あらすじ
18歳の春、母が義父を殺して自死した。あれから16年、ひとり取り残された僕は母の生涯を辿る旅に出た。日本に出稼ぎに行った韓国人の母を求めながら、韓国と台湾で暮らした幼少期。日本で母と義父と過ごした中高時代。そして、「あの日」までの経緯。母親に愛されたいと願った息子が心中事件の背景を綴るノンフィクション。
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Posted by ブクログ
止まらずに一気に読んでしまいました。
心には止まっていて、思い出してはこねくり回して考えてしまいます。
自分にとっては、次の本を選ぶのに時間がかかってしまう読書でした。
Posted by ブクログ
こんな家庭環境、育ってきた環境もあるのか…と人を愛することって大切だけど、いろんな愛があって、その愛は影響がたくさんあること…知ることができてよかった。本にしてくださってよかった。
Posted by ブクログ
母親が義父を殺し、自らも飛び降り自殺をしたという衝撃の出来事を経験した著者が人生を振り返る。父が台湾人、母が韓国人の家庭に生まれ、両親の不仲や母親の出稼ぎなど複雑な環境で過ごした著者。知らない間に何も言わずに家からいなくなる母に、自分は大切にされていないと感じていた時期もあり、自分が望んだわけでもないのに日本に連れてこられ、慣れない環境で生活する中で起きた事件。母のことを調べていくことで自分がいかに母に大切に思われていたのかを知る。衝撃的な内容だけど読んで良かった。
Posted by ブクログ
ザノンフィクションで知ってずっと読みたかった。ハッピーエンドかどうかは本人にしか分からないけど、生きるって大変だしいろんなことがある
Posted by ブクログ
被害者遺族でもあり、加害者遺族でもある。
最近は家族内で起こる事件も多い印象だから、こういうことは、少なからずあるのだろう。
さらに著者は、実の父と母の国籍も違い、幼少期に過ごした場所も、3か国・地域にわたる。
親戚も、友だちも、ずっと近くで彼のことを見守り、支え続けてこられたわけではない。
どんなに過酷な人生であろうか。
幼少期、いじめられていたとはいえ、自分も弱い者に対してカツアゲをしたりしていたこと、母の生前と死後でけっこう変わる異国の親戚の態度など、全面的に共感できる話ばかりではないのだが、著者が現在、自分の体験を整理して前を向いていること対しては、エールを送りたい。