【感想・ネタバレ】空を駆けるのレビュー

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Posted by ブクログ

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会津に生まれた大川カシ(若松賤子)の一代記。
幼くして会津で母を失い、祖母とも別れ、父に連れられて横浜の大川商店へ養女に出される。店の経営が傾き、フェリスセミナリー(のちのフェリス女学院)へ給費生として入学したカシは、そこをホームと決め、英語を学びキリスト教に帰依する。
職業婦人という概念のなかった時代に明治女学校の教育者として、また「女学雑誌」の編集者でもあった巌本善治と結婚。「女性と男性は対等であり、共に尊敬し、お互い成長できる」という考えを持った男性は稀であっただろう。巌本との間には、病弱でありながらも3人の子供をもうける。。カシは、若松賤子という名で、作家として、バーネット「小公子」などの翻訳家として活躍するが・・・。
カシの人生は平坦ではなかった。
巌本は容姿がよく女性に人気があった。カシも自分以外の女性関係があったことを認めているので、その辺りのカシの苦悩も盛り込めばよかったのに。カシが自分の境遇を受け入れるだけのような描写が、あまりに切なかった。

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2023年03月19日

Posted by ブクログ

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会津藩士の娘として生まれ,戦禍を逃れ商家の養女となり女学校の寄宿生となって,その後大きく羽ばたいた若松賤子こと松川甲子の一生.フェリス女学院の設立の事情背景や生き生きとした学生生活など読んでいて楽しく,女性の自由や権利に目覚めるところもわくわくした.が,巌本善治との結婚は果たして幸せだったのだろうかと(小説の中では納得し幸せなようにも感じるが),巌本氏のせいで命を縮めたのではないかと思ってしまった.
32歳という若さで幼い子どもたちを残して死ぬことの悲しみ,そしてその若さでたくさんのことを成し遂げた気概に感動した.

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2022年11月13日

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