【感想・ネタバレ】鷹の惑いのレビュー

あらすじ

世の中は変わる。変わる世の中に対応するのが、警察の仕事だ。

21世紀に湧く平成日本。海外逃亡していたはずの極左の最高幹部が突然仙台に現れ、公安に衝撃が走った。
身柄の護送を担当した公安一課の海老沢は、警察官人生最大の痛恨の失敗を犯す。
一方、捜査一課の高峰は目黒の空き家で殺害された元代議士秘書の身辺を探る。被害者の経歴には6年間の不自然な空白があった。
新聞記者からの思わぬ情報。死の床にある元刑事の父の言葉。そして海老沢に下った極秘の特命捜査ーー事件の様相は一変する。

公安一課と捜査一課。父の系譜をたどる息子たち。警察小説の騎手による大河シリーズ「日本の警察」平成ミレニアム編!

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

鷹の惑い、読み終わりました。

仕事上の立場の違いのためにどうしても打ち解けられないでいる海老沢、事件解決のためになら立場なんて乗り越えてしまえと思っている節のある高峰、2人がつかず離れず繰り広げていく物語、とても面白かったです。前作(鷹の系譜)と同じように最終幕が2人のサシ飲みというのがいい後味を残してくれています。

物語は「公安事件」と「刑事事件」の2つが絡み合って複雑になっていくのだけれど、その背景に「公安」の組織防衛を画策する動きが絡んで複雑になっていました。昭和のシリーズにもあったエピソードが、平成のこのシリーズにも描かれるというのは、それほどに「公安警察」を取り巻く状況には危機的な何かがあるのかもしれないなと思ってしまいました。

物語の中の話からは少し離れるけれど…

近年の公安警察での出来事といえば、大田原化工機の不正輸出疑い事件をめぐる冤罪事件があります。もしかしたらこの事件も同じような危機意識が背景にあって起きたのだろうかと思います。でもなんだかそれは、公安警察の本筋を外れた思い込みに駆り立てられていたんじゃないのかな、と思うのでした。うまく表現できないけれど、組織を維持するために組織の存在意義・目的を見失ってしまうとこんなことが起きる、という一つの教訓として、きちんと記憶に残していかないといけないと思いました。

さあ、この「日本の警察 平成ミレニアム編」、残すところあと1作、「鷹の飛翔」となりました。うーん、すぐに読み始めたいけれど、このシリーズのこれが最終作なのかと思うと勿体無いような気持ちがして開くのに躊躇してしまいそう…とてもワクワクしています!こういう時、シリーズ物の楽しさを感じています。

0
2025年08月24日

Posted by ブクログ

同僚でもコンビでも無いこの2人の関係性が絶妙に良い。もうひと世代繋がるかは微妙なところだけど立場も変わればまた新たな展開があるかもしれない。

0
2023年09月24日

Posted by ブクログ

このシリーズ、昭和編の方が好きだなあとは感じますがしかし極左との絡みから捜査一課と公安が事件に関わりながらある光景が出てくる。
なかなか面白かった。
2871冊
今年99冊目

0
2025年04月10日

Posted by ブクログ

今回の話もまたモヤモヤが続いてスッキリしないのかと思っていたところ、幼馴染の関係性がうまく織り込まれていて統一感があったね。極左より外事に力を入れたほうがいいという主人公の言葉に賛成一票!

0
2024年10月08日

Posted by ブクログ

(2023年11月17日から21日にかけて読破)
海外逃亡していたはずの極左の最高幹部が突然、宮城県仙台市に現れ、衝撃が走った公安一課。身柄の移送を担当した海老沢だが、警察官人生最大の痛恨の失敗を犯してしまう(容疑者に自殺された…??)
一方、捜査一課の高峰は、目黒の空き家で殺害された、元代議士秘書の身辺を探っていた。被害者の経歴には、6年間の不自然な空白がー。不自然な空白の意味は?

0
2023年11月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

公安モノは苦手なのですが、このシリーズ(親世代含む)は捜査モノと並行してストーリーが進むので、読みやすく感じます。そして、警察組織の中での友情?もクドく無く、アッサリし過ぎず、ちょうど良い塩梅で盛り込まれています。
本筋の部分の東大安保から30年後の当事者たちというテーマは、令和の読者にはピンと来ない部分かなぁとも思いますが、浅間山荘事件などを何となく記憶している世代には、面白く読めると思います。

0
2023年09月03日

Posted by ブクログ

「鷹の系譜」の高峰・海老沢の捜査一課・公安コンビの続編。舞台は昭和・平成の狭間から約10年後のミレニアム時期。前作が少し荒唐無稽感強かったが、本作はプロット云々よりも70年代の極左組織残党の30年後を上手く描いていて、かつオウム検挙で失敗が相次いだ後の変わりつつある公安の姿も上手く吸収していて、読み応えあった。若い人にはピンとこない内容ばかりだが、現在50代以上の読者には納得感ある内容だと思う。

0
2023年08月16日

Posted by ブクログ

堂場作品を久しぶりに手に取りました。
地道ながら一歩一歩進む捜査が丁寧に描かれていて、それはそれで味があって面白く噛み締める様に読みました。他では味わえない感触が癖になりそうです。

0
2025年02月09日

Posted by ブクログ

派手さは無いけれど、捜査員達の静かな執念を感じる。昔に聞いた「魂を静かに燃やす」という表現がぴったりだと思う本だった。

0
2024年03月15日

Posted by ブクログ

シリーズ物とは知らなくて読み始めた
話にも入っていけた
後半になるにつれて だんだんと面白くなってきた
他のシリーズも読んでみたくなった

0
2024年02月21日

Posted by ブクログ

「鷹の系譜」の続編。時代は2002年。親の代からだとシリーズ5作目だが、どうもこのシリーズはイマイチなんだよな・・・

0
2023年08月17日

「小説」ランキング