【感想・ネタバレ】日野原重明の生き方哲学 よく生き、よく老い、よく病み、よく死ぬのレビュー

あらすじ

人間は老いと死に向かって歩いていく。その不安の中で、できるだけ老化を抑制するよう自らも努力し、医師にも手伝ってもらう。そして、死に向かって生きる歩みの中に生き方を考え、「ありたい自分の姿」を発見するという生き方をしたい……。そう著者は提唱する。現在94歳になる著者は、59歳の時に赤軍派による日航機「よど号」のハイジャック事件に遭遇し、4日後に無事生還した。それを契機に、自身の人生哲学を築き始めた、と言う。その一端として、「今日を精いっぱい大切に生きることが、死をどう生きるか、死への挑戦になる」「老いても開発できる新しい自己がある」等々、半世紀以上、内科医として人の命に寄り添ってきた体験から学び取った人生哲学。そして、人から示された生き方や老い方、病み方や死に方の極意が、本書にまとめられている。人間として最期までイキイキと生きる上での大切な知恵を、温かな眼差しで書いた実践哲学書。

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Posted by ブクログ

日野原重明先生、先日、105歳で健康長寿を全うされました。ご冥福をお祈り致します。生まれは私の父と同じ明治44年で、父より36年長生きされました。日野原先生は、鉄人衣笠とは、タイプは違いますが、同じ鉄人だと思います。この本にゲーテの言葉が紹介されています。「我々の命は、医者によっては一日たりとも長くされません。我々は定められた寿命だけを生きるのです。医者を信頼できないのに、医者なしではやっていけないところに人間の大きな悩みがあります」と。病院で死にたくないという人の声は多い。何が病院に欠けているか、日野原先生は次のように述べてらっしゃいます。①医師、看護師の人間としての高い感性と病人や家族をいとおしむ慈悲深い心 ②その上に、合理的な治療体制

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2017年08月01日

Posted by ブクログ

日野原先生が70歳代から80歳代にかけて書いたエッセイをまとめたもの。主に人の死についての考え方を医療人の立場からまとめている。読みやすいのでどんどん読めてしまうが、一読して先生がバリバリのクリスチャンであるとわかってしまうのが自分なりにおもしろかった。あまり公の場でクリスチャンであることを表明なさらないけれど、控え目に信仰告白はしっかりとされていると思ったりもした。さすが日本基督教団田園調布教会の長老だな、なんて下衆に思ったりした。日本の医療におけるターミナルケアの諸問題についても問題提起している。

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2011年11月23日

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