あらすじ
すべての人を「仏の子」と見る理想主義者・最澄が目指したのは、在家を中心とする仏教だった。その生涯を辿りながら、幽谷の比叡山で確立された『法華経』に基づく教えを新たな視点で読み解いた、最澄入門の決定版。
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Posted by ブクログ
自利の願い、他利の願い
世界がぜんたい幸福にならないうちは
個人の幸福はあり得ない ― 宮沢賢治
仏教の本質は、「他人を救いたい」ということなのであり、そこに願いがあるこということ・・
なんとなく世をはかなんで仏教を勉強したいと思ったり、この世がいやになったから何か得られないかと思って仏教を求めたりしていないか。
そんなふうに自分のためのことだけで仏教を求めるのであれば、ほんとうの仏教の勉強にはなりません・・
「忘己利他」
こういった精神は、いったいどこからくるのだろう。
まったく自分は「忘他利己」である。
自分が幸せな状態にならなければ、他人に優しくできない部分が多い。
自分が辛い時は、他人を思いやる余裕もない。
好きな絵本「にじいろのさかな」の話を思い出す。
自慢のきらきらうろこを、初めてはがす時の痛み。
にじいろに輝く”きらきらうろこ”を、みなと共有する、分け持つ気持ち。
あなたの喜びはわたしの喜び。
そう考えれば難しい事などない。