あらすじ
暴力から逃れられない運命なんて、あってたまるか。 恋人からのDVで命を落とし幽霊になった窓子(まどこ)と、高校生の彩姫(あやき)。最凶コンビが悪しき男たちに天誅を下していくが――。
「救いたい」思いが連鎖し走り出す!
世にも奇妙で愛おしい、怒りの幽霊ヒーロー小説
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
『DVを受けているあなたは、誰???』
〇〇からDVを受けているXX。って、あなたたち、誰だっけ?読み進めていくと、どうやらXXは幽霊らしいことがわかるけど、頭の中は混乱しっぱなし! でした…
Posted by ブクログ
文藝の同じ号に収録されていて遠野遥さんの教育と続けざまに読んだ。かなり対照的な作品だと思った。
怨霊となった窓子は理不尽な抑圧や支配を強いてきた者たちを破壊する。
あなたにも。あなたにも。あなたにも。あなたにも。というくだりに励まされもしたけど現実に窓子はいないんだよなとどうしても思う。自分である程度は何とか乗り越えなければならないしどうにかせざるをえない。でも希望が見たいから個人的には好きな話だった。
Posted by ブクログ
世にも珍しい二人称視点の小説。
そして二人称視点である意味が読んでいるうちにわかってくるのが面白かった。(ネタバレになるので書きません)
内容説明に「怒りの幽霊ヒーロー小説」と書いてあるけど、この説明はちょっとおかしいというか、売り方を間違えてると思う。
Posted by ブクログ
男版の『女が死ぬ』じゃんと思ったあとに男版ならそれはただの男が死ぬでは??と気づくなど。
語り手の人称があっちこっちな訳が分かった途端にちょっとひって声が出た。
Posted by ブクログ
相手が優しいから、心配してくれる人だからこそ自分のつらさを話せないの、すごくわかる。嬉しいは疲れるって書いてくれるひとがいるだけで救われるよ。
Posted by ブクログ
ホラーでフェミニズムでヒューマンドラマな、分類しがたい小説
ちょっと難しい小説だった。読む人を選ぶかもしれない。
まず、どうしても残念だったこと。それぞれのセリフが誰のものなのか、判別しづらい。
さて、本作のあらすじを読んだとき、痛快エンタメ作品なんだな、と思った。でも違う。あらすじ詐欺だ。
決して誤りではないけど、読み味はちっとも痛快じゃないし、それは本作のごく一部でしかない。
まず最初はDVを巡る物語だ。痛々しい描写が多く、思わず目を背けたくなる。
そして、これがとんでもなく読みにくい。語り部の「わたし」と、語られる「あなた」が誰なのか理解しにくいからだ。でも、これは意図的なもので、その仕組みは中盤で明かされる。
そして、ようやくあらすじの場面に行きつく。そこからのスピード感といったら、またとんでもない。幽霊による男性への凄惨な殺戮描写でページが埋め尽くされる。私には苦手な描写。
そして後半は、彩姫の視点から見た窓子の思い出。窓子への執着や愛着、彩姫自身が抱える悩みなどが綴られる。これは切ない。
なんとも言えない小説だったけど、世の中の男への行き場のない怒りは伝わってきた。そういうのは嫌いじゃない。
Posted by ブクログ
DV被害に遭った女性の心理状態を表すみたいに文章が不安定で読んでいてそれだけでもつらかったですね。かなしかった、さみしい。どうしてもっと助けを乞うことができなかったんだろう、もっと早く逃げ出してほしかった、と思うのは簡単なんだろうけど、それでも思ってしまう。そしてまさか彼女自身が幽霊になってしまうとは。ホラー展開だった。自分が発すことができなかった声なき声を拾って世直ししてくれる窓子はヒーローだし、助かるのは事実だけど、窓子に好きなことしててほしいと思う彩姫の気持ちもわかる。世直しをすることで窓子は救われたかな。
Posted by ブクログ
面白い“ふわふわ”感のある文章だった。
でも、得体のしれない感じがして気持ち悪くもあって、何言ってるかわからないのにそれでよしとして読み進められる感じもしていた。
「わかる」ことに快感を覚えるタイプの人にはなんとも嫌な文章だろうとも思った。
読み進めて行けば、あの“ふわふわ”した難解な感覚の理由と意味がわかる。
これからはなんでもないのに誰かに見られているような気になったとき、少し「こわい」という感覚を抑えられるかもしれない。
それは“窓子”かもしれないから。
窓子が自分の味方であってくれるように祈る。
最後に気づいたけど、『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』の著者だった。
「私と窓子は覚えている」の文章とそこで書かれる内容で合点がいった。