あらすじ
謎の生命体「こんとん」の取材記者として調査船に乗り込んだ男女。たどり着いた島=こんとんの上で、二人が見たものとは……。(「こんとんの居場所」)
防衛省のシステムに侵入した天才少年ハッカーが開いたのは、人類を"次の段階"に進める禁断の扉だった。人々が次々と人間の姿を失っていく中、ある親子が再会する。(「白い霧」)
それは滅びか、救済か――。
文藝賞受賞作『いつか深い穴に落ちるまで』(2018)、『孤島の飛来人』(2022)に続く、現代文学の異才による最新作品集!
◆赤坂真理氏、ラランド・ニシダ氏、推薦!
「退屈な日常から、非日常にグラデーションで少しずつ染まっていく感覚。読書の喜びの根源に触れた気がする」
ニシダ(ラランド)
「するする運ばれていくうちに思いがけないところにいて、たとえそれが破滅かもしれなくても、笑えてしまう。ああ、言葉にだけ可能な、こんな旅があるのだ」
赤坂真理(作家)
感情タグBEST3
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奇妙な三行広告の求人に応募した若者が、記者として採用され、船で南へと向かう。
取材対象とされる「こんとん」とは、『荘子』の渾沌に由来して名づけられた不可思議な存在。
若者はついに、こんとんの居場所へとたどり着く。そこでの体験は、生と死の境界を越えて凄絶なものだった。
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連続で山野辺太郎の著作を読んだ。『こんとんの居場所』の出だしに出てくる、奇妙な漢詩的求人広告がとってもしゃれていて、期待して読み始めたが、登場人物のモノローグ的な書き方がちょっと手抜きのように思えて、あまり楽しめなかった。これはこれで実験的な試みなんだろうか。主人公の菜摘に対する強い恋慕は、言葉の随所に埋め込まれていて深い印象を残している。これが自堕落で無目的な生活を送る彼の、唯一の存在意義だったことが分かる。でもこれを浮かび上がらせる設定がシュール過ぎて寓話的だった。『白い霧』はさらに荒唐無稽で、ところどころに差し込まれる妙にリアルな描写にくすぐられただけで、何を描きたかったのか理解できずじまいだった。それこそこの作者の脳の仕組みが一般人とは異なっている(Differently Wired)かのよう。
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2話とも人の消失の物語。他者と自分とが混ざり合って境界がなくなるのだ、しかもそれを心地良いとさえ思っている。
平凡な日常からいつのまにか、非日常と
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とっっっても不思議。
なんか不穏でなんか不思議でなんか素敵でなんか夢みたいでなんか現実的でなんな心地よかった。
評価が極端に二極化してるのも納得。
私は好き。どちらの話もなんか好き。
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なかなかにへんてこ(異色)な小説を読んだな、というかんじ。表題作はある孤島の「こんとん」という謎生物との遭遇譚。ですがその生物が現れるまでなんだか長い。ようやく「こんとん」と会うとそこには…
天才ハッカーと世界の破滅を描く「白い霧」も面白い。