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Posted by ブクログ
ナラティブセミナーを日本でやるってこんな感じみたいな入門書かな?
ナラティブは理論的で難しい本が多いなかで、これはかなりわかりやすいと思う。
また、マイケル・ホワイトの華麗な(?)セラピー事例を読むと、とても自分ができそうな気がしてこないのだが、こっちを読むと、日本でやるリアリティが伝わってきて、なんか自分なりにやれるかもという感覚も。。。。
ただし、クライアントの言語化がなかなか進まず、無言、同じことの繰り返しにみえるセラピーの事例を読むと、これはこれで、イライラしてきて、なんかバーンと介入したくなる欲求が湧き上がってくる。。。。
多分、日本でやるとこんな感じになるんだろうな〜。なんでだろう、それこそ、日本における支配的なディスコースということだろうか。。。
Posted by ブクログ
ナラティヴ・セラピーのノウハウが日本語でわかりやすく解説されている。輸入もののナラティヴ・セラピーではなく、著者の言葉で書かれていることがよくわかる。それは、著者自身の臨床経験に根ざした語りであること、またそれが常に内省的であることから感じるのだと思う。
ナラティヴ・セラピーの基盤となっている社会構成主義は難解で、今までわかりかねていたところがあった。しかし、副題にもなっているディスコースやエイジェンシー、そして脱構築などの解説は明瞭で、いかに心理臨床領域で有用な概念であるか理解することができた(もちろんまだわからないことの方が多いが)。
本書で紹介されている事例(会話)はスクールカウンセリングによるものが中心であるため、対象に偏りがあることは否めない。しかし、「ナラティヴ・セラピーの会話術」の基本がしっかりと抑えられていることから、本書の内容は領域を超えて役立ち得るものだと考えられる。そして、本書(著者)との対話を通して、各々のナラティヴを考え直していくことが何よりも大切なのではないだろうか。
Posted by ブクログ
「ディスコース」と「エイジェンシー」という言葉のイメージが、丁寧に紹介されています。
あえて日本語訳にせず、言葉を言葉のまま、理解しようとする試みの本書を、興味深く拝読しました。
この一冊を読み通すことでナラティヴセラピーのイメージが、ほんわりと胸に浮かぶような、そんな感じがしました。
ひとりひとりのストーリーを尊重することや、例外のエピソードを探すことや、オルタナティヴなストーリーの存在に気づくことなど、人のもつ可能性の豊かさを、ひとりひとりの「人」の存在のユニークさを思い、誰かと話してみたくなりました。
読み返していく中で、じわじわと、また新しい気付きと出会っていけそうな、素敵な一冊です。