あらすじ
「傘を持っていくと、必ず晴れる」
これが有名なマーフィーの法則。
こんな皮肉な現象は実は、むしろ人間の心理にこそ多発するのです。
なぜ、あなたは「分かっちゃいるけどやめられない」がやめられないのでしょうか?
なせ、不倫カップルは長続きするのでしょうか?
新進気鋭の心理学者がそんな「人間心理のパラドックス」を斬りまくります。
読後、もやもやしていたあなたの心は晴れ渡り、人生が急にオモシロくなること 請け合いです。
「別れた人のことが忘れられない!」(シロクマ実験)
「出世したのになぜか気分が重い!」(ストレス・マグニチュード)
こんな症状の人は早めにこの本を読んでください。
それで症状が改善した人はこの本を人に薦めてください。
第1章 元気になる心理術
アタマが真っ白!パニクる気持ちはこう抑える
失恋した夜「軍艦マーチ」は「中島みゆき」よりブルーな曲になる
なぜ 宝クジは他人に頼まず自分で買いに行きたいのか? ほか
第2章 頭が良くなる心理術
なぜ上司の耳は自分の悪口だけ、よく聞こえるのか?
合コンで出会った相手とはなぜすぐに別れてしまうのか?
なぜ次男次女は「世渡り上手」なのか? ほか
第3章 人をコントロールする心理術
思い通りに人を育てる超カンタン人心コントロール術
会議も相談も思うがまま コントロールするにはここに座れ!
一度人気が落ちた芸能人が復活する ?テクニック ほか
第4章 人をトリコにする心理術
なぜ不倫カップルは長続きするのか?
フシギちゃんはどうして人気者なのか?
「貢ぐから、好きになる」 あの人がモテまくる本当の理由 ほか
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
このタイトルと表紙!
一目惚れして借りました。心理学の本です。
この本のタイトルは、「忘れようと努力するほど鮮明に思い出してしまう」ということを示す実験から。考えるな、忘れようと思えば思うほど、人は忘れられなくなる。
「自分の感情をすぐに言語化してしまうと、心の深いところにある真の感情がわからなくなる」これは授業で使えそう。好きとか嫌いとかわかったとか簡単に言葉にしない。曖昧なものを言葉にする過程を大切にすること。
「誰かの行いを見て真似して盗むこと」が学びの基本というのも面白い。新しく生み出すには誰かから盗まないといけない。
「集団的手抜き」、人が集まれば無意識に手を抜くやつが出る。アルアルすぎる。会議をてきぱき進めるにはあらかじめ考えを持ち寄ることが必要。進行役が仕切ること、少人数で参加しなくてはならないよう仕向けること。
教育に効果があるのは「あめとむち」ではなく、「あめとむし」。叱ることの情報量は少ない。アドバイスは信頼関係が成り立たないと伝わらない。叱るくらいなら無視する方がオススメ。
「褒めるときは意外性」。みんながわかっていることを指摘してもダメ。そして「褒め上手は勝ち組になる」。
当たり前なのに普段は見えない法則をわかりやすく伝えてくれる親近感の湧く心理学の本でした。
Posted by ブクログ
タイトルと表紙に惹かれて購入しました。
「なんでシロクマのことを考えちゃいけないんだろう?」と思ってましたが、読んでみればなるほど納得、そういう実験があったのですね。
僕は認知心理学というジャンルをよく知らなかったのですが、この本を読んだおかげで少し親しみが持てるようになりました。
本書に載っていることは恐らく、難しい論文の内容をかいつまんだものだと思いますが、植木先生の解説が非常に優しく、身近な例をとりあげてくれているので、興味をもって飽きずに読むことができました。
実験の結果だけ知らされても、「それってどうゆうこと?」と思ってしまいそうな内容も、ちゃんと日常レベルに落とし込んで説明してくれるのでとても読みやすい。
扱われている内容も、「あー、あるある」と思えることばかりで、今までなんとなく不思議に感じていたことが、腑に落ちるというか、すぽっとはまる感じがしました。
ただ、心理学の実験って雑味が多いので、それってほんとに妥当な適用の仕方なの?と思う部分も多少あり。
でもそういう部分も含めて新しい世界を垣間見ることができます。
書いてあることを意識し過ぎると逆に混乱しそうでもありますけど(笑)
手軽に読めて内容も濃い、良著だなと思いました。
Posted by ブクログ
植木先生の本は本当に分かりやすいですね。
心理学というと、なんだかボヤーっとしたイメージですが学問として成立しているわけを改めて感じました。
個人的に抽象的な考え方を好む方なので、心理学というものを人生に活かせないかなとずっと思っていました。
とはいえ、心理学を専攻していたというわけではないのですが…
ただ、なんとなく人の心の仕組みが分かれば生きやすいかなと思って。
そんな私にこちらの本はベストマッチでした。
「こういうの知りたかった!」という知識がたくさん書いてあります。
すごく簡単に書いてくださっており、さくさく読めるので一読の価値ありです。
Posted by ブクログ
この著者の別の本『小学生がうつで自殺している』を読んでいるときに、文中で紹介されていたので、読みたくなった。
また、過去に新刊ラジオでも紹介されていたことを思い出したので。
内容としては、心理学の内容を、身近な例に置き換えて、わかりやすく解説している。また、解説だけでなく、応用方法も書いているので、サブタイトルにあるように、人間関係を円滑にするための心理術の本。非常に読みやすい。
Posted by ブクログ
面白かった!個人的には忘却曲線と言語的隠蔽が興味深かった。
『しろくまのビデオを見せて、1年後にしろくまのことを聞いたらどのグループが一番覚えていたか。①しろくまの事を考えていてください②しろくまのことを絶対に考えないでください→②番のほうがよく覚えていたという実験』
『考えまいとすればするほど忘れることができない。忘れるためには脳のメーターが振り切れるまで考えること。泣きたいだけ泣き続けるほうがいい。なんだったら暴れるくらいのほうがいい。いくら悲しくても辛くても人は半年経つとその対象への興味が薄れていく(忘却曲線)』
『メモ術。メモに気持ちも書くと偏見が入る。メモをとるときは客観的事実だけをできるだけドライに簡潔に。箇条書きで羅列するくらいの客観性を保持して。その場の考えや思いなど「主観的な」ことはすぐに言葉にしない』『言語化することで返って感覚が鈍くなったり自分の真の感情がわからなくなってしまう現象(言語的隠蔽)。頭にきた瞬間に発した言葉は言語的隠蔽の塊のようなもの。怒りや悲しみに任せて出てきた言葉は、自分の本心とはほとんど無関係のことが多いもの。喧嘩のときほどぐっとこらえて、「言葉にしないで」一晩寝かす事が大事。より正しい自分の気持ちを相手に告げることができる』
Posted by ブクログ
わかりやすく、ちょっと役にたちそうな心理学の本。最近、有名な実験が信憑性を否定されたりと胡散臭さからなかなかぬけだせない学問だけど、生活に密着している説だとやっぱり興味深いしそのテクニックをいかしてみたくなる。
Posted by ブクログ
第1章 元気になる心理術
・忘れようと努力するほど鮮明に思い出してしまう(シロクマ実験とトラウマ克服法)
・アタマが真っ白!パニクる気持ちはこう抑える(回避的コントロールの限界とパニック解決法)
・失恋した夜、「軍艦マーチ」は「中島みゆき」よりブルーな曲になる(元気回復のカギは、気分不一致効果にあり!)
・なぜ宝クジは他人に頼まず自分で買いに行きたいのか?(ウツな人に学べ!コントロールイリュージョン(支配できる幻想)とのつきあい方)
・幸せになりすぎるとかえってツライ!(ストレス・マグニチュードを下げるコツ)
第2章 頭が良くなる心理術
・なぜ上司の耳は自分の悪口だけ、よく聞こえるのか?(脱・カクテルパーティ効果でライバルに差をつけろ!)
・合コンで出会った相手とはなぜすぐに別れてしまうのか?(脱・フォールス・メモリー(偽りの記憶症候群)で人を見抜け!)
・火のない所に煙をモクモク立ててしまうのは「コトバ」(口ゲンカは、ぜんぶ言語的隠蔽だった!)
・なぜ次男次女は「世渡り上手」なのか?(デキる人はモデリング学習の達人!)
・三人寄れば文殊の知恵は湧かない(集団的手抜きの恐ろしさ)
第3章 人をコントロールする心理術
・思いどおりに人を育てる超カンタン人心コントロール術(調教上手はアメとムチ、ではなくアメと「ムシ」)
・カリスマホストもひそかに実践!「アメとムシ、ときどきアメ抜き」テクニック(間欠強化でマインドコントロール!?)
・会議も相談も思うがままコントロールするにはここに座れ!(スティンザー効果で魔法の仕切り術)
・「ズバリ言うわよ」と言われたことはなぜ感動するほど当たっているのか?(フォアラー効果で占い師になれる!?)
・一度人気が落ちた芸能人が復活するマル秘テクニック(アンダードッグ効果で大逆転しよう)
第4章 人をトリコにする心理術
・最強の人間関係を作るほめるテクニック(トクベツな人に大昇格。「ジョハリの窓」の叩き方)
・なぜ不倫カップルは長続きするのか?(心理的リアクタンス(反発心)を煽って魅力倍増!)
・フシギちゃんはどうして人気者なのか?(認知的不協和が人を夢中にさせる)
・「貢ぐから、好きになる」あの人がモテまくる本当の理由(自己知覚理論を知ればモテモテになる!)
Posted by ブクログ
失恋をして忘れたいから考えまいと思うと考えてしまう。
考えまいと思うことが考えていること・・・。
そんなジレンマに陥ったこと誰しも一回はあるんじゃないでしょうか。
本書タイトルのしろくまも同じ。しろくまを考えないで下さいというと、より記憶に強く残りより忘れにくくなってしまう。
例えばこれは『メンタルコントロールの皮肉過程(Ironic processes of mental control』という。
心理学的な裏づけをもって、心のモヤモヤを解読しているため、
理解しやすい。お勧めである。
Posted by ブクログ
文庫版で読んでおります。とっても読みやすくておもしろいです。
辛いことがある時は辛いことに浸りきってから立ち直るのって、
間違っていなかったんだな~。ライトだけど深いです。
勉強になります。
Posted by ブクログ
タイトルが気になったのと、イラストのしろくまが気になって買ったら、心理学の本でした。しろくま実験の結果が興味深い。心理学入門書として軽く読み始められるいい本だと思う。
Posted by ブクログ
タイトル買いだったのですが、タイトルにも繋がる「シロクマ実験」や、「三人寄れば文殊の知恵」の落し穴、「アメと『ムシ(無視)』」によるコントロール術など、とても興味深い一冊でした。
芸能人や、TV番組のテクニックの話などもあり、楽しみながらも、思わず頷いてしまう内容です。
「人生が急にオモシロくなる」かどうかは別として、読み終わった後には、新たな視点で、物事を見たり、考えたりできるようになるかもしれません。
Posted by ブクログ
・考えないように努力すると、かえって考えてしまう=メンタルコントロールの皮肉性(シロクマ実験)
・パニックになった時は一人でその状況を実況中継すると良い
・落ち込んだ時は人に失敗を話したりしてとことん落ち込む
・何かを最高水準まで極めた場合(大きな成功を収めた後)、それを失う恐怖心が出る、それを解決するには→ペルソナ(仮面)をたくさん持つこと。(場面毎のキャラを持つ、仕事、家庭、趣味など)
・ライバルなどとは対立するのではなく、飲み会などを開き情報交換をする
・模範例をモニタリングして真似する
・会議では事前にアイデアを持ち寄る
・アメとムシ(アメとムチではなく、多少は大目に見て良いことはたくさん褒める、ムチがあるとトライすることを怖がる)→間欠強化:時々アメを抜くとさらに頑張ろうとするようになる
・人は自分のことを言い当てられたい→二面性を言う(こう見えるけど、実はこう)
・アンダードッグ効果:成功実績がある人が弱みを見せる→人は負け犬に同調する
・みんな意外性を言い当てられたい(分かっている部分を褒めるのではなく)
・自分を限定商品化する(この日とこの日なら都合がつく、ハードルを一つだけ作る)
Posted by ブクログ
自分用キーワード
シロクマ実験(メンタルコントロールの皮肉過程) 「シロクマ」に気づけることは良いこと パニック発作/パニック障害 回避的コントロールではなくひとり実況中継を アルバート・エリス「ABC理論」 コントロール・イリュージョン ストレスマグニチュード 「ペルソナ」を多くもとう フォールス・メモリー・シンドローム 言語化することで理解が浅くなることがある(言語的隠蔽) 集団的手抜き 9点問題 「アメと無視」で人を伸ばす 間欠強化 スティンザー効果 二面性提示 アンダードッグ効果 ジョハリの窓 心理的リアクタンス 『カリギュラ』の反響
Posted by ブクログ
タイトルがキャッチーで、話題にもなったので興味を覚えて読んでみた。
平易でわかりやすく、心理学の初心者には良い本かもしれない。
自分には物足りく、既に知っていることばかりが非常に砕けた言葉遣いで綴られている内容だった。
「本物の心理学」というからにはもっと踏み込んだ内容なのかと期待していたのだが
基本的なことが書かれているだけで、どちらかというとエッセイに近い内容かと思う。
Posted by ブクログ
「日本タイトルだけ大賞」にノミネートされていて、気になっていました。読んでみると、なるほど。確かにそうかも。でもね。
心や体の現象にいちいち名前をつけて区別することがあまり好きではありませんが、心理学というのはその対極にあるような学問です。
著者は、占いまがいの似非心理学の流布に心を痛めていて、カジュアルなテーマで本当の学問を伝えたいし、それが出来たと自負されています。でもね、自分の行動が、とある学問で実証されているなんて、少しイヤじゃないですか。だから僕は、本当にシロクマのことを考えないようになりたいと想うんです。