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Posted by ブクログ
追いつめられた2人(キャロルとリー)は、殺人をおかした。
だが、それを見つめる目があった。
男(ウェイン)は2人を地獄のドライブに連れ出す。
それは、想像を絶する殺人旅行の始まりだった。
まさに「ロード・キル」。
「オフシーズン」でケッチャム作品にドハマリした私には本作はおとなしすぎると感じてしまいました。
確かにウェインはシリアルキラーと化し、何人殺したのかわからなくなる位に次々と人々の命を奪っていきます。
でも、なんだろう...
ケッチャム作品といえば残酷なまでの肉体的な苦しみと、異常心理の塊というのが私のイメージであり、求めるもの。
そこからすると本作はおとなしい。
確かに狂ってるんです。
些細な理由で、ウェインの殺人リストに名前が載ってしまった人々が次から次へと人が殺されるんです。
でもあまりにも簡単に死にすぎてる(銃で撃ち殺される)。
もっともっとエログロスプラッターを期待していた為、私には物足りない...
説明
内容(「BOOK」データベースより)
ウェインは密かな殺人願望を持っていた。一見するとごく普通の男性ウェインには昆虫や小動物などを殺し続けた過去があった。加えて隣人達の「犬のふんを掃除しない」といった些細な出来事を手帳に記し、「有罪」として復讐の機会を狙っていた。ある日、彼は恋人スーザンと散歩中、不意に彼女の首を絞めた。驚いたスーザンは咄嗟に逃走。だが、その時ウェインは偶然にも殺人現場を目撃。この日を境にして彼の心は次第に解き放たれてゆく。病めるアメリカをオフ・ビート感覚で描き切る超異常心理スリラー。
Posted by ブクログ
ずっと世間に対して鬱屈をかかえてた殺人犯が、最後に清々しい気持ちになって死んでいくのが腹立たしかった。周りの人たちや世間に対して「許す」なんて思ってるとこがまた腹立つわ。お前になんか許していらんから!
この腹立たしさの為、読後感の悪さはあの「隣の家の少女」より、上。
Posted by ブクログ
もう、狂ったようにジャック・ケッチャムを読み漁った時期があります。一冊手を出したが最後(確か「閉店時間」から)、間を空けたくない。「手元にケッチャムの物語がない夜なんて、過ごせない!これはどうしたことだろう!」なんてぐらい。病んでますね。
ケッチャムの魅力といえば、実際にあった事件を元にした陰惨な物語に読者をぐいぐいとひきずりこんでしまうパワフルさと、読んでいて「あー分かる」と感じてしまう自分が嫌になるような人間描写だと思っています。
冷え切って何も感じない心のウェインくんが恋人と嫌々セックス、そのさなかに「もう・・・さー、なんてかさ」と首を絞めにかかり、ここから物語もじわじわとウェインくんの狂気で満ちていきます。言い訳無用で血にまみれていく彼が背負うものが後半明らかにされていくのですが、だからといって同情の余地などなし。ウェインくんは最後までいさぎよいキラーのままでした。
「オフスプリング」「隣の家の少女」などを続けて読んだあと、ほとんど内容を知らずに「ただいまケッチャム!」と飛びつくようにして読んだ本でした。
他の本と比べると衝撃度は中程度ですが、ゆっくりと読めて面白かったですね。ああこの子はこのあとどうなるんだどうしよう、寝ないといけないのに気になって眠れない!と焦るほどではなく。
猫度は☆☆☆