あらすじ
自分の悲しみを和らげるために、本当に大切なことは何なのでしょうか。
そのために知っておいてほしいことが5つあります。
この5つを理解することで、あなたの気持ちは今より楽になるでしょう。
一方で、悲しみが複雑になり、つらさが長引く要因は複数あります。
それらの要因を踏まえ、あなたと同じように死別後の悲しみと
向き合う人たちが変わっていく過程を、本書でお伝えします。
研究者の間では、悲嘆は自然なものであり、支援はいらないという考え方と、
支援が当事者の力になるという2つの考えがあります。
確かに死別の悲しみと向き合う上で、絶対的な方法や正解はないかもしれません。
しかし、自分が悲嘆を抱えたとき、大事な人が窮地に立たされたとき、
グリーフ(喪失体験に伴う悲しみや嘆きとその反応)ケアの知識と
支援の方法を知っておくことは大きな力になります。
表層的なケアではなく、あなたの心の傷を深いところから癒し、
“哀しみを生きる方法"はあります。
ぜひあなたも一緒に、グリーフサロンに参加している気持ちで
読み進めていただければ幸いです。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
昨年始めに大切な人を自死で亡くしました。
絶望の中、取り付く島もなく何とか日々の生活を送ってまいりましたが、とうとう適応障害を発症し、休職。
そんな中できちんと自身のグリーフと向き合おうと思い、この本に辿り着きました。
自死に絞った内容ではありませんが、数あるグリーフ関連の中でこちらが一番自分にはしっくり来ました。
グリーフサロンたるものの会話形式が殆どで読みやすく、自身でできるワークも紹介されているので実践的で無理なく取り組めました。
この本と出逢えて良かった。本当に救われました。
Posted by ブクログ
産休入った翌日、34週で死産を経験、受け入れられなくて、悲しくて辛くて、感情がごちゃごちゃでした。
鬱かも…と思っていましたが、この本を読んで、グリーフを知り、ありのままの自分でいいんだと思えました。
大切な人を失った人、周りの人に、読んでほしい本です。
Posted by ブクログ
グリーフケアのアウトラインを読みやすく、心の整える簡単な方法を紹介している。
特に、喪失後の気分の低下なのかうつ病との判断の違いの説明がわかりやすかった。
死別経験者が、いかに当たり前で日常的な挨拶に心を折られてしまっているかなど
対話形式で紹介されている。
Posted by ブクログ
とてもいい本だった。端々に配慮がされていて、いままさにグリーフのただ中にある人にとっても痛みの少ない本だと思う。グリーフを学びたい人の入口にも最適だと思った。ダイアローグ形式で書かれているのがいい。
Posted by ブクログ
今年、とてもつらく感じたニュースがありました。その中でぱっと目にとまり、読んだ本です。
私にとってはなのですが、今年読むことができて良かったと感じました。
「人を亡くすという体験は、自分の身体を奪われる体験と一緒」というくだりがあり、
自分なりの理解なのですが、
外傷におきかえてイメージしてみると、(私は)突然身体半分が引きちぎられたような状態で、悲しみやショックもあったんだなと、あらためて思い返すことができました。
そんな身体で、仕事に行っていたんだな、それは苦しいことだったよね、ともあらためて思うことができました。
心に残った箇所です。
「喪失体験をきっかけに湧き出た感情で、心の風船はいっぱいいっぱいになっている。その感情や想いを吐き出せないのは、心が便秘をおこしてしまうのと似ている」
「欠ける、傷ができる。そのことに対して、金継ぎした器は作品、作成者によって、元の価値の何倍もの値がつくこともある。そんな見方もできる」
Posted by ブクログ
誰にでも起こる死、誰かに起こる死。
「人は死別を通してより人生を考えるようになる」と書いてありました。
本当の意味で相手の悲しみや辛さは分かりませんが、このサロンのように対等に話し合える場があることや、寄り添ってくれる専門士がいることに少なからず救われるのだと思います。
自分か周りかに起こることだからこそ、頭の片隅に置いておくか、心と体の準備をしておくのも悪くないと思います。
Posted by ブクログ
グリーフは人間の自然な現象。
悲しみと向き合い、時に忘れて、折り合いをつけられるよう生きていく。
悲しみだけに焦点を当てずに、視野を広く持って、自分の周りを見渡してみる。
Posted by ブクログ
義姉の死がきっかけで、グリーフというものがあることを知る。知らなかったので勉強のため読んでみる。
”グリーフとは「悲嘆」大切な人やものを失った体験による悲嘆と反応”
私も悲しい出来事があった際には、グリーフケアを頼ろうと思う。
本は先生にケアを受ける複数の患者してんで、どのように進んでいくかを小説形式で説明してくれている。
なるほど、こういうことをやるのだでも実際に行ってみないと結局はわからないよなと思いつつ、本の途中にあるワークには興味があり、自分でもやれるなと思う。
ワーク
・バタフライハグ
・ロスライン(失ったものを確認する)
・思いをあの人へ届ける
グリーフを知るには良い1冊でした。
Posted by ブクログ
死に対する体験は、人の数だけあって本当の意味で誰かのいたみを理解することはできないと思う。
それでも、グリーフケアというものの存在を知ることができただけでも救いだったように思う。
同じように、この本に救われる人がもっといるのではないか、そう思わずにはいられない。
Posted by ブクログ
初心者にもわかりやすく、知っておくと不安が少なく、少しばかり強い人間になれる知識だと思う。
なんとなくある、罪悪感や自分を責める気持ちからも開放されると思う。
誰にでも起こりうる当たり前のことだと知ることで安心できると思う。
グリーフケアという言葉がもっと当たり前に認知されれば、生前の関わり方もより良く変化し、悔いの無い看取りに繋がると思った。
Posted by ブクログ
グリーフサロンに参加しているような気持ちで読むことが出来る本。
登場するメンバーは、特に哀しみの強い人が多い印象。それぞれの喪失体験は異なるけど、共感できる部分もあった。
哀しみの真っ只中にいる人には、読むことで辛く感じる場面があるかも。
目を瞑ってそっと肩を抱く「バタフライケア」は、確かに心が落ちつく。