【感想・ネタバレ】「選択的シングル」の時代 30カ国以上のデータが示す「結婚神話」の真実と「新しい生き方」のレビュー

あらすじ

「シングルの存在は、『社会問題』ではない。『未来への可能性』だ。」

BBC、CNN、ワシントン・ポスト...名だたる世界メディアが注目!
世界7言語で刊行決定!

一人一人が納得のいく人生を送るためには?
誰もが幸せに生きられる社会を作るためには?

30カ国以上のデータ分析や膨大なインタビュー調査に基づく
世界の「シングル」事情を知れば、新しい「これからの生き方」「これからの社会」が見えてくる。

結婚だけが「正解」じゃないこの時代に、名門コロンビア大出身・気鋭の社会学者が贈る、
自分の意志で人生を選びとるための処方箋。

【データでみる世界の「今」と「これから」】
・欧米諸国では40~60%が離婚する
・アメリカの新生児の約1/4は生涯未婚
・北欧諸国の約40%はシングル世帯
・2030年までに世界の独身者の割合は20%増加
・結婚による幸福感は2年しか続かないーー結婚がもたらす「孤独」と「長期的リスク」
・シングル人口増加の背後にある8つのメカニズム
・社会的プレッシャーと「独身差別」に立ち向かうための5つの戦略
・「幸せなシングルたち」が実践している6つのワーク・ライフ・バランス戦略
ほか

【本書のメッセージ】
長い人生、誰にだって「ひとり」の期間はある。
今「ひとり」ではない人にも、「ひとり」の時間はまた訪れるかもしれない。

私たちは、シングルという生き方がもつ豊かな可能性にまったく気づいていない。
シングルの生き方に対して、もっと明確で、よりよりイメージをもつことができれば、
誰もがもっと自由に、自分に適したライフスタイルを選べるようになる。

よく考えた上での決定であれば、結婚を選ぶ人たちにとっては、よりより結婚になるだろうし、
ひとりでいることを選ぶ人たちもより満足していられるだろう。

【こんな方におすすめです!】
・世界の「最新事情」や「常識」を、感情論ではなく客観的に知りたい人。
・「結婚しなくてもいい」「結婚しない人生もある」と思っているけれど、「結婚した方が幸せ」「結婚できないと不幸」という勝手な偏見に悩まされている人。
・心から納得した上で、結婚したい、あるいは結婚しない人生を歩みたい人。
・今の結婚生活に疑問・不安がある人。
・パートナーとの離婚や死別により、一時的にシングルの人。
・まだ結婚しない子供・孫・部下の将来を心配している親御さん・上司の人。
・会社や組織の人事や働き方制度・ルールづくりに悩んでいる人。
・シングル向けサービス・マーケティングに興味のある人。
・最新の人口動向を知った上で、政策立案や都市開発に携わりたい人。

【目次】
・第1章 シングルの時代
・第2章 幸福なシングルシニアたちーー未来を正しく理解する
・第3章 社会的プレッシャーに負けないために
・第4章 ベッドはひとりで、ボーリングはいっしょに
・第5章 「脱物質主義」の世界を生きるシングルたち
・第6章 よく働き、よく遊べ
・第7章 幸福なシングルの未来
・第8章 国、都市、社会的機関は、シングルのために何ができるか?

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Posted by ブクログ

経済や社会構造、価値観の変化により、シングル(結婚していない人、離婚した人、パートナーに先立たれるなどして独身になった人)が増え、そもそも、結婚を選ばない人も増えてきている。
日本では、国立社会保障・人口問題研究所の統計によると、男性の約30%、女性の26%は恋愛をしたいとも思っていないと回答しているそうだ。

本書は、そんなシングルの増加している世界において、幸福に生きているシングルがいること、そして、シングルが幸福に生きるには、どうすればいいのかを教えてくれる。
幸福なシングルたちは、必要なソーシャルサポートを家族以外に、友人やオンラインなどいろいろなところから得るようにしていたり、仕事と生活のバランスをとり、健康や学びに時間を使うようにしているなど、結婚を選ぶにしても、参考になるようなアドバイスだと感じた。

そもそも、結婚を選ぶ人は、孤独を恐れることに動機があることも多いが、結婚は孤独の解決に必ずしもならないと指摘されている。
また、シングルであることは、未熟であると見なされ、結婚を前提とした制度設計など、独身差別の存在もあることも指摘されている。
この指摘は、個人的に刺さるところがあった。
パートナーが欲しいという動機の半分以上は、将来、独りぼっちになることがこわいことや、パートナーがいないこと=未熟と見なされることが嫌だということがあるからだ。
実際、以前、「結婚もしていないし、子供いないからまだまだ(未熟)だ。」と言われたこともある。
今思えば、列記とした独身差別を受けたということだろう。

また、行政的に考えると本書は考えさせられることもあった。
少子高齢化、人口減少対策として、婚活支援や子育て支援を重視する風潮は、視点を変えてみると、独身差別を助長していると考えることもできるように思った。

いろいろな面で学びが多く、考えさせられる本だった。

0
2023年09月21日

Posted by ブクログ

幸せな人生を送るためには結婚はマストであるという固定概念と、シングルに対するスティグマが未だに根強く残っていることを解説し、選択的シングルの可能性を提示している。

シングルが増えている要因として、第一に考えられるのは離婚のリスクが高いこと。離婚は人の幸福を危うくする一方、結婚はそれほど幸福を約束してくれるわけではないことに現代の人々は気づいている。

人々を結婚へ駆り立てるのは、1人で年老いていくことへの恐怖、死ぬ時に枕元にいてくれる人が誰もいないことに対する恐怖であるが、結婚は必ず死別や離婚
と言う結末になるので、人生の不安を解消する解決策にはならない。

私たちはシングルで生きることを、苦しく寂しいものと決めつけがちだが、実際は、長い期間シングルで生きることによって、適応力を身につけ、年を重ねたときの孤独感を軽減すると同時に幸福を得ることができる。

シングルの人々が幸福に生きるためには友人関係が重要となるが、友達を家族とみなす法整備がまだされていない。
母の日、父の日と同等の友達の日を作ろうという動きは1958年からあった。
2011年、国連が6/30を友情の日と宣言している。
LGBTQの人達に対する昨今の社会の急激な変化を考えれば、友人とともにこれと同様の権利を求めるシングルの人達の国際的な動きも勝利を収めるだろうと筆者は見ている。

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2024年03月02日

Posted by ブクログ

 独身差別はあるってことを認識しとけば、それに対して、耐性が強くなる。それは差別であり、相手が悪いこと。自分が悪いわけじゃない。
 結婚しても、別れたらより孤独感を感じる。しかも、孤独に慣れてないからなおさらキツくなってしまう。今や50%は離婚する。
大丈夫、誰でも最終的には、一人。

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2023年10月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

一番驚いたのは、結婚の幸福感は2年間しかもたないということ、
そして離婚によるマイナスな影響は、最終的に基本ラインには戻らないということだった。

今私はシングルだが、この事実を知るまではとりあえず結婚して、うまくいかなければ離婚すればいいや〜という考えを持っていた。
というのも、「結婚しなければらない」という社会的・心理的なプレッシャーがある年齢を境に強くなってきたからだ。

でも、離婚によるデメリットを考えると妥協してまで結婚することが果たして幸せなのかと考てしまう。
また、これも驚いたことの一つとして、結婚している人たちと結婚していない人たちの間の孤独と幸福の差は小さいということだった。

確かに結婚している友人の話や芸能ニュースを見ても、
結婚後、不倫やDVなど様々な悩みや問題を抱えるケースを聞く。
こう考えると、結婚は妥協してするものではない!!と思えるようになった。

現在は脱物質主義の価値観が強く、各自の願望(自由や楽しみなど)を重要視している傾向があるという。
私もその一面があり、個人の趣味や仕事、勉強に楽しみや充実感を覚える事が多い。
※人といるより自己実現のために時間を費やしているかも。

まだ結婚を諦めきれていない状態ではあるが、
今後独身で生きていくことも視野に入れて、いろいろなコミュニティへの参加や
恋愛以外の楽しみを十分に持っておこうと思う!

シングルとして生きていくうえで、
この本に登場する、自らシングルの道を選択した人たちのように
自律性をもって自分の人生を楽しんでいけたらいいなと思う。

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2025年08月06日

Posted by ブクログ

【シングルにこだわらず、多様に生きられれば。】
自分の価値観が明確であるひとはシングルかどうかにかかわらず幸せであるということなのでは。シングルについて書いてある本だったけど、シングルにこだわらず生きることでいいと思った。

シングルにはメリットデメリットの両方があるのは明らかであり。
とにかく生き方は多様化していて、シングルである時期もあればそうでない時期もあったり、一人の人間のなかにも多様性があると思う。自分の生き方を知って実践していることこそが大事なのだと。
将来を心配するより、今一人であるならそれをどう最大限楽しむか、に集中することかな、と思った。

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2024年02月26日

Posted by ブクログ

“人生はこんなにも多様なものなのに、ひとりのパートナーが自分の欲求すべてを満たしてくれることなど可能なのだろうか?”
本当にそのとおりで、ひとりのパートナーに全てを求めていることが原因で苦しんでいる人が多い。
振り返ってみれば、私自身もパートナーができると鎖国しがちで、人間関係を疎かにしてきた。
愛関係にはならないけどサポートし合える友達というポジションが当然ながらあって、誰にとっても必要な存在だと思った。
この本を読む限り、外交的なシングルには朗報が多いけど、内向的なシングルには少々試練もありそう。サポートし合えるネットワークを作っておく必要あり。

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2024年02月15日

Posted by ブクログ

ペアになるべきとの考え方は、シングルの生き方に代わると説く本。
孤独感はパートナーがいるとは関係がなく、解決策は自分自身の中。

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2024年01月27日

Posted by ブクログ

書籍紹介サイトで見て興味持ち、購入。

シングルという生き方を選ぶ人が世界中で増えている中、本書はシングルを貫くことの良い影響や課題を、豊富なデータで示してくれている。

シングルの方が結婚より良いよと示してるように見えるが、決して結婚したり相手がいることは否定せず、そういう人でもシングルになる時期はあるから、困らないための心構えは必要という意味で、この本の特に終盤で出てくる話は大切だと感じた。

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2023年12月12日

Posted by ブクログ

各国のデータを基に独身に対する差別や偏見を否定し、信じられてきた結婚神話の真実を解説する。筆者は結婚を否定するわけではなくて、場合によっては独身の方が幸せだったりするし、結婚のメリットも完璧じゃないってのが主張。

主張には同意なんだけど、"社会的活動や繋がりが豊富なシングルの方が既婚者よりも幸福度が高い"みたいな、アクティブなシングルの話が多くて、社会的活動や繋がりが豊富じゃないシングルに対する視点が欠けていると思った。そいつらは幸福度が低いからフォローできなかったのかも。

"都会のコミュニティーにおいては、シングルの人たちがいくらでもいるので、ある程度の親密さや、行きずりの相手とのセックスを望むシングルの人たちにとっては、容易に相手を見つけられる状況にすでになっている。"

すでになっている、らしい。

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2023年10月16日

Posted by ブクログ

必ずしも結婚がよいわけではないですが、シングルはどう人生を考えるかは重要です。
We live を初めて知りました

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2023年10月16日

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