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Posted by ブクログ
※二次創作しかやらない同人屋としてのレビューです
※字書きなので、描く/書く 両方表すためにひらがなで「かく」とさせてもらいます
作中でも言われているけど、何も心得がない人に対する指南書ではない。
たとえば女の子を描く時にひょうたん型をうすく描き、体型を肉付けする…
というやり方は理解できても、何もかけない人にはセーラー服を着た女の子は
ひょうたんの上にかけないから。
ただ、じゃあ買って意味がないのかというとそんなことはない。
文字書きには関係ないかというと、全然そんなことない。
しまぶー先生が話すキャラクターの作り方は、オリジナルをかきたい人になら
十分参考になるし、
冨樫先生が話すシナリオ論はそれこそ字書きにも参考になる。
ついでに言うと、それじゃ二次創作の人にはしまぶー理論は無意味ですか?
というと、これまたそんなこともない。
しまぶー先生が話しているのは作る過程だから、逆回しに理論を使うと、
自分が題材にしている一次作品のキャラクターを分解できる。
そうすっと、そのキャラが説得役なのか、ちょっかいを出すトリックスター役
なのか、とか分かってくる。ので、二次のどこで配役するか分かってくる。
なんというか、理念がたくさん載っているのも素晴らしいと思った。
実際には本物を読んで、村田先生が選んだ台詞から感じ取るべきですけど、
私が付箋をつけた場所は3つ。
・力を上げたければかきまくるしかない。かいた量しかものをいわない。
・かいていて楽しくなくてもガマン。かく力の成長線は曲線ではない。
どこかでガツンと上がる瞬間がある。
・模写をしまくること。(「でもオリジナリティがないと言われないか?)を受けて)
言われるうちはインプットが足りない。
ましてや二次創作など、漫画家として生きていこうという人に比べれば
甘いにもほどがあって、嫌になったらやめればいい。
でも、まあ何かじわじわとまだかいていきたいのだ、と思っているうちは
このへんのことを思い出してもうちょっと頑張るかって気持ちになれる。
ほんとにいい本です。
Posted by ブクログ
昔、鳥山明先生が描いていた「ヘタッピマンガ研究所」の現代版。
今回はアイシールド21の村田雄介先生が描いていらっしゃいます。
マンガ家を目指す人には興味深い、第一線で活躍する作家さんのインタビューなどもマンガ形式で読めます。
特に「HUNTER×HUNTER」冨樫義博先生のシナリオ作りにまつわる話は必見!
なるほど~だからあんなに感情豊かなキャラクターに緻密なストーリーが出来るわけですね!
マンガ家を目指す人以外にも是非読んでいただきたい作品です。
これを読んだからといってマンガ家になれるかどうかは不明。
Posted by ブクログ
創作の参考になるか、と思って買ってみました。ですので漫画の描き方に関しては全く触れません。
で、河下水希先生、島袋光年先生、冨樫義博先生、松井優征先生のインタビューは確かに創作の参考にはなりました。私なりに翻訳しますと、
○河下先生の「アンテナ」と「フェチズム」=オタク心を「広く深く」持つ。
○松井先生の「イジリ」=自分の趣味丸出しではあらゆる意味で「狭い作品」となる。
○島袋先生の「個性の出し方」=常に周囲を観察して「情報の在庫」を増やす。
○冨樫先生の「他作品のアレンジ」=ズバリ、「二次創作」(同人?)!
○冨樫先生の「キャラクターとの会話」=ズバリ、一人「テーブルトークRPG」!
で、これらの方法って、決して目新しい手法ではないんですよね。他の創作指南を書いた本でも同じことを言っているものがたくさんあります。
だから、創作の方向性は決して間違ってはいなくて、要は 「どんな組み合わせならば、面白い作品になるか」 なんですね。完成予定図がないジグソーパズルみたいなもんです。でも、それが面白い。
さて、どんな世界を創ろうかなー。