5つにわたる短編集で、情景描写ともに心理描写も細かくリアルで物語に没入しやすかった。
ニシダは何冊も小説を読んでることから表現方法のレパートリーが多く、YouTubeやラジオを聴くと表面上は芸人としてのフランクやユーモアはありつつも、根は根暗で小難しそうな性格、笑という...続きを読む偏見があったので、卑屈で難解な文章を書くのかと思いきや、読みやすく没入感もあるしっかりとした小説だった。面白かった。
短編「テトロドトキシン」の私の「単純な動作に意味が与えられた気がした」というセリフがすごく素敵に思った。言葉の知る楽しさの醍醐味の一つなんだろうなって。座敷の縁の靴を履くところの式台や、電車内の手すりのことをスタンションポールなどなど、自分も初めて知った言葉なので今度ぜひ飲み会の機会がある時に式台を感じながら靴を脱ごうと思った笑。
↓この表現すごい好き。歯が痛い時に使おうかしら。
p124.
その時、左顎の辺りを瞬時に冷感が走った。
大きな金属の塊にむき出しの神経がもたれかかったような、痛さと冷たさがやってきた。

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Posted by ブクログ 2023年12月10日

ニシダさんが好きだから読んでみた。
ニシダさんは頭が良いから難しい文章なのかと思っていたけれど、とても読みやすくてサクサクと読むことができた。
中でもアクアリウムが1番好きだった。自信はないのにプライドが高い彼。本当は自分が一番下の存在だって気付いている。けれど、そんな自分に病名を付けてもらったり、...続きを読む波多野をそれよりも"下"の存在だと認識することによってなんとか生きながらえていた。でも、あの事件がきっかけで自分が人間以下であることに気付いてしまった。
社会人1年目の私は仕事ができなさすぎて病院に駆け込んだり劣等感で押し潰されて死にたくなることがあった。彼と同じで病名を付けてもらうことで自分が仕事をできない理由を作った。防衛本能なのだと思う。彼と自分が重なり、特に後半は読んでいて辛かった。
それでも多分、何度も読むんだろうな。

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Posted by ブクログ 2023年10月25日

おもしろかった。文章がとても上手だった。ぼくの好きな細かい描写。本を読んでいることを忘れるような没頭感。
最近はほぼ毎日ラランドに触れている。ご飯中はララチューン、歩行中は月の兎。何で好きなのかはまだ言語化出来ていないけれど、ラランドが好きだ。
どの立場で言ってるんだと思うけれど、ニシダさんは本当に...続きを読むたくさんの本を読んできたんだなと思った。ぼくももっと読みたいなとも思った。
きっと2冊目も出してくれるだろうから、今から楽しみ。そういえば、新刊を自分でお金を出して買ったのが久しぶりだった。それくらい読みたい本だった。

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Posted by ブクログ 2023年09月15日

日常がこんな解像度で見えてるのか。ニシダやばし。

今まで実用書とか自己啓発本の類くらいしか本を読んでこなかった。表現力や日常を切り取る描写力みたいなものが希薄でコンプレックスだった。小説を読んでもっと文字を浴びたいと思ったことはなかった。そう思わせてくれたニシダ先生ありがとう。

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Posted by ブクログ 2023年09月11日

ラランド・ニシダの初の小説集ということで若干舐めてかかってしまったけど、収録されている5篇とも私小説的な人間臭さと文章としての読みやすさを兼ね備えていて、大変素晴らしかったです(「テトロドトキシン」が特に好き)。これは間違いなく「文才」というやつなのでは。

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Posted by ブクログ 2023年08月31日

芸人、ラランドニシダさんの短編集。
描写が繊細でワードセンスの良さが際立ってた。女性主人公の物語もあったけど、共感できる程、心理描写もうまい。ニシダさんの独特な表現力、世界観に引き込まれてあっという間に読み終えちゃいました。

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Posted by ブクログ 2023年08月01日

「不器用で」ってタイトルだけど、登場人物全員根本的にやさしいんだろうなって読んでて思った。打算的だったり自己中心的だったりしてもわざと人を傷付けたりはできない、みたいなのを感じた。面白かった。こんなにすらすら読めた本は久しぶり。

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Posted by ブクログ 2024年03月17日

僕が大好きなラランドのニシダが書いたとは正直思えないほど、言葉と表現力がすごい!

死にかけの蝉を宙に浮く余力も残らぬ蝉と書いていたり、食券が出てきたではなく食券が吐き出されたと表現していたりと表現が作家すぎてびっくり。
だけど、ニシダってめちゃめちゃ本読んでるもんなぁ
僕もたくさん本を読めばこの語...続きを読む彙力、表現力が身につくのかなぁ

芸人ニシダではなく小説家ニシダだった。

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Posted by ブクログ 2024年03月13日

ラランドは好きなので読んでみた。他の芸人や芸能人の著作よりも、リアルな描写や観察眼の鋭さが適度に文章に表現されているところは、正直上手いと思った(マタヨシより上だと思う)。が、持って回ったストーリやこねくり回しているような展開には、芸風と同じくナルシストぶりが見え隠れして、お前やり過ぎだろうと思った...続きを読むし、興をそがれた。起承転結をつけろとは言わないが、素直に書けばもっといい作品になったはず。

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Posted by ブクログ 2024年03月07日

もしかしたら最後まで読めないかもしれないと思った。接続詞の少なさと文の短さと、不自然な比喩のせいで。
でも最後まで読めた。一番いいと思ったのは『アクアリウム』だ。

自分は駄目なヤツだと知りつつ、それより更に下の存在に安心する種類の人間がこの世にはいる。あたしもそういう卑屈な人間だから、この主人公の...続きを読む気持ちがよく分かった。真っ直ぐ顔を上げて人を見る度胸がないので、目玉が裏返るかと思うほどの上目遣いでキョロキョロと、自分に優越感を与えてくれる人を常に探している。
主人公にとって、同じ生物部の波多野がそれだった。
地震による停電のせいで、生物部で飼育していた巨大魚が全部死んでしまったとき、近くにいたのは波多野だった。そのとき何があったのか、主人公が後に真相を知り、今まで自分を辛うじて支えてくれた波多野の存在が実はそうではなかったと分かってしまうラストシーンの文章が忘れられない。


短編集はストーリーを忘れてしまうことが多いので、ここに簡単に記載しておくことにする。
■遺影
クラスで虐められている女の子の遺影を作る男の子の話。
■アクアリウム
生物部に所属する僕と波多野の話。
指の話と部で飼っていた巨大魚が地震による停電で死んでしまう話。
■焼け石
バイト先の銭湯で、男性用サウナの清掃を担当している女の子の話。
■テトロドトキシン
経験人数を増やすことが生きがいで歯がボロボロの男性と、趣味で辞書を作っている女性の話。
■濡れ鼠
12歳年下の恋人を持つ大学教授が、時間が過ぎても勤め先のバーから帰ってこない彼女を心配して慌てふためく話。

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Posted by ブクログ 2024年03月03日

「テトロドトキシン」はすごく良かった。人間誰しも持っているどうしようもなさみたいなものがそのまま表現されていて、まさしく文学だった。タイトルの付け方も秀逸。

「遺影」は直喩表現が多すぎてあまり好きではなかった。芸人特有の「長いたとえツッコミ」みたいなものを感じてしまった。

「遺影」には直喩表現が...続きを読む多いのに、「テトロドトキシン」にはそれほど使われていないのは、作家本人が小説家として経験を積んだというよりは、おそらく、「テトロドトキシン」の主人公の方が作家本人の人間性に近いというのが大きいのではないかと思った。
つまり、「テトロドトキシン」は書くべき芯となる内容がしっかりあるので、直喩表現に頼らずともしっかりした文学に昇華できた。一方で「遺影」にはそれほどの熱量(書く切実さ)が存在しておらず、それを無意識に補おうとして直喩表現を使って取り繕ってしまったのではないか。

そういえばラジオやテレビのトークでも、必死に面白くしようとしているときに限って冗長なたとえツッコミをしている気がする。
等身大で十分魅力のある芸人/実力のある小説家だと思うので、変に肩に力を入れずに喋ったり書いたりした方がよい結果につながると思う。

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Posted by ブクログ 2023年12月02日

帯コメントにも書いてあるけど、いい意味で普通というか、芸人らしさとか特定の癖みたいなのが感じられず、純粋に読み物として楽しめる作品。
ただしその中でも『テトロドトキシン』は著者の体重が乗っているのを感じられるエピソードで一番わかりやすく面白かった。

”空がオレンジに染まる、その少し前の一番見どころ...続きを読むのない状態だった”
この世界の見方が特に新鮮だった。

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Posted by ブクログ 2023年11月08日

ラランドが好きで気になって購入。
描写細かくてすごいなーリアルだなーと思った。ニシダってお金持ちの家庭育ちなのになんで団地家庭についてこんな書けるのか気になったけど、友達に聞いたり実際ハンズで遺影の作り方聞いたりしたらしい、笑
あとは多分今まで読んできた本の量がすごいから書き方とか上手いな、これ読ん...続きを読むだあと、歯の治療行こうと思った

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年10月15日

ラランドの声溜めラジオいつも楽しく聴かせてもらっています!そのニシダさんが本を出されたと聞きましたので、読ませていただきました
この本は5人のそれぞれの物語の短編集。
周りへの溶け込み方、考え方、感情の伝え方、生き方、恋人への想いの伝え方が不器用な5人の主人公たち。内容は暗めのお話ばかり。最後はど...続きを読むうなったかがわからないようなモヤっとする終わり方をするが、自分で想像して解釈するのもまた小説の魅力とも言える。しかし、この本の魅力はやはりニシダさんの言葉選びにあると思った。これまでに多くの本を読んできたニシダさんだからこそ、ところどころに面白い表現を用いて説明する。次回作では一つの物語として完結するものを読んでみたいと感じた。

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Posted by ブクログ 2023年10月01日

短編集
中学生だったり高校生、教師など様々な主人公が不器用に生きている様子。
指が入っていた魚に驚いた「アクアリウム」が良かった。

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Posted by ブクログ 2023年10月01日

短編小説5編からなる作品で、中でも『アクアリウム』と『テトロドトキシン』が自分には刺さった。
『アクアリウム』では冷めた男子高校生の孤独な心が訥々と語られていて終始低温な感じがよかった。物語の構成も、無自覚に人を馬鹿にしている自分に気がついていくというのも、よくある話ではあるけれど丁寧に語られていた...続きを読む。終盤大学生になってから急にバランスを崩していく様子には、自分に重なるところがあり、面白く読むことができた。
『テトロドトキシン』では、まず虫歯を治さないことで死に近づこうとしているという発想が面白いと思ったし、何か自分と近いものがある気がした。舞台も同窓会に馴染めない主人公と、風変わりな女の子との会話が主軸になっていて、雰囲気があってよかった。最後に友情が芽生える流れも少し明るい気持ちになれてよかった。
どの短編も芸人が書いたとは思えないくらい描写がしっかりとしていて、語彙も多彩だし、さすが本好きを豪語しているだけはあるなと思いました。また新作が発表されたら読んでみたいです。

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Posted by ブクログ 2023年09月13日

ニシダさんの顔が一回も思い浮かばなかった。

芸人さんの小説は良い意味でも悪い意味でも「芸人が書いた小説」感が滲み出てしまうが、ネタを書かない方だということが良い方向に働いた+読書家であることが遺憾なく発揮されている小説だった。

間違いなく又吉さんに次ぐ小説家芸人になると思う。
小説家さんの文章と...続きを読むなんの遜色もなかった。

ストーリーや展開に何かアイデアがあったりするわけではないが、普段のニシダさんのキャラクターからは想像もできないほど魅力的な登場人物ばかりでした。

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Posted by ブクログ 2023年07月28日

比喩が多すぎて鬱陶しい。比喩がくどいため少し読みづらく、著者の自分に酔ってる感を感じ少しうっとするが、短編集のため短時間で1話を読み切ることができる。

1つ目の遺影を読み終えることはできたものの、あまり次の短編も読もう!という気にはならない。

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