あらすじ
男はもうこりごり――夫と離縁してから一人気ままに、女中奉公で暮らしを立ててきた咲。桜の散る頃、新しい奉公先のある上野不忍池を訪れる。畔のあばら家で待っていたのは、幼い頃に母が咲を伴い奉公していた大店のお嬢様、志摩だった。志摩はあばら家を手入れし、男女が逢瀬を愉しむ“出合茶屋”を開くという。さらに妙な色気のある女、香も加わり、三人はよそにない女のための茶屋を作り上げていく。志摩の金勘定と香の客あしらい、咲の絶品料理で評判はうなぎのぼりだったが……。お江戸の訳あり三人女の泣いて笑って心ほぐれる物語。
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Posted by ブクログ
江戸時代、上野の不忍池周辺にはたくさんの出合茶屋があったんですね…(笑)
ちなみに出合茶屋ってのは現代でいうところのラブホテルでありんす…
この不忍池の畔のあばら家に女中として訪れた咲
しかし、そこに待っていたのは咲が幼い頃に母親と奉公していた大店の元お嬢様、志摩だった
さらに妙な色気がある香も加わり、一階は至って健全な蓮飯屋でありながら二階は男女の逢引の場である「出合茶屋」を開く…
やがて三人の店はお江戸で大評判になるが…
元お嬢様で強く華やかな別嬪の志摩
純情でどんな男も簡単に落としてしまう艶っぽい香
働きもので料理上手の咲
それぞれが長所を活かしながら三人で協力し店を切り盛りしていく
物語が進むにつれ、三人の辛い過去が明らかになるが、とにかく三人は前向きだ!
泣いて、笑って必死に生きてる!
出合茶屋だからね…
多少の下ネタはご愛嬌
いや、もうそのあっけらかんとした感じが人間味に溢れてる…
嫌いじゃない…笑
Posted by ブクログ
気の強い女をとの要望に選ばれ、女中として雇われた先の女主人は、幼い頃に見知った相手だった。
初めて読む作家だからか、どっちにどう進んでいくのか掴めないまま
なんとも不思議な道筋。
Posted by ブクログ
ワケありな女三人が始めた商いは、一階は飯屋、二階は(表向き)具合が悪くなった人たちの休み処。
主人公のお咲の作る絶品の蓮飯と女子しが男を連れ込めるということで人気となるれんげ屋。
そこを商いする三人の女性のなんとも言えない生き様が(T ^ T)
最後はすっかりと読み終える事のできる作品です。
あー、楽しかった!
Posted by ブクログ
出戻りのお咲に、口入屋の老女将が周旋したのは「うんと気の強い、女中」を欲しがっている、女主人・志摩の所だった。
志摩は、不忍池の畔のあばら家で「出会茶屋」を開くと言う。
その志摩は、偶然にもお咲の母が幼い咲を連れて奉公していた大店の元お嬢様だった。
妙な色気のある香と3人が始めた、出会茶屋は、大評判になるが、次々と厄介事が舞い込んでくる。
Posted by ブクログ
江戸の不忍池界隈で茶屋を営む三人の女性を描くお仕事時代小説
手探りの開業だったが、ちょっとしたアイデアが当たり大繁盛
ところがふっつりと客足が途絶え、原因はどうやら身内の過去にあるようで…
色々と辛いことも有る人生だけれど
日々の楽しさをひとつひとつ拾いながら折り合いをつけ懸命に生きてゆく彼女たちの姿を綴った作品です
個人的に『腐ったみかん説』は、滅茶滅茶参考になりました! ありがとうございます!
Posted by ブクログ
放送禁止用語が飛び交う時代小説。まあタイトルが『れんげ出会い茶屋』ですから!たくましい女性たち3人と温和な絵描き男が働く出会い茶屋は色々あるけど楽しそうで、いいなぁと思った。
Posted by ブクログ
三十路前後の女たちが、生い立ちに辛い過去を抱えながらも、強かにあけすけに生きていて、人の裏も表も見尽くして、それでも笑っている様に力強さを感じる作品でした。
出合茶屋という場所故に、生々しさもありながらクスッと笑える場面も。
ただ、親の過度な躾、ネグレクト、不倫の末の殺人、自殺、身売り、SEX依存、流産、等などあらゆるアンダーグラウンド的要素が詰まっていて、会話も下ネタな部分が多いのでオススメはしにくい。