【感想・ネタバレ】ツレが「ひと」ではなかった 異類婚姻譚案内のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

異類婚姻譚に関する書物。
事例がとても多く、7〜8割は事例の紹介で、
最後の章でまとめて考察する形式。
結構難しめと感じた。

特に面白いと思ったのは日本の異類婚姻譚が女性に求める役割について。

異類が女性の場合は中国や韓国は日本と似たような形の話でも人間の男からのプロポーズが多く、日本は基本的に動物女から迫られるのが多いらしい。
「昔から美少女に迫られるのが好きなんだな日本の男たちは」と思った。

それと同時に「この日常から抜け出させてくれる誰かと出会いたい」という希望が強いのではないか?とも思う。
ある人物との出会いで今までとは違った世界に踏み出す物語は今でも人気なので、繋がりを感じた。

また、異類が男であり、女が人間の異類聟の場合は女が異類を殺害・排除する物語も多い。

どちらにせよ物語の中で男性は消極的で、出会いや別れ、排除といった物語を動かす役割は女性にある。
未だに男尊女卑の思考が根強い割に、能動的・積極的であることを女に求めるなんて、昔も今も変わってないんだなあ、と思った。

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2024年06月09日

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