あらすじ
スタイリスト見習いとして働く友梨奈と、牛肉加工工場でパートをしている主婦の未知。それぞれに何かから「抑圧」されている。現代社会で生きていく女性のやるせなさを見事な筆致で描きつつ、他者と他者がつながれることを希求する、期待の新鋭の飛躍作。
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Posted by ブクログ
ボリュームが少ないこともあって一気読み。
モラハラに思うところがあるので、ところどころ読んでいて苦しかったし、最後の未知の決断はどうなの?!って思うけど。
それでも、穏やかな文章は読んでいて素敵だったな。
ほかの作品も読んでみたい。
Posted by ブクログ
自己愛性パーソナリティの人間と関わった2人の女性の物語。
章のタイトルが「友梨奈」と「未知」の名前だけで、接点が全くないと思っていたが、そこでつながるのかと衝撃が走り、物語が一気に加速していくのが楽しかった。
好きだから許せない部分も愛してしまうし、自分に落ち度があったと猛省する、自己愛性パーソナリティの被害者特有の考え方。客観的に見ればそんな旦那、とっとと離婚しちゃえばいいのにと思うけれど、被害者は聞く耳を持たない頑固であった。(そのように支配されているのかもしれない)
「大すきなひとは、人生のなかで何人も出会えない」
未知の言葉に友梨奈と重なる部分があった。友梨奈は未知のことを甘ったれた弱い人だと思っているが、2人はやはり似ていると思った。
Posted by ブクログ
一章は自分が経験したことのない内容だったので、読み物としてある意味楽しんで読めた。
二章は読んでいて、途中で気分が悪くなった。最後は泣いた。
私は「意地悪」されたことはないけど、上から目線で「あなたにはこういう欠けているところがある」と怒鳴られたことが複数回あるので、心がヒリヒリした。
それと同時に…私も父親から怒鳴られ否定され育ったので、同じように自分の子どもにも怒鳴りがちでそんな自分に絶望している。
だから、本書を読んで良かったけれど、読むのはしんどかった。