あらすじ
歌うことで魔力を鎮めることができるため、『客と寝ない』ことで知られる従軍娼婦、イーリャ。失った故郷に心を痛めながらも、明るく振舞い逞しく生き抜いていこうと決めていた。ある日イーリャが極秘にと依頼された相手は――『銀氷の騎士』と呼ばれる冷酷無慈悲な魔術士シアン・アスベルクだった。攻撃力が高ければ高いほど魔力の暴走が起き、それを鎮静させるために兵士たちは娼婦と寝るのが常である中、シアンは『娼婦と寝ない』ことで有名だった。そんなシアンのもとになぜ? と訝しみつつも訪れるとそこには、苦し気に息を吐く彼の姿があった――。その日の交わりを境に、娼婦と寝ないはずのシアンがイーリャの元に通い始める。そして、互いの隠された心のうちを知るうちに、貴族と娼婦という身分差を超えて思いを寄せていくのだが……。素直になれない孤独な娼婦と冷たい仮面の下に純粋さを秘めた騎士のピュアラブストーリー。
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本当に、タイトルを裏切る内容
このタイトルとは裏腹に、内容は純愛。
あとがきに作者様が書いてあるのを見るからに、読んだ読者のほとんどが「(良い意味で)タイトルに裏切られた」と感じているみたいですね。
TL的な内容を除けばファンタジーロマンそのものでした。ゲームのRPGも好きである私の、個人的率直な感想としては、主人公が吟遊詩人でヒーローが魔法剣士…という感じ。恋愛物としては、底辺からのシンデレラストーリー。世界観が広く、広げようと思えばいくらでも話しが広げられる設定に、TL作品で1冊完結にするには少し勿体無いなぁと思ってしまう程。
恋愛物として主人公とヒーローのイチャイチャを見たい様な、でも吟遊詩人と魔法剣士の活躍や、広大な世界の物語的な部分を見てみたかった様な残念感を思わず感じてしまいました。
脇を固めるキャラクター達も個性的で、魅力的だと思います。
作中あまり語られ無かった主人公の故郷で生まれた『歌』の物語も、きっと様々なドラマがあったと思われるので…。
本来であれば、大長編でもおかしくない世界設定だなと読み終わって思い…このタイトルに再度目を向け、本当にタイトルに裏切られたなと思いました(笑)。
匿名
愛ある作品ですよ
このサイトから多くの本を購入させていただく中でも、最高に大好き!なお気に入りとして 本棚に分類させていただいている作品です。
キリリ!とデロアマ〜のギャップも、溺愛がすぎるところも王道ではありますが、読み手が『彼ら』を愛おしく感じ、感情に寄り添ってお話の中にグッと引き込まれてしまうのは、とても丁寧にキャラクターの心情を描かれているからだと思います。
正直なところ、自分の中では「娼婦」というキーワードは好まないものなのですが、この作品だけは 「そんなこの言ってられない、別格だよなー」と感じます。
この作品がお気に入りなのわかるよ〜!!と言う方と共感したく、レビュー残させていただきました。
タイトルに囚われないで!
他の方のレビューにもある通り、良い意味でタイトルに裏切られます。
キャラクターもしっかりしてて、あっという間に物語の世界に引き込まれます。あまりの純粋さに、真っ直ぐさに、途中泣けてくるところがあって、電車の中で泣きそうでした。
読んで後悔しないと思います。
「する」でも「して」でもなく
ヤる、笑笑
ほんとタイトル見た時はスルー案件と思いましたがレビューで立ち止まり更に購入した自分を褒めたい!
レビューを書いて下さった皆様を信じて良かった。
ヤることは大人だけど恋愛は状況が許さなかった二人の純愛が楽しめます。
一つ気になったのは読点の入れ方。
シアンの台詞の区切り方がちょっと読みづらい。
寡黙さゆえかなと思いましたが最後の方は滑らかに話していたのでこれも必要なことだったのでしょうね。
とにかくオススメです。
良かった♪
WEB版を知らずにレビューの高さから購入しました。
主語が無かったり、種明かしが少し先だったり、挿入句が長く、わたしにとって誰の事か理解しずらい文章が多く有りましたが、内容は素敵なお話でした。設定的に完全な異世界という感じではなく、英語圏の文化が少し垣間見られて、世界観に浸ることが出来なかったです…残念…でも、良いお話でした。
ピュアピュアな処女と娼婦にお世話になった事のない様な男性じゃないと嫌だ!という人でなければ、問題なく楽しめると思います。
ヒロイン、逞しいです。ヒーロー、めっちゃ良い人です。久々にキュンキュンしました。
その後、子どもができたのか、どうなったのか、もう少し続きが読みたかったです。
タイトルは、話に合っていてとっても良いと思いました。
Posted by ブクログ
タイトルがど直球にも程がある感じなのに「ピュアストーリー」とは?となったのが、実際に読んでみると本当にピュアストーリーで大変驚いた。
騎士さまが年上なのに年下のような純情っぷり。
何処か銀氷の騎士様なのか。
お互いが騎士としてではなく、娼婦としてではなく、一人の男性として、一人の女性として恋しているのも素敵。
そりゃピュアである。
例えお互い「ヤりましょう」とか言っていても、ピュアである。
ピュアであり、また誠実な話だったなと。
騎士と娼婦の恋愛話なので、気持ちが通じ合って即ハッピーエンドという訳にはいかない。
現実問題として、乗り越えなくてはいけない壁やハードルは多いし高い。
身分差もあるし、職業のせいでどうしても彼女は白い目を向けられる対象になってしまう。
普通なら国にとっても彼にとっても敵であった相手を倒して平和を取り戻し、気持ちが結ばれて終わり、めでたしめでたしにできた話を、作者さまは敢えてその後も書ききった。
騎士と娼婦がちゃんと皆に認められて結ばれる、その足元固めや過程までを丁寧に書ききった。
そこがすごく誠実だと思った。
物語に対して、キャラに対して。
ファンタジーでフィクションだからといい加減に終わらせない。
それを書ききった筆力も凄いと思う。
ゆえに、ラスボスになるであろう相手の退場劇が割と早いので最初は非常に驚いた。
更なる危機が訪れるのかと思いきや、残り1/3ほどはその足元固めの話になる。
貴族の教育、周囲への説得、そして彼の隣で生きていくための居場所作り。
そのために用意されたのが、彼女のもう失われた故郷に伝わっていた歌だ。
まさか物語後半でこの歌の力が色々な意味で効果的になってくるとは思いもしなかった。
丁寧に練られて、丁寧に描かれた物語だと思う。
丁寧なのは、ムーンライトノベルズ出の作品なので、情事の方も。
娼婦なので、他の相手と寝る場合もあったが、そちらはあった事実だけ書いて、主役二人の絡みは丁寧でねっとりである。
実はまともな情事は少ないのだが(大体はどちらかがのっぴきならない状況に陥っているのを解消するためのものゆえに)割と描写が長めでがっつりである。
そこまで書かなくても……と思わなくもなかったが、話の構成も情事も丁寧な読み応え抜群の物語だったと思う。
丁寧言いすぎ……この物語を讃える自分の語彙力のなさがにくい。
敬遠しないで
TLなのでそういう場面はありますが、お話はとても素敵で、途中、相手を思いやればこそと、お互いはなれる決心をするところは切ないです。
思いを通じ合わせてからは溺愛です。エピローグでほっこり。
エロ◎ストーリーは•••
セクシー女優がマク〇スのヒロインになるみたいな話しでした。
所々矛盾している表現が気になりましたが、女攻めな感じの最初が良かったので、その方向性で行くのかと勘違いしてしまいました。
文章の書き方やストーリーが好みの分かれる作品だと思います。
エロが上手なので、半分くらいのボリュームでエロ重視で良かったかなと思います。