【感想・ネタバレ】よき時を思うのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

四合院造りに住む人達の物語りで幕を開けるが、その南側に叔母夫婦の代わりに住む綾乃の話から祖母徳子や家族の話へと移りまた四合院の大家で終わる。この四合院の醸し出す住み心地が何とも羨ましい。
物語の佳境は徳子おばあちゃんの90才を祝う晩餐会。想像できない贅沢な料理、ワインにため息です。また金井家の上質さ、仲の良さ、程よいセレブ感、夢のようです。

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2023年04月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 オシャレで可愛い徳子おばあちゃま。 育ちの良さから品を、夫の戦死などから、凛とした強さを感じます。

 孫娘の綾乃さんからのプレゼントへの礼の文。
『・・・九十歳になって孫の綾乃が贈ってくれたゲランの香水を胸にぽつんとつける日がくるとは思いませんでした。
 つけて寝て、朝、目がさめたとき、起きるのが恥ずかしくて、さらに起きたまはぬ朝となりました。よき時を思いました。幾重にもお礼申し上げてます。 かしこー 』

 九十歳のおばあちゃまがゲランの香りに包まれて目覚め、まどろむ贅沢な時間・・・なんとも優雅で羨ましい。 そんな優雅で贅沢なシーンが度々登場しますが、京都を中心とした言葉や空気感により、柔らかく好意的に受け取れます。

 この小説は、なぜ?なぜ?なぜ?と、問いかける帯(なぜ出征が決まった青年と結婚したのか?等)に惹かれて手にしました。 
 その答えは、少し肩すかし・・・という感じではありましたが、それ以上に、人の人生の素晴らしさ、光と影、その影さえも今の幸せの源になっている徳子おばあちゃまに、パワーをいただきました。

 物語の始まりと終わりは、孫娘の住む四合院造りの家の家主・三沢兵馬さんのエピソード。 
それがまた、いいのです。 最後にちょっとしんみりとし、心が温まりました。 ここにも、不器用な男の人生があるんだなぁーと。
 

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2023年07月29日

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