【感想・ネタバレ】ハプスブルク家の人々のレビュー

あらすじ

700年王朝の歴史の闇に、妖しい光芒を放って消えた人々がいた……。13世紀に始まったハプスブルク家の歴史は、常にヨーロッパそのものの歴史だった!その華麗なる一族の歴史に秘められた愛憎劇。

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Posted by ブクログ

『201204 民族強化月間』

"遅れて来た者"エピゴーネンに焦点を当てた黄金伝説ならぬ水銀伝説。
マクシミリアン大公(フランツ・ヨーゼフ1世弟)に全体の4分の1近くのページ数を割いているあたり、著者が気ままに思いつくエピソードを抽出したエッセイ集という趣。
文学的な語り口調で読んでいて気持ちが良い。が、傍流を追っている性質上ハプスブルク家の全体像を掴むには向かない。ある程度の前知識は必要。

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2012年06月25日

Posted by ブクログ

700年にわたりオーストリアを中心に権威を保ち続けたハプスブルク家といえば、マクシミリアン1世、マリアテレジナ、フランツヨーゼフ一世などの"輝かしい"人々と彼らの支配した"黄金時代"が歴史のうえで純然たる輝きを放っているが、
本書ではそうした人々や時代に比較され埋もれていったエピゴーネン(優れた者たちの模倣者、追随者)たちに光を当て、彼らの鈍く光る"水銀時代"を僅かな哀れみと共にとても面白く語っている。

こうした"水銀時代"の人々は確かに地味で黄金時代ほどの興奮もなかったが、そうしたリアルさがかえって史実をリアルにしハプスブルグ家をより身近に面白く感じさせてくれた。

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2010年09月23日

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