【感想・ネタバレ】ペーパー・リリイのレビュー

あらすじ

野中杏、17歳、詐欺師のこども。38歳被害者キヨエと、幻の百合を探す旅に出る。『ブラザーズ・ブラジャー』の新鋭が贈る新世代ロードノベル! 愛、罪、恩から、私たちは自由になる。

『ブラザーズ・ブラジャー』で最注目の新鋭が贈る
爆走青春ロードノベル!

野中杏、17歳、結婚詐欺師の叔父に育てられている高校2年生。
夏休みの朝、叔父に300万円をだまし取られた女性キヨエが家にやって来た。
キヨエに返してやりたい、人生を変える何かをしてあげたい。
だってあたしは「詐欺師のこども」だから。

家から500万円を持ち出し、杏はキヨエと一週間限定の旅に出る。
目指すは幻の百合!

氷室冴子青春文学賞大賞受賞作家、待望の新作長篇!
愛・罪・恩から私たちは自由になる。

装画:ばったん

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

年齢も性格も全く異なる女ふたりの話ですが、シスターフッドとも違う、この作品特有の空気感がとても良かったです。
とにかく文章が読みやすくて、テンポ良くさくさくと読み進められる。
最初は感情移入することもなく淡々と読んでいたのですが、クスッと笑える登場人物たちの軽快なやり取りや主人公の心理描写が魅力に感じられて、半分くらい読んだあたりからこの作品のことがとても好きになってました。
個人的に終わり方もすごく好き。お気に入りの一冊です。

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2025年12月03日

Posted by ブクログ

作者名で購入。
セリフ以外もものすごいテンポの良さですすみます。
慎重な私には信じられない行動も次から次に。

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2025年08月04日

Posted by ブクログ

ハッピーエンドじゃないんだけど
前に進めそうなエンド。
特殊な環境の主人公の心のキビがしっかりと描かれていて
きよえもようたもちなっちゃんも
それぞれ人生に悩んでる。
不自由してない人は少ないんだろうな

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2024年11月24日

Posted by ブクログ

結婚詐欺師の娘(姪)と、その結婚詐欺師に騙された女が一緒に旅する話。

その展開自体面白いのに、最後の数ページでさらにとんでん返しというか、前提が変わる展開もあって最後まで目が離せない。

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2024年03月02日

Posted by ブクログ

こんな楽しい小説読めるなら人生もそう悪くない、と思ったりした。結婚詐欺師の子供とそいつが騙した女が谷間の百合を見に旅をする話。

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2023年11月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

パーフェクトボディと美貌を持つ女子高生の杏と、やや野暮ったさのある所謂おばさんと呼ばれる年齢と見た目のキヨエ。出会ったばかりの二人が夏休みの旅を始めたのには理由がある。杏の保護者である京ちゃんは結婚詐欺師で、キヨエはその被害者なのだ。




読み始めの取っ掛かりがものすごく悪くて、読み進めるのが難しいお話でした。事態を把握でき始めてからは難なく読めましたが、あまり好みのお話ではないかなと思いながら読み進めました。リアリティとファンタジーの境目ぎりぎりリアリティ寄りという印象でなんとか読めました。
映画を見ているような感覚に陥りました。邦画でありがちな、なんか分からんけど急に出てきた登場人物が主人公達の行動を一段上に上げてくれる、そういう登場の仕方をする人達がいて、そういう役回りをしていたので。
終盤、ホラーに寄ったところも、ホラーNGなので思いがけずホラーを読まされたことに苛立ちを覚えたほどでした。
それでも、読んで良かったと思えたのは最後の部分でした。
このまま杏の青春劇で終わるのかと思いました。そう思わせるほど、杏にとって都合のいい、一人勝ちのような展開でしたが、そうではなかったところに面白さを見出しました。
でもやっぱり、面白かったけれど私の好みではなかったです。

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2025年12月05日

Posted by ブクログ

詐欺の被害者と加害者の姪の旅。個性的な人たちに会いながら旅がサクサク進んでいきます。ほぼ一気読み状態で読み終わりました。どんな目に遭ってもどんな立場でも自分の未来は自分で切り拓くしかないって思いました。最後はやられた〜って感じですね。面白かったです。

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2025年02月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

これは本当にネタバレ厳禁なので、これから読む方は感想の続きを読まないで!(笑)



主人公の杏視点で読んでいたから、ラストを読んだら、キヨエの行動の全て、見え方が変わる。

杏の、結婚詐欺師のこどもというアイデンティティ、そこでしか自分の人生を考えられなかったり、自分を語れなかったりすることの虚しさ。
大人は杏が思うほど、善良じゃない。キヨエもえなっちゃんも。そのことが、ある意味この少女にとっては希望になるんじゃないか、と考えたりした。
少なくとも、今後、杏は「返さなきゃ」と考え続けることはしないだろう。
キヨエの「与えて、返されなかった感覚が新鮮で」「逃げちゃうのもあり」と語り、それを実行した。
同じように「返さなきゃ」に囚われていた杏に。

パチンコのシーン、大人ぶってても、杏はやっぱり子どもで、苛立ちも子どもっぽくて、そこが好きなシーンだった。

キヨエのしたたかさが爽快だった。決して後味はよくないけど、面白かった。

旅の中での、2人の喧嘩や語り、全てが嘘じゃなかったと思うし、その関わりの中で2人とも進んでいけそうなお話だった。


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2025年01月01日

Posted by ブクログ

キヨエ〜〜!

杏の子供ながら大人ぶっちゃう感じとか
最後の終わり方とかそれぞれのキャラの濃さとか
全く飽きさせずに読ませてくれる。

2人ならではの絆が芽生えるのかな、、
なんてそんな甘っちょろい話じゃなかった。

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2024年12月01日

Posted by ブクログ

「結婚詐欺師の叔父」を持つ杏と「その叔父に騙された」キヨエ。2人は500万円を持って逃走中。
不思議な設定だけど平和な物語だな〜なんて思っていたら、してやられた!

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2024年11月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2人と一緒に走って、走って、走って…の先に、
えぇぇぇ?! って声が出た。 視界がぐるっと変わった。そんな読後感でした。
登場人物みんな魅力的。

人は見た目で判断できないって読みながら何度も
思ったはず…なのに。
最後の数ページ!やられた〜〜!!!

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2024年11月15日

Posted by ブクログ

「ほんタメ」で、あかりんが紹介したのがきっかけ。
言葉のチョイスが絶妙!
文章もライトで爽やかで、好感触でした。
ブラザーズ・ブラジャーも読んでみよう。

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2024年08月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2人と一緒に走り抜ける爽快感、スピード感が最高。出会いと別れを繰り返しながら進む逃避行の結末はいかに。ペーパーリリィ、ウソで固めた紙でできた谷間の百合。誰かのニセモノは誰かのホンモノ。恩返しなんてクソ喰らえ。切実な御託はかなぐり捨てて利己的に楽しく生きていきたい。

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2024年07月21日

Posted by ブクログ

結婚詐欺師の養父に育てられたややビッチな女子高生(杏)と、その詐欺被害者である女(キヨエ)がタッグを組み、養父の有り金500万円を持ち出して一夏の逃避行を図る物語。女性というのは元々強かで賢い生き物なのだろうが、二人揃えば更に無敵なのかもしれない。分かるようで分からない、象徴的なメッセージの書き置きだけを残し「さあ、あたしたちを探してごらんなさい!」と叔父を煽りながら家を勢い良く飛び出していく様子は、「ルージュの伝言」の有名なフレーズを思い出した。

物語は杏の視点で進んでいくのだが、読んでいて感じたのは、彼女が17歳という年齢の割にかなり肝が座っているということ。身内による結婚詐欺の被害者が家凸してきたのを出迎えた挙句、そのままありったけの金を持ち去って「アンタを騙したあいつ(養父)をギャフンと言わせてやろう!」なんて発想が飛び出すのがまずすごい。
だけどこれには、少なからず杏の特殊な生育環境が影響していると思われる。彼女は幼い頃に唯一の肉親である母を亡くし、その後は厄介者扱いを受け、親族間を盥回しにされる日々を送っていた。行き場のない杏を引き取り、そんな日々に終止符を打ってくれたのは母の弟である「京ちゃん」だった。しかしこの叔父、結婚詐欺師というとんでもない職業をしている。おそらく警察の捜査を逃れるために、頻繁に居所を変える必要があったのだろう。何度も転居を繰り返しているからか、杏はなかなか同世代の心を許せる友達が作れない。「コミュ力おばけ」とキヨエから称された明るい性格と生まれ持った美貌から、杏は人目を惹きつける。ゆえに人との接点には困らないようだが、それも男遊びに興じつつ、杏が飽きたら交流を終わらせるという爛れっぷりだ。この叔父あってこの姪あり、と言わざるを得ない。

また、杏が自己紹介の一環で自身のことを「詐欺師の子ども」だと言い切った際、キヨエから「それ以外に自分を説明できる言葉はないの」と問われて答えに窮してしまうシーンがある。子供は生育環境により大きく変化すると言うが、このことから杏が叔父から受けた影響が、爛れた異性関係以外にもあることが分かる。叔父が詐欺師であるという事実が、杏のアイデンティティの形成にも繋がってしまっているのだ。しかし、これは杏が叔父の犯罪行為を肯定している訳ではなく、杏自身は叔父が罪なき女達から騙し取った金で自身の生活が成り立っていることを後ろめたく思っている描写が作中にあることも申し添えておきたい。

育て親である叔父のことは嫌いではないが、叔父の行為は世に認められるものではないし、それをわかっていながら生活のためにと容認している自分も、いずれ叔父と同じく裁かれるべきかもしれない……などと、若干17歳の少女の胸中を占めるのは複雑な感情だ。
それゆえに、杏は結婚詐欺の被害者(キヨエ)と初めて対面した時に、「京ちゃんへの仕返し」を提案する。この哀れな女を救うことができたら、これまで自身が抱え続けてきた罪悪感も、少しは軽くなるかもしれない。京ちゃんにあてた今回の挑戦状は、キヨエにとっては復讐の、そして杏にとっては贖罪を果たすための「冒険」の始まりだったのである。

杏とキヨエ、生まれも育ちも容姿も性格もなにもかもが違う、17歳と38歳の凸凹コンビ。対照的なふたりの逃避行は、勿論道中で様々なアクシデントが起こる。いままで何ひとつ不自由なく、家族や親戚に愛されて育ったが故に他人を疑うことを知らず、結婚詐欺に引っかかった純朴なキヨエ。先程杏が年齢の割に肝が座っていると書いたが、キヨエは逆に狼狽えたり、年甲斐もなく泣きじゃくったりして杏を困らせるシーンも多い。しかし、そのたびに杏は呆れることはあってもキヨエを決して見捨てず、甲斐甲斐しく尻を叩いて前を向かせてやるところがカッコいい。思わず「アネゴ!」と呼びたくなる。

叔父のことで胸に引っかかりを抱いてはいるものの、杏は基本的に割り切りが良く、あまり後ろ向きにならずにいるのがいいところだ。自分がやりたくないことはやらないし、謝りたくない時は謝らない。他人の言葉や思想に揺れることなく、あくまで自分の軸で人生を楽しく生きようとしているところには好感を抱いた。見た目もメンタルも強気な美人ギャル、良〜〜。ただ、そんな天下無敵のギャルである杏ちゃんも、ヒッチハイクで出会って意気投合した緑髪のファンキーなババアこと「えなっちゃん」に裏切られて、危うく持ち金を奪い去られそうになった時は人並みに動揺していたのが可愛い。普段は頼りないキヨエが、そこのシーンだけは冴えた立ち回りをしていたのも良かった。いい塩梅で互いを補足し合える関係だ。

この物語には、結婚詐欺師の「京ちゃん」は勿論、「えなっちゃん」など何人もの「嘘つき」が登場する。そして嘘つきが複数いるということは当然、その嘘に踊らされてしまう可哀想な人間も複数存在する訳だが……。キヨエが京ちゃんに騙されたところから始まり、杏がえなっちゃんに騙されそうになり……物語の最後で明かされる「大嘘つき」の存在には思わず「そうきたか〜!」と膝を打った。

どんなにこまっしゃくれていても、杏はまだ17歳の少女だ。素直でチョロいところがある。ゆえに、杏が老婆の「えなっちゃん」や大人の女である「キヨエ」に弄ばれてしまうのは当然のことのように思うが、まさか大人の「京ちゃん」まで転がされてしまうとは。わずか2歳の差、されど2歳といったところか。
実は、キヨエに対して39歳と名乗っていた「京ちゃん」の実年齢が36歳であることは最初のうちに明かされるが、物語の中でキヨエの年齢だけは後半に至るまでなかなか明かされなかった。京ちゃんの年齢の話をしていたシーンでは「年上の男を好んでいたキヨエに合わせて(京ちゃんが)サバを読んでいたのだろう」と杏が推測しているため、「ふーん。じゃあキヨエは33歳ぐらいか?」と勝手に想像して読み進めていたので、後にキヨエが38歳で、京ちゃんより年上であったことを知った時は「え……?」と密かに動揺したし、何より結末まで読んだ後となっては、序盤から仕込まれていたこの年齢トリックの巧妙さに「なるほどねぇ……」とため息が出た。

要するに、年の功ということだ。この物語において、年齢は大きなアドバンテージなのだ。相手より大人であればあるほど、巧みに嘘をつけるようになる。そしてそこに女という要素が加わったのならば、もう敵なしだ。「キヨエ」という強かで賢く、最高に"エモい"生き物と共に過ごした一夏の記憶。杏にとっては紛れもなく、一生忘れられない夏になっただろう。実に気持ちの良い結末だった。

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2024年01月25日

Posted by ブクログ

まさにひと夏のロードムービー!って感じ。夏の映画でやってみて欲しいです。
杏もスレきりかけていると思っていたようだけれどそこは人生経験の浅い女子高生って感じ。キヨエもどこまで本人で本心だったんだろう?

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2023年05月20日

Posted by ブクログ

「えー、野中杏。十七歳、B型、おひつじ座、詐欺師のこども」

すっごくすっごく面白かったです。
今の私が生活できてるのは詐欺でお金をとる京ちゃんのおかげで、だからわたしをあらわすのは「詐欺師のこども」だけで十分。
杏にもキヨエにも抱えるものがあって、旅の途中で出会う人に学びをもらい、
最後にはまさかの展開があってただのロードノベルではないです‼︎読んで欲しいです‼︎
この作品の世界観がとても楽しく、良い現実逃避になりました

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2022年12月10日

Posted by ブクログ

まず装丁が非常に良い。作中登場人物の顔・ファッション・躍動感を忠実に再現しているし、デザインも色合いも可愛くて最高。ストーリーも面白くフレッシュでテンポが良い。物怖じしない今時な女子高生、杏と無職38歳アラフォー女性、キヨエのクライムロードノベル。2人はどんな関係なの?としばらく読んでも全くわからないところがキモ。ラストはグッジョブ!とシビれた。映像化にも向いてそう。杏とキヨエは思いつかなかったけど、えなっちゃんは夏木マリさん、ヨータは眞栄田郷敦さんでお願いします。

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2022年11月11日

Posted by ブクログ

いきなりの出会いだからこそ、話せることがある。
女性の視点から、世界が透けていく感覚の本。
嘘は嘘だけど、どこか信じたいから、信じる自分がいることを信じたいから、歩いていく。そんな感覚を持たせてくれる本。

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2025年12月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

どちらの女性の感情がわかる。共感できる所が多い。途中出てくる女性や男性ももうちょっと深みがあればいいのにと思った。
自分にとってはとても読みやすかった。
私目線で進む小説が好きだから

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2025年07月16日

Posted by ブクログ

娯楽小説にしてはメッセージ性が強すぎるし、かといって、何か一貫した思いが込められているかといえば、それも私にはよくわからなかった…。
とにかく、シュワッとした、ラムネみたいなお話でした。

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2024年08月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

『ブラザーズ・ブラジャー』でちぐさが読んでいたお話だ!と思って読んでみたが、こちらではサイダーは飲んでいなくて、密造パイナポーを食べていた。「生きてるね」みたいなセリフもなかった。密造パイナポーもおいしそうだったけど、あえてのこの違いはなんなのだろう。
谷間の百合の村には母と叔父と昔住んでいたことがある、と気づいても、それ以上の展開がなくて、もうちょっと掘り下げて欲しかったような。
ロードムービー的な展開って、どんどん流れていってしまってあまり乗れないことが多いかも。



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2024年08月04日

Posted by ブクログ

自分が巣立つ(親元から自立)する時に、きっとこんな物語を辿っていただろうな、、と感じる作品。
17歳の杏、自分が何者なのか? をこの冒険の中で受止め、やがて人との関わり方を学んでいく。 そんな物語。

最後は、「えっ! こんな展開?」と古い映画の「スティング」みたいな感じ。
(ロバート・レッドフォードと、ポール・ニューマンの作品)

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2024年07月25日

Posted by ブクログ

結婚詐欺師に騙されたキヨエと、詐欺師の娘が共謀して旅にでる。
ハプニングだらけのひと夏の思い出は、思いがけない旅の終わりを迎える。

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2024年07月17日

Posted by ブクログ

2024.5.2
結婚詐欺師の娘とその人に騙された女性が旅するという面白い設定。
軽いテンポですぐ読めた。
最後の数ページで、そういうことだったの?!ってなった!

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2024年05月02日

Posted by ブクログ

ありえない組み合わせと、ありえないハプニング続きの逃避行だけど、軽快でテンポが良くサクッと読めた。登場人物のキャラも濃く、えなっちゃんは夏木マリさん‼︎
最後にオチがあって、読後はスカッと爽やか。
面白かったんだけど、個人的には「ブラザーズ・ブラジャー」みたいな感情を揺さぶられる系の方が好み。

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2024年04月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

中盤のキヨエのセリフで「もしかして……?」と思っていたら、最後のどんでん返しが痛烈だった。
キヨエの少し抜けた性格は作ったものなのか元々のものなのか、どこまでが本当なのか、謎のまま。

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2023年01月31日

Posted by ブクログ

500万円を懐に崖っぷちを疾走する女ふたりのロードノベル。
タイトルからして、まがいものの絆を思わせて不安を煽る。
離れたりくっついたり、危ういバランスでハラハラさせるが、食べものの描写(蜜造パイナポー!月見うどん!!)はガツガツしていて、結構したたか。

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2023年01月30日

Posted by ブクログ

野中杏、十七歳、結婚詐欺師に育てられた子供、騙された女性・ユキエと500万を持って逃避行中。
人を騙して得た金で育った私の下に騙された女が現れた。今まで育ててくれた詐欺師の叔父には感謝している、それでも目の前の女に「お返し」がしたいと思った。この旅は報復?それとも罪滅ぼし?年齢、価値観も違う凸凹の私達が目指すは幻の百合!!

 結婚詐欺師を育ての親に持つ女子高生・野中杏とその詐欺師に騙された30代女性ユキエの二人が500万円を持って夏の旅路をスタートするところから物語は始まります。常識に囚われないイケイケな杏、それに押し切られる形で巻き込まれた引っ込み思案のキヨエ、年齢は勿論価値観も正反対の二人は時に補い合い、時に衝突しながら無計画な道を進んでいきます。女性心理を中心に描いているがきっと男性でも共感できる部分がたくさんある。そして旅の終焉には吹っ切れた爽やかさが感じれることでしょう。

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2023年01月18日

Posted by ブクログ

焼き鳥の串をくわえたまま、地面に打ち捨てられたはずれくじや、ストロー、竹串、カップ、破裂して萎んだ水ヨーヨーを見つめる。お祭りの残骸、汚れた地面。ここが未来だ。あと数時間もしないうちに境内の人間は皆消える。ここにある残骸だけが未来まで横たわり続ける。生まれ続ける未来、消えていく今が混在していて、足場をぐらぐらと揺らす。

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2022年12月21日

Posted by ブクログ

初めの方は言い回しがくどくてラノベ読んでるようなモゾモゾした気持ちになったけど、中盤からは割と気にならなくなって面白く読めた。大仰で現実離れした展開は準児童書感否めないけどテーマというか、根底でずっと書いてることは大人でも全然感じるところで、キヨエの凡庸で感化されやすいところなんかはSNSや身の回りでもよく見るし、実際かなりキツくて「うわーー!」と白目剥きながら読んでしまった。
でもキヨエが相応の危機管理能力を身に付けているのに対して、物語中盤(あるいは全編を通して)まで精神面で圧倒的優位に立ってるように描かれている女子高生の杏がその実全方位に無垢で簡単に大人に置いてかれたり騙されたりしてしまうのもリアルだった。

差し出せるものとか受けた恩とかそういうものでガッチガチになってる2人の旅は、どちらかというとキヨエに近い年の方が共感だったり頷けたり唸ったりする部分が多いと思う。親からの愛と恩を結婚だの孫だの介護だので返すっていう循環を杏のような自由さに傾倒して吐き捨てるのも、キヨエみたいにその場に立ち止まって思考停止しちゃうのも簡単なんだよな…。
京ちゃんだって姉に何かしらの恩義を感じて杏を育ててたのかもしれないし、杏だって結局責任や罪の清算に常に囚われていて、あのヒッチハイクのバアさんみたいに全てから解脱するにはどうしたらいいのかな(とか、そもそもそれが正解かも分からんじゃん)とか思ったより色々考えさせられてしまった。

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2022年11月17日

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