【感想・ネタバレ】まどろみハーブティー 吉祥寺シェアハウスの優しい魔法のレビュー

あらすじ

【電子版巻末にはまかろんK先生によるカバー用イラストをそのまま収録!】
職場のストレスで倒れ、休職してしまった社会人四年目のちよこ。
行き場のない彼女はある日、吉祥寺にあるシェアハウスを紹介される。
そこには管理人の春枝(はるえ)をはじめ、歳の近い女性が苦手な史人(ふみと)、
不登校中の中学二年生・柚紀(ゆずき)など、世代や性別を問わず、
さまざまな「疲れた人たち」がいた。

泣くのが下手になったすべての人へ贈る、
ハーブの香り漂う、優しい再起の物語。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

物語の始まりは追い詰められるところからだつたので、読んでいてほんとしんどかったけど、シェアハウスの中はやさしくてあったかくて、ホッとした。

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2024年02月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

多様性が認められつつあると言っても、自分が「正しい」と思ったこと以外を認められない人もいる訳で。
その「正しさ」を他者に押し付ける、もしくは他者から押し付けられることもよくある話で。
その結果、一方的な「正しさ」のレールからはみ出してしまう人たちもいる。
この話は、そんなレールからはみ出してしまった(と周囲のせいで思い込まされてしまった)人たちが集うシェアハウスの物語。

年齢も性別も様々。
皆、このシェアハウスで少しずつ少しずつ今の自分と、これから先どう周りと向き合っていくかの答えを探っていく。
例えば、精神的に追い込まれて休職を余儀なくされた彼女は、仕事を続けるのか、それもと新しい仕事を探すのか、半年の間でその答えをゆっくり出していく。
彼女の場合は「結婚することこそ幸せ」と考える母親からの抑圧もあったので、なかなか大変だった。
いや、まあ他のメンバーも大変だったけれども。
メンバー唯一の男性は、やばすぎるストーカー被害のせいでメンタルごりごり削れていたし。
中学生の彼女も、よりによって親が自分を理解してくれないことで家を出る羽目になってしまったし。

びっくりしたのは、そんな彼女たちを受け入れてくれていたオーナーの女性も、実は家族がバラバラになってしまった過去持ちだった点。
しかも、どちらかというと無自覚ながら自分の「正しさ」でもって家族を型にはめていた側だった点に驚かされた。
前述の彼女たちを追いこんだ側だったということ。
勿論、今は違うけれども。
成人君主なんてキャラが存在せず、みんな不完全で完璧ではなくて、でもそれに焦らなくていいよと思える物語という。

人を追い込む側、追い込まれる側(一応自覚をもって追い込んでいる人はいない、無自覚に、そして結果的に相手を追い込んでしまっている)様々な人が出てくるので、共感できるキャラはきっと出てくるはず。
果たして、どちらに共感できるのか。
自分はどちらかというと今の自分でいいと開き直っている側だが、それを他者に押し付けることはしたくないなと思った。
気をつけねば。

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2023年09月02日

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