あらすじ
6年前に恋人と別れて以来、仕事一筋で生きてきたキャリアウーマンの芦川理紗子。彼女は「仕事ができてかっこいい」と周囲からの評価も高い。だが35歳の誕生日を迎え『35歳独身女性』となった途端、その評価は一転。「その年になっても結婚していないなんて…何か人として欠けたところがあるんじゃないの」と陰口を叩かれるようになってしまう――。
しかし結婚して幸せそうに見える同年代の友人たちも仕事、夫とのすれ違い、出産、子育て、とそれぞれの悩みを抱えているようで……。
そんな状況から「女の幸せって一体なんだろう?」と悩む理紗子。果たして彼女は自分にとっての本当の幸せを見つけ出すことができるのか――…?
感情タグBEST3
来世を誓って転生したら大変なこ
(購入した作品とあったので、「来世を誓って転生したら大変なことになった」の感想が書きたいです。)
最初は男女逆転年齢差の余りの大きさに驚いたが何か惹き付けられるものがあり読み進めた。
この関係を成立させるだけの前世からの強い縁(えにし)に説得力を感じたし、2人の人柄と信頼関係がとても良い。
波琉(ハロルド)は、17歳だが、その肉体に宿る魂は17歳ではない。
純粋で高潔な志のまま若くして亡くなった姫よりもたぶん20年以上長く生き、人生を全うしているはず。だから魂の経験値は今世22年長く生きてきた姫とトータルで同じかそれ以上だと思う。
また、仕方無かったとはいえ姫を前世若くして死なせてしまったからこそ、波琉は姫が年齢を重ね長生きする姿を見ることができて幸せと思うのかも。
失われた時を取り戻す幸せと同時に失ってゆく若さと残された時を見守る切なさが同居しているのも魅力。
こんなに素敵な物語を世に送り出してくださった作者に感謝です。
願わくは、次に同年代に生まれ変わった二人の物語もよろしくお願いします。