あらすじ
世界市場ブリュージュの賑わい,モンゴル帝国のもと活況を呈する「シルクロード」,海上交易で活躍するエジプト・カーリミー商人,「世界最大の都市」杭州の繁栄…….近代世界成立以前の一三世紀,ヨーロッパから中国に至るユーラシアの陸海は,すでに一つの世界システムを作りあげていた.広い視野と豊かな筆致で描かれるグローバル・ヒストリー.
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Posted by ブクログ
続いて下巻。
まずは、エジプト、マムルーク朝下のカイロ。イスラムと商取引について、コンメンダ、貨幣と信用取引、カーリミー商人等々解説があるのだが、正直この辺りについて十分理解出来なかった。
続いてアジアの海上交易について。アラビア海、インド洋、南シナ海の3つの回路。
この辺り、ポルトガル来航以前のインドとアラブの交易の具体相は良く知らなかったし、まして東南アジア海峡における中国、インドとのつながりの細目などはほとんど知らなかったので、勉強になった。
最後の第11章は、「13世紀世界システムの再構成」という題で、なぜ世界システムは崩壊したのかを問う。
そもそも13世紀世界システムが存在したと言えるかどうかとの批判もあるようだが、グローバルな視点での世界の見方を教えてくれる、とても知的関心を呼び起こす書だと思う。