あらすじ
【電子版巻末には細居美恵子先生によるカバー用イラストをそのまま収録!】
大学生の凛弥は、ある日吉祥寺のハモニカ横丁で「ベーカリー・ソルシエール」というパン屋を見つける。
ほんのり甘苦いミルクティーブリオッシュや、カリカリのカレーパンの魅力的な香りに誘われ思わず中に入ると、
透明感のある綺麗な店主・加賀見が接客をしていた。加賀見はお客さんの悩みを何でも解決してしまう、
巷で噂の「パン屋の魔女」だった。
そんな魔女との出会いから、二人の周りで起こる日常の謎を一緒に追うことになる――。
「ベーカリー・ソルシエール」で巻き起こる、吉祥寺の謎とあたたかい人との繋がりの物語。
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Posted by ブクログ
パンが食べたくなる作品。登場人物がみんな素直で(最終話のストーカーを除いて)、気持ちがいい。主人公の真っすぐな恋心が、魔女に届けばいいなぁと思いつつ、次回に期待!
Posted by ブクログ
美味しそうなパンが続出で、読んでいて大変お腹が空いた作品。
加賀見さんは日常ミステリでの安楽椅子探偵といったところか。
パン屋に来るお客さんの様子を見たり話を聞いたりで、現場に出ずとも解決してしまう。
そして、彼女に惚れて彼女のパン屋に通い詰めているうちに、段々と推理力と探偵力が磨かれていく凛弥なのである。
最初はすれ違った恋人を和解させたり、捨て猫失踪事件など、身の回りに起きたちょっとしたトラブルの話だったのが、終盤は命の危険も伴うストーカーの物語へ。
最後に明かされたトリックには、後から思えば古典的ではあるけれども効果絶大でびっくりさせられた。
そこに独自の視点で辿り着いた凛弥も凄いんだけども。
愛の力ですな。
頼りになるんだかならないんだかな探偵の叔父さんに、男口調の後輩ちゃん(報われない恋をしているのが可愛くも切ない)などサブキャラも魅力的。
ストーカーは退治できたけども、凛弥の恋は決着つかないままだし、日常の謎はこれからも多数出てくるはず。
これからも話が作れそうなので、シリーズ化を期待したいです。