【感想・ネタバレ】「劇団四季ミュージカル バケモノの子」 ナビゲーションBOOKのレビュー

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Posted by ブクログ

ごめんなさい、この本は読んでません。
でも、劇団四季の「バケモノの子」は観に行って来ました!まだ余韻にどっぷりつかっています。阪急電車の中です。
劇団四季といえば、「オペラ座の怪人」や「ウィキッド」などの翻訳もののミュージカルやディズニーアニメのミュージカルが豪華で有名。でも、四季のオリジナルミュージカルというと「あーあ、ファミリーミュージカルね」という感じでした。この「バケモノの子」もへーえ、あの細田監督のアニメをミュージカル化したんだ、と思っていただけで、期待もしておらず、アニメ映画も観ていませんでした。が、チケットを買っていた長女が「行けなくなった」と言って私に2000円オフで売ってくれたので^ ^。
いやあ(^O^)良かったよお( ◠‿◠ )!
バケモノの世界。渋天街。中華街のようでもあり、テーマパークのようでもあり、音楽もエスニックっぽかったり、チャイニーズっぽかったり、ロックもあり、胸躍りました。
舞台装置とくるくる回るスクリーンへの投映を駆使した舞台美術は非常に美しい!!私のおメメの中にもお星様がキラキラしました。
アニメではないのに、バケモノ界から人間界にあっという間に変わる瞬間や主人公の蓮(九太)が歌っている間に少年から青年に魔法のように変わる瞬間など「どうやってんの?すごーい!」と感動しました。
この世界には、いや宇宙には人間の知らないバケモノの世界という別の世界があるということも知りました。いえ、バケモノの世界に行って来ました。そして、バケモノの取りまとめ役の宗師様は100年務めると神様に転生できるということも知りました。
主人公の蓮(九太)は両親が離婚後、母親が亡くなり、義父とその再婚相手の義母の間で自分を理解してもらえず、逃げ出したところ、バケモノの世界「渋天街」に迷い込み、「渋天街」の次期宗師候補になるほどの剣術師でありながら気が短くて乱暴なので孤独な熊徹と出会い、熊徹の弟子となりました。
熊徹は不器用で言葉足らずで、人格がなっていなかったので誰を弟子にしても長続きしなかったのに、蓮(九太)とは孤独な気持ちを分かりあえて、9歳の蓮(九太)のほうが時に熊徹より大人っぽく、友達のように親子のように、そして師弟としてバケモノの世界で、八年の年月を過ごしました。
蓮(九太)が17歳になったある時、ふと人間界に戻り、人間の女の子を好きになり、その子と一緒に大学に行きたいという希望を持ち始めたとき、子供の時に生き別れた実の父親を探しました。
そして会えた、実の父親は、蓮が学校にも行かず大きくなってしまったことを「親として申し訳ない」と詫びました。けれど、蓮は謝られる訳が分かりませんでした。自分は決してその後不幸だったわけではなかったのにと。一方、蓮(九太)が人間界に戻りたいことを知った熊徹は激怒しました。今までオレが親として育ててやったじゃないかと。あっちの世界にもこっちの世界にも自分を心底心配してくれる人がいるのに、あっちの世界にもこっちの世界にも自分の居場所がないという気持ちは誰もが持っているものなんですね。
ところが、蓮(九太)と全く同じ苦しみを持っていた人物がもう一人。
そしてまさかのメルヴィルの「白鯨」が出て来て、人間の闇の化身である白鯨との壮絶な闘いの時に、熊徹が自分を投げ打って「神」になって蓮(九太)を助けてくれました。全力の親心だったのです。
このお話は「差別」がテーマだと勝手に思っていましたが違っていました。
人間の心の中の「バケモノ界」というドロドロした暗黒で、暗黒だけど優しく底抜けに楽しい世界との闘いや付き合いを描いた、温かく、夢のあるストーリーだと思いました。
主人公の蓮(九太)を演じた、大鹿礼生さんの声には痺れました!少年次代の蓮(九太)を演じた茨木耀太くんの将来もめっちゃ楽しみです。
最後の朝日を背景に立った、蓮(九太)と熊徹の姿は細田監督のアニメ映画の一コマのように透明感があってうわあ!と思いました。
本当のシャボン玉も飛んできました。
娘よ、ありがとう!

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2024年01月21日

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