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Posted by ブクログ
本書では、東京にあった、旧華族の邸宅を中心に、その変遷をたどる。現存するものもあるが、ごく一部。やはり、戦争が大きな転換期になったようだ。一つは、戦災でお屋敷が焼けてしまったこと。もう一つは、華族制度の廃止だろう。
相続税の強化などもあり、年々お屋敷を維持するのは難しくなってきている。維持管理のコストの高さやセキュリティの面で、今はお屋敷に住みたがる人も減っていそうだ。
現在、大規模な建物が建っているところには、昔から広大な敷地だったところが多い。のだ。昨今は、再開発の手法が高度化しているとはいえ、もともと大きな土地を使うほうが、時間も手間もかからない。
巻頭にはお屋敷地図、巻末には旧華族の邸宅と現在の用途が記されている。身近なエリアを現代と比べながらチェックするのはなかなか楽しい作業だった。