【感想・ネタバレ】よみがえる森鴎外のレビュー

あらすじ

生誕160周年、没後100周年を迎えた文豪の魅力を360度再検証!平野啓一郎、伊藤比呂美、池澤夏樹、瀬戸内寂聴、多和田葉子、町田康、海堂尊など、鴎外ファンの作家・識者ら41名が森鴎外をとことん語り尽くした毎日新聞連載を書籍化。

※こちらの作品は過去に他出版社より配信していた内容と同様となります。重複購入にはお気を付けください

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Posted by ブクログ

ちょうど森鷗外記念館で数回の鴎外講座を聴講することになり、改めて鴎外についての知識を得たいと思い読む。
鴎外の特徴は幅広い分野での活躍、そして、様々な分野から選ばれた人々の鴎外論を読むのも興味深いし、鴎外の作品を読むにあたっても参考になることが多々あり。

「鶏」について
「鶏」の中で描かれるのは、自分の米、卵などを知らずのうちに盗む人たち。
これは小倉という新たな地での反目を描いたものとして捉えることもできるかもしれないが、ちょうど日露戦争より戻った直後に書いたものであり、日本軍が中国で行った略奪を批判的に描いたものではないだろう。
ちょうど、予備役に入った軍人も登場するが、彼の発言を考えても、そのような意図が推測される。
自らも中国にいて、略奪について何もできなかったこと、その気持ちを反映させているのではないか。

以下引用~
・田村怡与造の熱心さは、ながらく閑職への左遷とされてきた小倉第十二師団軍医部長への鴎外の転出も、実は「戦争論」翻訳の時間を与えるために田村が動いたのではないかとする説が出され、論争になっているほどだ。

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2023年06月04日

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