あらすじ
スティーブ・ジョブズ氏、ラリー・ペイジ氏ら多くの名経営者を導いたコーチの姿が描かれ話題となった『1兆ドルコーチ』。アジア人初のマスターズ制覇という偉業を成し遂げた松山英樹選手を導き注目を浴びた目澤秀憲コーチ。
結果を出す人達の陰には、適切なアドバイスや客観的なフィードバックにより個々の才能を開花させる優れたコーチが存在する。
企業においても、特に「超VUCAの時代」といわれるなか、変化に対しスピーディかつ柔軟に対応でき、多様な価値観を前提として自ら考え行動し、成果を出せる人財が強く求められており、そうした人財を育成するコーチングの重要性に対する認識が高まっている。
しかし、コーチングを有効なものとするためには、上司はスキルを磨く必要に迫られる。例えば、最も基本となる部下との1on1ミーティングの実践においても、最低限のスキルがなければ効果は生まれない。
本書は、延べ10万人超、累計1万時間超のセッション実績を持つビジネスコーチングの第一人者が、「なぜ、いまコーチングなのか」の基本的な問いに答え、ベーシックスキルから実践のポイントまでをわかりやすくまとめる、「コーチングの教科書」の決定版。表面的なノウハウを解説するにすぎない多くの類書とは異なり、16年間にわたり取り組んできた実践知に基づいた暗黙知を形式知化し、クライアント(部下)に高い成果をもたらすコーチングの概要をはじめとして、その本質・要諦・原理原則までを網羅する。
部下の育成に悩むマネジャーはもとより、職業としてのコーチを目指す人、これからコーチングに取り組みたい人にとって必携の一冊である。
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Posted by ブクログ
コーチングの本質とスキルがよくわかる。
コーチングは専門知識を教えるティーチングとも、ソリューションを提示するコンサルティングとも、過去と向き合うカウンセリングとも、伝えることをメインとするメンタリングとも異なり、未来に向けてクライアントが自ら気づくように引き出すことが目的となる。
そのためには、コミュニケーションスキルをOSとしつつ、アプリケーションとしてビジネススキルが必要で、観察、承認、傾聴、質問が基本スキルとなるが、特に相手の状況に応じて人生を変えるような本気の質問をすることが最も重要になる。そのためには、態度だけの傾聴ではなく、クライアントが何を大事に思っているかをしっかりと受け止める傾聴が前提として必要になる。
理想は、すべての人が意義ある人生を送るための気づきを得られるように社会の方々でコーチングのスキル当たり前の社会になることというのが心に残った。