【感想・ネタバレ】2025年、人類が再び月に降り立つ日――宇宙開発の最前線のレビュー

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Posted by ブクログ

過去の宇宙開発競争も簡単に解説しながら現在の宇宙開発最前線を取り上げています。 かつては国家の威信をかけたプロジェクトですが、現在は国際協力をしながら取り組んでいます。 しかし安全保障がらみで、どうしても自由主義経済圏と社会主義圏での壁もあります。 ちょうどつい先日アルテミス計画の無人テスト機が地球へ帰還したばかり。 民間企業のチャレンジや参入にも支えられながら進んでいくことでしょう。 今や人工衛星無しに生活ができません。(気象衛星、携帯電話、衛星放送、GPSなどなど)
人類が再び月へ降り立つ日はいつになるのでしょうか?

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2022年12月17日

Posted by ブクログ

「最新」「最大」の月探査計画である「アルテミス計画」の説明は吉として、その後は、これまでの宇宙探査/開発の流れの説明でほぼ頁が埋まっているのはちょっと予想外だった。また、宇宙開発の「看過アミン」への流れとして主な企業とその実績を照会しているが、ココで一番重要な米国における官民の人材交流が描かれていないのは不満である。
ただし、それでも著者の結論として「友人宇宙機を2本ももつべき」と根拠を騰げてはっきり主張しているのは好感が持てる。

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2023年08月08日

Posted by ブクログ

寺薗純也(1967年~)氏は、名大理学部地球科学科卒、東大大学院理学系研究科博士課程中退(修士)、宇宙開発事業団(現在はJAXAに統合)職員、宇宙航空研究開発機構職員、(財)日本宇宙フォーラム職員、会津大学准教授、情報通信研究機構有期研究技術員等を経て、(合)ムーン・アンド・プラネッツ代表社員、(有)ユニバーサル・シェル・プログラミング研究所上級UNIXエバンジェリスト。専門は惑星科学、情報科学。
本書は、「アポロ計画」から半世紀を経て、人類を再び月に送ろうとする、米国主導の国際共同計画「アルテミス計画」が注目される中で、著者がJAXAで広報に携わった経験をもとに、宇宙開発について網羅的にまとめたものである。
目次は以下の通り。
第1章:これで丸わかり!アルテミス計画のすべて
第2章:世界の宇宙探査・開発の歴史
第3章:日本の宇宙探査・開発の歴史
第4章:宇宙開発は民間が主役へ
第5章:宇宙資源は誰のものか
第6章:これからの宇宙開発と私たち
私が特に興味を惹かれたのは、民間企業による宇宙開発への進出が目覚ましく進んでいることである。暫く前に、イーロン・マスクの「スペースX」と、ジェフ・ベゾスの「ブルーオリジン」が、相次いで民間人の宇宙飛行を行ったことや、「スペースX」が運用している、人工衛星を使ったインターネットアクセスサービス「スターリンク」がウクライナに提供されて、ロシアとウクライナの戦闘の状況を大きく変えたことなどは、メディアでも大きく報じられたが、その他にも、日本を含めた多数のベンチャー企業が、様々なビジネスを計画していることがわかった。
また、もう一つ関心を持ったのは、宇宙開発が身近になるにつれて出てきている問題点である。例えば、そもそも、宇宙開発は何のために行うのか。アルテミス計画に参加する日本は、その巨額の予算のどれくらいを負担するのか、また、その負担に見合うだけのメリットはあるのか。民間企業による宇宙開発は、果たしてバラ色の未来なのか。宇宙資源の採掘は、「宇宙条約」等の国際的な理解としてはどう考えるべきなのか。「夢」や「ロマン」などという言葉に惑わされずに、我々も自分事として考えなければいけない時期に来ているのである。
宇宙開発の過去・現在・未来について、問題点を含めて明らかにしてくれる、今読んでおきたい一冊といえる。
(2023年2月了)

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2023年02月10日

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