【感想・ネタバレ】母の友2023年7月 特集「自然にふれる喜び」のレビュー

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Posted by ブクログ

以前から読みたいリストに入れていた若菜晃子さんが特集されており、ますます惹かれました。
さっそく三部作のエッセイを読みたい。

星野道夫さんの記事も貴重で興味深かった。

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2023年09月13日

Posted by ブクログ

ひとりで公園に行きたいけど、今は難しいので
自然関連の本に詳しい
mountain bookcase 石垣純子さんの
おすすめ本を読み、自然にふれようと思います。

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2023年08月29日

Posted by ブクログ

 7月号の特集は『自然にふれる喜び』。

 まずは若菜晃子さんの、「ときには ひとりで公園へ」で、ここでの公園に於ける自然から得られる喜びは知っていたが、それをすることの意味合いとして、『同じ場所で同じことばかりしていると、どうしても煮詰まってきてしまう』や、『まったく違う世界にふれることで、本来の自分を取り戻して、また元の生活に戻れる』に肯けるものがあり、具体的に何をしようとか決めなくても、ちょっとした気分転換として行くだけでも、結構違うと思います。

 また、若菜さんと似通った考え方だと思われたものに、星野道夫+星野直子「もうひとつの時間」があり、それは、当時星野さんの住むアラスカにやって来た友人の編集者の言葉、『自分が日本で忙しい時間を過ごしているそのときに、アラスカの海ではクジラが飛び上がっているかもしれない、そのことを知れただけでも来てよかった』から、日々追われている日常の時間とは、また違ったところで流れている、時間の存在を知ることの大切さを教えてくれたような気がします。

 最後に、勅使河原香苗さんの「子どもと一緒に! 夏の自然を楽しむワークショップ」で印象的だった言葉、『子どもたちが植物や生き物にふれると、一気に五感を開放して、好奇心の種をどんどん育んでいくのがわかる』には、子どもだけが持つ未知なる可能性を見た思いがし、ちょうど夏休みということもあり、このような企画に親子揃って参加するのもいいのではと思いました。


 ここからは、気になったコーナーを。

「読んであげるお話のページ」
 今月号の「うみのかんづめ」は、なんと鬼頭祈さんが絵を書かれていて、清涼感ありながらも、どこか可笑しみのある日本画と、割と波瀾万丈な物語が上手いこと噛み合っていて面白い。

「絵本作家対談 あべ弘士×竹上妙(後編)」
 あべさんの、動物園で働くようになってから動物に夢中になることで、動物の身体の構造や描き方もそこで学び、仕事を辞めてからは、アフリカに行き動物をたくさん見て、たくさんの絵を描いてといった、好きなものを仕事にするために、その躊躇なく前へと突き進んでいく姿勢、憧れます。

小林エリカさんの「母の冒険」
 作家として、自分のことよりも、彼女が出会った誰かの生の痕跡を書き記したいと考えるようになられた、小林さんのその後の言葉、『日記を残さなくとも、子どもを残さなくとも、何も残さなくとも、ひとりが生きた痕跡はあちこちに残されてあるから』に大きな勇気をいただいた。こんなこと言ってくれる人いるんだね。

森田真生さんの「かずをはぐくむ」
 『真に豊かな時間は、自分の外を流れるものではない。時間は(時計ではなく)生命が刻むもの』に、ハッとさせられ、ときに時間は自らで生み出してもいいことを思い知る。

小川たまかさんの「自由のほうへ行くために」
 住民投票で意思を表明することすらさせてもらえない島にミサイルを置いて、一体どんな平和を守るというのか。

 なんの話かというと、沖縄県の石垣島であり、遡ること2018年頃、島の若者が代表となって、自衛隊駐屯地建設についての住民投票を求める「石垣市住民投票を求める会」を作り、署名を募り、その請求に必要な署名数「有権者の50分の1」を大幅に上回る4割近く、14263人の署名が集まったのに、石垣市長は住民投票に反対し、市議会も否決。更に2021年、市長派が自治体基本条例から住民投票に関する条項を削除することを提案し、これが可決され、「求める会」は住民投票を行う権利を確認するために、今も裁判をしているそうです(2023年5月23日、那覇地裁で判決があり、訴えを不適法として請求を却下)。

 また、2022年の市長選では、住民投票に反対する現職と理解を示す新人の争いで現職が勝ち、それについてネットで色々見てみたが、どうもしっくりこないものがあって、一体誰のために政治をやっているのだろうかと疑問に感じたり、「そもそもこの国って民主主義じゃなかったの?」と思う中での、国防論の主張もどうなんでしょう。国を護るということは、そこに住んでいる人達の生活を護るということでもあるような気がしますが。

 そして、2023年3月18日早朝、もはやそれを止められないことを分かっていても、ミサイル搬入に対する抗議の声を上げる人達を見ているのがつらいと言った小川さんに、ジャーナリストの友人は、『それでも抗議することに意味があるでしょ』と言ったそうですが、それ以上に、小川さんの中では「本土」の人間が安易に何も言えないのだという言い訳を、大人になってからもずっと心の中でし続けたことから、あの島の港で自分の狡さを突きつけられたそうですが、小川さんだけじゃありませんよ、狡いのは。たぶん私もそうです。こうやって知ったところで何か行動に移すのかといえば、そうするわけでもないし。最低だね。

 ですから、せめてここで書くことによって、少しでも多くの人が、この事を知って下さればと思い、長くなりましたが書かせていただきましたし、こうした内容を、なぜ『母の友』に掲載しているのかを考えると、石垣島にも当然、母はいますよね。しかも子どもがいらっしゃれば、ミサイル搬入についてどう感じるのか。そういうことだと思いました。

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2023年08月14日

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