あらすじ
仕事や人間関係に応用できる世界最古にしてもっとも愛読された勝負論&リーダー論。
古今東西、数多くある兵法書の中でも、最古にして最高の水準を誇るのが「孫子の兵法」。今も世界各国で愛読されているこの古典には、あらゆる「戦い」の機微が書き尽くされている。現代においても、ビジネス競争、受験戦争、出世競争、スポーツ、恋愛などさまざまな「戦い」がある。そうした場面にも十分に応用できる「知恵」がここには凝縮されているのだ。
本書ではイラスト、図表をたっぷり使い解説。また「実践・孫子の兵法」もあわせて紹介。
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Posted by ブクログ
二冊目の孫子。
イラスト・現代語訳だけでなく、
具体的なエピソードに落とし込んでいる点が良い。
とはいえ、「ホントにその解釈でいいのか?」
という点もあったりする。。。。
Posted by ブクログ
先日中国語の体験レッスンを受けたのですが、その時に日本で有名な中国の古典に興味があるので簡単な入門書が読みたいと言ったら、先生から紹介されました。
この本は孫子の兵法について書かれた本ですが、「あらすじ」で概略が説明された後に、「解説」の部分で、適用されている実例を紹介している部分がとても良かったです。
孫子の兵法で最も重要なポイントは、本の最初の部分に示されており、心に残りました。つまり、百戦百勝を誇るのもいいが、まずは無傷ですむ不戦勝を考え、相手を屈服させること、そのために尽力するのが真のリーダーである、というのが孫子の兵法の基本をなる思想である。(p26)
さらに、リーダが持つべき5原則(p43)、勝敗の見通しを立てるときの5つのポイント(p55)は、そのままビジネスにも応用できると思います。
以前より中国と日本の古典を読み始めたいと思っていたのですが、なんとなくとっつきにくかった古典について、この本のシリーズを利用して読み始めたいと思いました。
以下は気になったポイントです。
・用兵術の原則、自軍が敵の10倍であれば包囲、5倍なら攻撃、2倍なら分裂させて戦い、同等なら必死で戦う(p33)
・優れたリーダーの5原則、1)常にゆとりを持つ、2)臆病にならない、3)いら立たない、4)意地を張らない、5)情に流されない(p43)
・戦争が長引いて国家に利益をもたらしたことはない(p46)
・本当の名将は、名声も功績も求めない、昔の名将と呼ばれる人達は、ムリなく勝てるときに勝っている、大切なことは、そういう状況を作りだしていること(p50)
・勝敗の見通しを立てる際に考慮すべき条件として、道・天・地・将・法があるが、特に、天(自然的条件)、地(地理的条件)、将(相手のリーダーの性格等の人的条件)は大切(p54)
・敵の戦力や国土をできるだけ保全したまま勝利するやり方を探るのが、名将(p58)
・一般的に人は、朝方は気力がみなぎり、昼間になれば気力はなえはじめ、日が暮れる頃になると尽き果てる、名将は敵の気力がたるみ、尽き果てたところを攻撃する(p61)
・勝つための5条件とは、1)戦うべき時を見極められる、2)味方の数に応じた戦い方を知っている、3)目標をたてて全員で突き進む、4)相手が準備できる前に攻める、5)オーナは将軍がきめた戦略・用兵に干渉しない(p101)
・貼り紙や目標達成グラフは、全員が同じものを目にする、という状況を作りだす意思統一を図る上で簡単で有効(p106)
・敗北をもたらすリーダーとは、1)必死になりすぎて引き際を知らない、2)臆病すぎて前進できない、3)短気で敵の挑発に乗りやすい、4)自分の名誉にこだわるあまり任務を全うできない、5)慈悲深いが小を殺して大をいかせず決断できない(p155)
・リーダとして相応しくない行動パターンとして、1)功名心が強すぎ冷静沈着に欠ける、2)首尾一貫した行動命令ができない、3)状況判断を誤る(p160)
・勝つための3つの方法、1)正攻法で相手の戦力を削る、2)補給路を断ち敵を飢えさせる、3)橋を破壊して時間を浪費(p203)
・まず自分でも確実にできる守りを固めつつ、忍耐強く相手をじっくりと観察し、相手が隙を見せた時に攻撃をしかけるのが戦上手(p218)
・リーダーは正攻法と奇策を常に頭に入れておいて、それを自在に組み合わせることができないとだめ(p238)
2013年6月23日作成