あらすじ
■世界で一番、重い荷を負った男、ローマ皇帝アウレリウスは、いかにしてよき人生を生き切ったのか。彼の生き方の根源にあったのは、まっすぐな哲学だった。
第16代ローマ皇帝マルクス・アウレリウス(西暦121~180年)。5賢帝のひとりであり、プラトンのいう理想の国家君主「哲人王」にもたとえられる彼は、日々の思索と内省をメモのような散文として書き残した。のちに『自省録』としてまとめられたストア哲学の薫り高い約500の断章から80篇を選び、齋藤孝がわかりやすく解説する。
他の哲学思想との比較はもちろん、ウクライナ問題からSNS、コロナウイルス、はては大谷翔平までを例に挙げた読み解きにより、ローマの賢人の日々の「つぶやき」が現代の私たちの生活とシンクロしていく。現代を正しく生きるために、ストア哲学、そしてアウレリウスが大事にした「理性」を学ぼう。
[目次]
はじめに
第1章 自分を自分のコントロール下におく方法
まどわされない生き方/生と死と運命の考え方
第2章 自分と自分の周りを幸せにする方法
他者と生きる/社会の中の自分/仕事をするときに
第3章 よりよく生きていく方法
人生にも哲学が必要だ/善悪と幸福/困難に立ち向かうには
おわりに
【著者略歴】
齋藤 孝 (さいとうたかし)
明治大学文学部教授。1960年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。同大学院教育学研究科博士課程を経て現職。専門は、教育学、身体論、コミュニケーション論。『書ける人だけが手にするもの』(SB新書)、『声に出して読みたい日本語』(草思社)、『図解 歎異抄 たよる、まかせる、おもいきる』(ウェッジ)など著書多数
この電子書籍は株式会社ウェッジが刊行した『図解 自省録 人生を考え続ける力』(2023年12月23日 第1刷)に基づいて制作されました。
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Posted by ブクログ
古代ローマ、マルクス•アウレリウス•アントニヌスが残した「自省録」から抜粋し解説したもの。「自省録」の文そのものだけでは理解しにくいものを、著者が身近な例を挙げながら分かりやすく解説してくれている。
「『自省録』は、ストア哲学のよき実践例」とのこと。ストア哲学なんて更に分からないが、本書の内容は共感するものばかりで、古代ローマ人も悩みやそれへの対応などは現代とさほど変わらないものだなあと思った。
「自然の流れに逆らわない」というメッセージを少しでも自分の中に取り入れたい。