あらすじ
★NHKラジオ第一放送「マイあさ!」「サンデーBiz」(全国放送)にて著者が書籍インタビュー出演!!(2022年10月23日)
日本にはまだ、日本にしかできないモノ造りが残っている。
なぜ、日本のモノ造りは世界から置いて行かれるのか。
高度経済成長期を駆け抜けた中小零細製造業経営者の多くは、 ロボットやAI、IoTなどテクノロジーを駆使した 新しいモノ造りに課題を感じています。
しかし、自社の力で時代に追いつくことだけが 中小零細製造業が生き残る道なのでしょうか。
本書で提言しているのは、
<大手企業が取り組むべきこと>
・できるだけ国内でモノ造りをすること。少なくともマザー工場、モデル工場は必ず国内に設置する
・優れた技術を有する国内中小零細企業と共に、製品の品質向上に注力すること
・国内中小零細企業の自動化・IoT化に協力すること
<中小零細企業が取り組むべきこと>
・量に応じた特殊加工の自動化・IoT化=職人技の標準化を図ること
・自動化ラインにはIoTやDXにならい、スマート化すること
・ミニマルファブ技術などを活用すること
つまり、大手と中小零細企業が協力し合って戦うことです。
それこそが“シン・メイド・イン・ジャパン”なのです。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
前半部分での、「モノづくり」に対する考え方については、納得したり同意する部分が多かった。また中小企業だからこそできる考えかたや、市場のニッチなニーズを拾い上げている戦略にもなるほどなと膝を打った(わかっているつもりでも、実際に実行している人の言葉はやはり重い)。一方で後半部分で推奨しているスマートファクトリー化や職人の技術の自動化は、汎用化/一般化につながり、中小企業のノウハウの流出につながってしまうのではないかとの懸念を覚えた。どのように技術を「手の内化」し、門外不出とするかが中小企業の生き残りの肝要な点だと思うのだが?
また、前半部分に比して中盤から一般的な技術や自動車業界の状況、企業の成功例など論点がぶれているように思った。そのような一般的な情報は、いくらでも知る方法があるので、もっと製造業を営む中小企業の問題点や対応案について詳述されているほうが魅力を感じられたように思う。