あらすじ
“転勤都市”札幌の郊外に住むサッカー少年、ケイタ。小学校入学以来、彼の前には「ユウキ」という名の転校生が三度現れ、たくさんの思い出と痛みとを残してまた去っていった。六年生の新学期にやってきた四人目のユウキは、長い髪の女の子。彼女は不思議少女とあだ名され、いろいろな“奇跡”を起こして話題をさらうが、それがやがて彼女を孤立させることになっていく……。多感な子どもたちの心模様を生き生きと描ききった力作。
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Posted by ブクログ
転校した娘の気持ちの理解に役立てばと思って手に取った一冊。メインで描かれているのは残された方の子どもの気持ち。そっか、そんな風に感じているのかと、まだまだみずみずしい子ども達の心に触れて、大人や親に出来ることは信じて待つことくらいなんだなあ。と改めて思い、根堀り葉掘り効くのは止めようと反省。待ってよく観察して、必要そうなら手を差し伸べて。いい修行。そういう意味ではほんと子ども達に感謝だなあ。
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最初はあまり入り込めなかったが、真ん中過ぎからぐっと引き込まれて一気に読み終わった。
私が勤務している学校も、転入転出が多い。
男子でも女子でも、高学年の子にぜひ読んでほしい。
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登場人物たちがみんな魅力的でした。
転校する側、転校される側それぞれの気持ちがよく描かれていて、きっとどちらにも感情移入できるんじゃないかなと思いました。
主人公は男の子だけど、女の子の悩みも描かれているので男女みんながきっとどこかで共感して、考えたりできる作品だと思います。
私も小学生の頃のことを思い出しながら、懐かしい気持ちになりつつ、ハッとさせられる場面もありとても楽しめました。
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一気に読んでしまいました。6年生の子どもの気持ちって単純なようで複雑。でも、自分のこと友だちのことクラスのこと…一生懸命考えてる。登場人物のキャラクターも魅力的です。中学1年の息子にこの本ススメるつもり。
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小学校6年生。
うちの子たちがいった小学校も転校生だらけだったが・・・
実際、小学生で全く新しい環境に住むって難しいんだろうな。
主人公は仲良くなった友達が次々と転校していく。
そっちもつらいよなあ。
口下手なというか無口な主人公の一人称なので読んでいる私にはその心情がよくわかって、なかなかよかった。
Posted by ブクログ
中学の入試問題としても取り上げられた児童文学作品。主人公のケイタは転入出の多い小学校に通う6年生。仲良くなってはその友が転校していってしまうということを何度も経験し、偶然にも仲良くなった友達は皆「ユウキ」という名前。そして春、「ユウキ」が転入してくる・・・せっかく仲良くなった友達が、家の事情で突然去っていくというのは子供にとってはショックだし寂しいことだ。ケイタがカズヤや、優希に対して素直になれない様がこの年代の少年心理がよく表されているなと思った。終盤にかけてのヨシカワの活躍がいい。読後がとても爽やか。
Posted by ブクログ
気になってた本
やっと読めた~
北海道の、転校・転入の多い小学校で
主人公のいちばんの仲良しはいつも「ユウキ」という名前で・・
今手元にないから引用できないけど
なんとなくいい感じの文章(雰囲気)が随所みられる
子どもたちの描写もていねい
転校とか、いなくなる同級生とか
せつない
作者気付かなかったけど「鬼の橋」とか書いてるひとでした
こういうのも書くんだな~
Posted by ブクログ
伊藤遊さんの本が若いころの自分は好きでしたね。
とくにユウキはお気に入り。変哲もないストーリーだけど(児童書は大体そうであるが)なぜかひかれたんだよね。いまだに近代文学とかむつかしい(古臭い言い方)本を読み終わった後この本で息抜きをしております
Posted by ブクログ
サッカー少年・ケイタの前に現れる転校生は、いつも「ユウキ」。
何回でも読み返したくなる大好きな本です。
なんだか読み終えた後、心が温まる本です。
Posted by ブクログ
私自身は自分が転校生だったので、残されたものの悲しさがあまりよくわからなかったんだけど、この本を読んで「あー、こういうものなのかぁ」と思いました。
去っていくほうも、見送るほうも、どっちにしろ、子どもの世界では「いま」がいちばん大切で、目の前にいない友だちはどうしても忘れられていくものなんですよね。
でも、ときどきは思い出して、懐かしいような切ないような、うしろめたいような気持ちになる。
子どもらしい淋しさが伝わってくる小説です。