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Posted by ブクログ
本書は「原発訴訟」との表題ながら、科学的知見にも裏づけられた論理構成で、原発における負の総体によく迫りえている、と思われた。
茨城県東海村にはじまり、すでに50年余にわたる日本の原発だが、当初よりずっとこの国の政治経済システムには強固な原子力推進システムが埋め込まれてきたことを考えれば、原発に対する差止訴訟であれ被害者救済訴訟であれ、それらの闘いは原告側にとって非常に厳しい苦難の道程であったろうことは、法の素人にも容易に察せられる。
Posted by ブクログ
原発訴訟を軸に、今までの司法の歴史について述べる。
裁判所は行政へのおもねりがあり、且つ、さまざまな利権がからむ中、我々はどう行動していくべきか?
筆者は以下の提言をする。
1.科学裁判の方式をカンファランス尋問方式=意見を異にする専門家に対して裁判官が同時に証人尋問する=を採用せよ。
2.環境省の外局として「原子力安全庁」を設置せよ
~現在の経済産業省のしたではチェック・バランスがきかない~
3.再生エネルギーの活用を含めたエネルギー政策を出し住民投票を含めた地方自治体の意思を確認する制度を設けるべき。
少なくとも3については投票や各政党への働きかけで個人として活動が可能なのではないか?