あらすじ
真実、公正、目的に満ちた世界を目指して日々奮闘するすべての人々へ。
あなたの脚光を浴びない英雄的行動、
誰にも知られることのない苦しみや犠牲、
人をインスパイアする模範的行動。
この本は、あなたのストーリーをたたえるために捧げる。
あなたの物語は、小さな形であれ、
ほかの人々にとっての手本となるだろう。
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組織行動学と3200件超の企業調査から導かれた、これからの時代に最も必要な組織の在り方
・ある企業は持続可能性への参加を促すキャンペーンを推進する際に、適切な専門家の知見を取り入れずに行ったことで、結果的に約400億円の売上減少となった。
・1986年のチャレンジャー号爆発事件はNASA内ですでに認識・提起されていた問題を無視したことによって起きた。
・部門間に敵対意識のない関係性が築かれている場合、従業員が公正に振る舞い、自チームの利益より全体の利益を優先する傾向が6倍高くなった。
これからの時代、組織が存続、成長するために最も重要な戦略は「誠実さ」なのだ。
「誠実な組織」とは、
● 目的ーよりよい善を為す
● 公正ー正しく公平な行いをする
● 真実ー相手を尊重しつつ、妥協せず率直に真実を伝える
この3つを兼ね備えている組織である。
著者のロン・カルッチは、戦略的組織改革とエグゼクティブ・リーダーシップに関するコンサルティング会社・ナバレントを経営し、
15年の研究と3200件以上の企業インタビューを行ってきた。
そこから企業やリーダーが「誠実さ」を取り入れるべき、4つのテーマが導かれた。
①言葉と行動を一致させる
②尊厳を第一に考える
③誠実な対話を通じて、信頼できる意思決定を行う
④全員を一つの大きな物語へ導く
本書では、この4つのテーマについて以下を交えながら、
「どうすれば誠実さを行動に取り入れられるか」が示されている。
・ケーススタディや歴史的事例
・経営陣やソートリーダー、一般社員を対象に行った数多くのインタビュー
・組織の実例
また組織全体だけではなく、個人・リーダーとしての誠実さについても述べられた、具体的なアイデアに満ちた実践の書である。
経営者やリーダーだけではなく、全従業員必読の理想的な1冊。
【目次】
第1章 誠実さはきれいごとか?
第1部 アイデンティティにおける誠実さ
第2章 言葉と行動を一致させる
第3章 個のパーパスと組織のパーパスをつなぐ
第2部 アカウンタビリティにおける公正
第4章 アカウンタビリティにおける尊厳を養う
第5章 日常の中の公正さ
第3部 ガバナンスにおける透明性
第6章 信頼感ある意思決定
第7章 「活気ある声」と「ウェルカムマインド」を育てる
第4部 グループ間の一体感
第8章 シームレスな組織をつくる
第9章 「彼ら」を「私たち」へ変える
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
こうありたいと強く共感できる本だった。
そして完璧にはできなかったとしても、できることがあるはずだと思わせてくれる本だった。
良書だと思う。オフィスの机に置いて自分に問いかけ、向き合っていきたい。
Posted by ブクログ
勇気づけられる本だ。企業文化、組織風土のハウツー本は最近良く見るが、もっと本質的なものごとに迫ってほしい、と足りない気持ちになっていた。私にとって、「誠実であること」、正直で、公正で、パーパスドリブンであることという筆者の考えが、かなり本質的だと感じられたし、建設的にかつ確実に組織を前向きにするものだと共感した。
Posted by ブクログ
納得感があり、日頃のバイブルになり得る
著者の研究とさまざまな人に対するインタビューをもとに書かれているため、内容に納得感がある
ただ一度で咀嚼し自分のものにするのは難しく、手元に置いて何度も読み、理解し、自分のものにしたい、そんな一冊