あらすじ
オーガニックの母が辿り着いた未来のかたち
半世紀前―カルフォルニア州バークレーの小さなレストランから「おいしい革命」は始まった。
全米に地産地消を広げ、世界中の料理人と教育者に影響を与えた著者の集大成
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“オーガニックの母”アリス・ウォータースが、生涯のテーマであるスローフードの世界観についてファストフードの世界観と比較しながら初めて語る。
私たちは食べることを通じてその世界を生きている。
「何を大切にし、どんな世界をつくりたいのか」
1970年代から人と食と地球に人生を捧げた著者が問いかける。
読み終えたとき、目の前の食事から、忘れかけていた大切なものが見えてくる。
美しさ、働く喜び、シンプルであること……
私たちのこころとからだを解きほぐす滋味あふれる言葉たち。
ほんの少し足をとめて、世界の豊かさを感じてみませんか。
本書「はじめに」より
「この本でお伝えするのは、食べることが人の暮らしと世界にどのような影響をもたらしてきたか、そして、その道筋を変えるために私たちにできることは何かということです。参考文献を並べた学術的なものではありません。すべて、実体験からお話します。食べることは、生きること。これが私の人生を導く哲学なのです。」
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
P163 著者の大切な本の著者デイビットブラウワーの言葉 地球環境にはCPR Conservation(保存)preservation (保存)Restration(修復)が急務で、CORのために一生を賭けてもいいの思うのなら、立ち上がって行動するのは“今”だと言っていたという。行動するしかない。
Posted by ブクログ
人生の成功、失敗に関係なく人生を楽しむコツは、喜びを感じられる能力を磨いていくこと。
その言葉にスローフード文化の良さが詰まってる。
シンプルに生きることは大変で面倒だけど、手料理をしたり、運動したり、そうやって五感を使う生き方、今までは、これでお金を稼げる?とか
時間をもっと有効活用できるのでは?とかもっと効率化したいと思っていたりもしたけどこのままで良いのかもしれない。
もっとやること減らしていい、儲けるために、効率的に生きるために人生過ごしているんじゃない。今目の前のやりたいこと、なりたい姿のために生きていく。
酢酸エチルとか、自分に馴染みのない食べ物(添加物)をとろうとしている時は一度立ち止まった方がいいのでは?という表現も好きだったな。
Posted by ブクログ
知人に勧められて読む。前半はかなり納得できた。ファストフードでき価値観を食ってるんだと。料理作ることが益々好きになった気がする。
学び
文化は意識の下にある信念の体系
旅を楽しむ 目的だけではない
畏敬の念は自分が大きな何かの一部であるということを感じること
Posted by ブクログ
シンプルにする、ゆったりとセカセカしない、そんなことを思わせてくれる。時間を如何に有効に使うかという視点で考えると、「詰め込む」ではなく、「味わう」かな。
Posted by ブクログ
「食べること」を出発点に、暮らし方、生き方、働き方を考える一冊。単にテーブルに乗ったものをどう食べるかではなく、その食材がどこで、どう作られ、どう調理され、捨てられる部分はどうなるのか、までゆっくり考えること。ゆっくり考えるということは時間を使うということ。スマホ一つでなんでも探せてなんでも買える時代に、自分の価値観にふさわしい食材を探して回ることや、調理の工夫を自分で経験することをしようというもの。あらゆる食材が一年中手に入り、旬というものがない。あるのが当たり前になると、関心や有ることへの感謝がなくなってしまう。多く買えば安くなるというのは、適正量にわざわざ追加料金を払って買い足すことであり、お得かもしれないが無駄である。自分で食べ物を作ることは、お金を刷るのと同じである。多様性の価値は、全てのものに価値があることを理解すること。季節や旬を感じることとは、完熟を知ること、などなど。良い食材を使うことは結局大地を守ることにつながることまで思いを馳せること。「価値観が人の行動を決め、人の行動が文化を作る」など、改めて肝に銘じたい。
Posted by ブクログ
地球に感謝して、スローペースに生きていきたい。
ファーストフードに染まってるんだな、わたしたち…
この本を読む前から簡単調理系が好きじゃなくてほぼ使っていなかったけど、より頼らず自分で作っていこうと思った。
工業化された農業の仕組みにも驚愕だった。
日本もそうなのかは分からないけど、日本は食を輸入に頼っているので、ということは工業化された野菜や果物を摂取しているということ。
そんな食品食べるの、なるべく避けたい…
やっぱりオーガニックか。
Posted by ブクログ
内容的にコンセプト過ぎて、もう少しテクニカルなところが触れていると参考になる部分もあったと思う。(例えば、「シェ・パニーシュ」の事業について)
ファーストフードとの対比等、自分としては、この本を読む段階で既に気づきとして持っていることがある。
以下抜粋~
・フランス人の買い物のしかた、料理のしかた、食べかたに、惚れ込んでしまったのです。長い時間のかかる毎日の習慣と儀式が、おいしい食事と意味ある人生を育んでいるーそんな様子を見て、目が覚める思いでした。
もっと地に足のついて暮らしをと、フランスの暮らしが私の中で響き出しました。市場に買い物に出かけ、旬の新鮮な野菜を手に入れ、美しい食事をとることが毎日の習慣となりました。
・何を食べるかをきめるとき、私にとって最も大切なのは食材がどこから来たのかということです。
旬と同様、産地は食材の味に光を当てます。それが人を導き味覚を育て、いかに真っ直ぐそのまま料理をすることができるかにつながっていきます。
食材がどこから来たかを知ることで、どう料理をするか(または料理をしないのか)を知ることができます。
・毎日の料理に欠かせないベースの食材は、両手で数え切れるほどしかありません。オリーブオイル、ニンニク、酢、塩、レタスとハーブ、アンチョビ、スパイス、小麦粉、卵、レモン。私の場合は、これだけあればほぼ何でも作ることができます。
・シェ・パニーズでやってきたことの中でも特に大切だったこと、それは、自分たちで新しい経済圏を生み出したことだと思っています。それまで周りに存在していた工業化された巨大な経済圏とは違う、人間的で、生き生きとして、柔軟で、安心で、強靭で、しかも地域内で再生可能なつながりです。
・世界中を旅しながら自分なりにたどり着いた答えは「グローバルな問題への解決策は、実はローカルにある」、「平和は子どもからはじまる」、そして「人は食べずには生きられない」、この三つでした。
(小野寺愛)