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弊社は買収されました!】
前クールで放送されたドラマ「転職の魔王様」の著者、額賀澪さんの昨年書き下ろした小説です。
この物語の主人公は、老舗石鹸メーカー「花森石鹸」に勤める総務部真柴忠臣であり、愛社精神の塊のような人物。
ある日、自身の会社が外資企業「ブルーア」による企業買収に遭ってしまい、そこから様々なドラマが始まる話です。
当然買収された会社なので、社員、OBも含めて戦々恐々。
社名も変わる、そして研究、商品開発、営業など当然仲良くなんてなれない中、総務部真柴忠臣とブルーア側から派遣されてきた柏字(台湾人の青年)の奮闘が始まります。
柏字の上司であるターナー社長は冷徹な雰囲気で両社の人員整理と本社移転を目論んでいます。
そしてターナー社長から買収後最初に与えられた命題は、新会社として、これまでなかった商品を世に出して日本市場で存在感を示すこと。
ついこの間まで違う会社として働いていた両社員がぶつかり合う中、果たしてその命題クリアに辿り着くことが出来るのか!
話のネタはこれくらいにして、私も以前所属していた会社の総務部にいた頃、同じようなことが起こりました。
その時はどちらかと言うと買収する側でしたが、そこでやってきた外資系企業のいわゆる総務系の人たち、みんな私より仕事がデキる人ばかりでした。
違う文化で歩んできていても、人のためになる仕事を全うしたいという気持ちは同じだったことを、ただそのためのバリュエーションが豊富だと感じることができました。
今の私の生き方としては、異文化企業に飛び込んでコミュニケーションを取りながら貢献することですが、日々刺激がある方が楽しいという性格なんだろうなと感じています!
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タイトルと表紙からドタバタ劇な内容なのかなと想像して読み始めましたが、そうではなく非常に内容が濃かったです。
買収した側とされた側、ベテラン社員と中堅と若手、営業や研究開発のフロントオフィスと総務のバックオフィスにスポットを当ててストーリーが展開されており、読みながら「そうそう!」と納得する場面がたくさんありました。
印象に残ったのは、世代によって働き方に対する価値観の違いについて話し合うシーンがあり、とても考えさせられました。小説内でも語られている通り、まずはコミュニケーションを大事にしていこうと思います。
Posted by ブクログ
〈そのときだった。そのとき、だったのだ。〉ウチの会社が買収された!怒涛のお仕事小説。〈始業のベルが鳴った。まだ、一日は始まったばかりだった。〉長い、長い、長~~い、一日が。まさか、ある朝突然の企業買収。主人公は花森石鹸総務部員、真柴忠臣。わたしも子どもを生むまでは長らく総務の仕事をしていたので、もうしみる沁みる。『会社』という枠の中でそれぞれがそれぞれの立場で『生活』を背負ってぶつかって頼って奮闘して。悔しさも諦めも抗いも全部ひっくるめて、踏ん張らないといけなくて。〈フルタイム、時短勤務、子供がいる、いない。大変、大変じゃない。〉みんなみんな頑張っている。買収を通して2つの会社『花森石鹸とブルーア』が少しずつ、本当に少しずつ、それぞれの誇りを残しながら、一つの形を作ろうとしていく姿に胸熱でした。真柴さんとブルーアの柏宇の友情?もとっても良かった!
Posted by ブクログ
突然買収される可能性がある今の時代を映し出しているような本でした。
その中で主人公の真柴忠臣の熱い生き方が頑張れと応援したくなり、読後はスカッとします。
全く異なる企業体質を一つにする苦労が伺えます。
一つの企業でも異なる部署が一緒にプロジェクトを進めるとこの本に描かれているようなもの近いものがあったりするので、プロジェクト・マネージャーにとっても参考になる本かもしれません。
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あなたの代わりはいない。
私がいないと回らない。
耳障りが良過ぎるから、
ついそんな状況を作りたくなってしまうけれど。
代わりがいないと困るのはその人物であって
仕事ではないのだから、
いなくても回せる様にしておかなくちゃ。
休養と回復を認めあおうってCM、
好きだったのに最近見なくなっちゃったな。
仕事だけじゃなくて親業もね。
子供だってちゃんと成長してるんだから、
手を出すのはぐっと我慢して、
やらせてあげないと本人が困るよね。
Posted by ブクログ
ほのかな花の香りを売りにする石鹸メーカーがどきつい匂いを売りにする外資に買収されてはじまる物語。
自分は匂いの国家資格持ってるけど、きつい匂いは苦手なので、その嫌な感じはよく分かる。
お話自体は職場を舞台にしたドラマで、主人公の奮闘を見守る感じでした。
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額賀澪の弊社は買収されましたを読みました。
主人公は老舗の花森石鹸の総務課に勤めています。
住まいは古いアパートでそこに若い台湾の男の子が入ってきました。
テレビを観ていたら、自分の会社が突然アメリカの会社に吸収合併されたとニュースが流れました。
新しい社長と一緒に入ってきたのは、同じアパートの若い子。
二人で、対立する花森石鹸と新しい会社をまとめようと奮闘します。なかなか面白かったです。
Posted by ブクログ
初めての額賀澪さん。
面白い!しかもしっかり取材されていて、エンターテイメントではあるけれど、違和感なく読める。
バックオフィスみたいな縁の下の力持ちが大事、結局世の中は人と人、とは、日頃から実感していること。
ひとつの成功は、様々な人達の力が合わさって初めて成されるものです。
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ドタバタ物かと思いきや真面目な小説で面白かった。買収で一つになったが、そもそもの企業体質、世代差や日本人か否かと言う事でも広がる溝が上手く描かれていて身につまされた。
Posted by ブクログ
買収という題材で、
国籍が違う人、世代が違う人、
文化が違う人と協働することの難しさや、
そのヒントが詰まっていた。
あと、地味だけど、なくちゃならない
総務課にスポット当ててるのも良い。
会社は、こういう人達の働きで
成り立っているのですよね。
Posted by ブクログ
ん〜熱いですね!
読んでいて気持ちがよかった!
追い詰められながらもひたすら前だけを見て会社の為に奮闘する忠臣さん、こういう人が居てくれると働いている人間の士気は上がりますね!
「会社は社会の縮図。皆が同じ方向向いて同じ熱量で同じ働き方で…〈同じ〉である事をエネルギーに大きくなった会社が〈違い〉を受け入れて変化しようとしてる」
まさに今、世の中もこんなふうに変わっていこうとしているんでしょうね。
〈同じ〉ってね、気持ちいんですよ。
これは会社だけでなくスポーツや芸術、イベント…多数の人間が関わって一つの物を成し遂げようとしたり作り上げようとしたりトップを目指したり…そんな時様々な場面で〈同じ〉を感じられると気持ちが高揚するんです。携わっててよかったって!
色んな人がいて色んな思考があって形があって…違いを受け入れながら同じであることを実感するって難しい。
でも、だからこそ魅了されるんですかね〜
ってまた、本筋からだいぶズレてきたのでこれで終了。
Posted by ブクログ
違う会社が一緒になる難しさは実体験からよく分かります。自分とは違う相手の常識を認めて初めて一緒に仕事ができる気がします。納得しながら楽しく読めました。
Posted by ブクログ
「人を気持ちよく動かすのは、命令でもお金でも待遇でも条件でもなく、人だ」
働いているのはやっぱり人であり、その感情を動かすのはやっぱり人だ。会社の最前線ではないと思われがちな、「何でも屋」の総務部で働く真柴だからこそ、感じることがある。誰のどんな仕事も、必ず必要なものであり、必ず誰かの仕事に貢献している。最後の場面で、総務部に向けた社員の言葉がそれを表している。
社会で働く一人の人間として、自分の仕事を誇れるような一冊。
自分の仕事ぶりを振り返り、私たちの後ろにいる後輩が、働くって楽しそうと果たして思ってくれるのか。"楽しそうに仕事をする大人がyou tuberしかいない"にはちょっとぐさっとくるものがあった。仕事や仲間の構築の仕方を考えさせられる。
Posted by ブクログ
名前通りの忠臣くんに、最後は会社のために我が身を捨てるドライだったはずの社長。いい会社です。実際にはもっとドロドロしてそうだけど、経済小説としても人情本としても楽しくさくさく読めた。
Posted by ブクログ
ある朝、突然発表された外資系企業による自社の買収。混乱する社内。錯綜する人事異動や人員整理の噂。
会社に対するそれまでの信頼や意識を根底から揺るがす経営統合の悲哀を描いたビジネス小説。
◇
ある朝のこと。真柴忠臣は勤務先の花森石鹼が買収されたことをニュースで知る。会社を吸収合併するのは巨大外資系企業である。
慌てて出社した真柴が見たのは、予想以上の大混乱だった。
飛び交うカタカナ用語。鳴り響く電話。社長は雲隠れしていて連絡もつかない状態とのことである。
やがて買収先の企業から新社長をはじめとする社員たちが送り込まれてきた。総務部に所属していた真柴は、経営統合のための事務局の一員として新体制作りに奔走することになったのだが……。
* * * * *
企業買収 -- 『半沢直樹』シリーズなどでも取り上げられているし現実にもよくあることですが、そこには必ず弱肉強食という社会の縮図が展開されているのは周知の事実です。
弱肉側から考えると、社名が変わるだけでも少なからずショックなのに、社内で劣勢に立たざるを得ないストレスは相当なものであるのは想像に難くありません。繊細な神経の持ち主なら退職や悪くすると自殺に追い込まれてしまいそうです。
そんな胃の痛くなりそうなテーマなのだけれど、ストーリー的には前向きでわかりやすい設定になっていました。
何より、悪人が出てこないということは早々にわかりました。強食側のラスボスが新会社社長のターナーなので、悲惨な展開にはならないという安心感があります。
また、弱肉側で主人公の忠臣の上司に当たる浜名総務部長も不審な言動こそあるものの基本的に中立を保っており、非情で陰湿な上司には見えません。
このあたりの穏健な作りは額賀氏ならではです。ラストも爽やかでした。
しかしながら、ストーリーにひと捻りがないため物足りなさが残るのも事実です。
だから印象が薄く、恐らく作品として記憶に残らないと思われるのが残念でした。ただお仕事小説として見たとき、なかなかの面白さもありました。
Posted by ブクログ
「花森石鹸」が外資系企業に買収された。寝耳に水状態で呆然とする社員達。
総務の真柴は花森石鹸の愛社精神が人一倍だったが、買収先のブルーアの社長秘書兼通訳の柏宇と、偶然にもアパートのお隣さんだった事に困惑する。果たして買収された側と買収した側は上手くいくのか…
花森石鹸の二代目社長は、ボンクラ扱いに嫌気がさして会社をアッサリ売却する。元々花森石鹸に入社するつもりもなかったのに押し付けられた社長の立場から見ると、それはそれで仕方ないのかもしれないけれど、社員はたまったものではない。
真柴は地味だけど、総務の何でも屋として影から花森石鹸を支えている事に誇りを持っていたけど、買収された以上は目の前の仕事をするしかないと頑張る姿が応援したくなりました。
お隣になった柏宇(ダニエル)も人柄は良い人だったのが救いでした。
ガッチガチの昭和を引きずっていた花森石鹸が外資系企業であるブルーアに買収された事によって社内の派閥が凄まじかったですが、それを乗り越えて新商品開発ができたのはホッとしました。
真柴と同期のシングルマザーの葵もなんだか進展しそうですし、ラストは爽快でした。
Posted by ブクログ
多分このサイトで紹介されていた。
老舗の洗剤メーカーが外資系のトイレタリーメーカーに買収されて、それによって起こる社内の混乱や、社員の意識の変化などが書かれている。
企業小説としてリアルなところと、うまく出来過ぎなところと両方あった。買収を社員もニュースで知るというのは現実もそうだろうと思う。最初は社内がギスギスしていてうまくいかないのもそうだろうと思う。老舗企業の古い体質もリアルに描かれている。
ただ、最後にバタバタっとすべてがうまく行き過ぎ。そこがもっとリアルならよかったと思う。
Posted by ブクログ
292ページ
1600年
8月11日〜8月18日
忠臣が勤める花森石鹸は、突然ブルーアに買収された。ブルーアの社長秘書兼通訳として現れたダニエルは、昨日隣に越してきた台湾人の柏宇(バイユー)だった。2つの会社を一つのブルーア花森にまとめあげるため二人は協力するも、営業部、研究開発部の反発は思いの外激しく、統合に向けての先が見えずに、花森の社員は大幅な人員削減の危機にあった。
なかなか読み進められず、前半は苦労した。いきなり買収されるところから始まる設定がおもしろく、相容れないものが協力するようになるという先が読めてしまうストーリーだったが、中盤はおもしろかった。
Posted by ブクログ
タイトルと可愛らしいイラストに惹かれて手に取りました。
古い体質の日本の石鹸メーカーが外資系ブルーア社に買収される。総務部の忠臣はアパートに引っ越して来た台湾人の青年と、買収された側した側として会社で再会することとなる。
昔のサラリーマンのおじさんと若者、コテコテの日系企業と外資系企業の社員は最後には手を取り合っていけるのか…どの企業でもありそうな話で登場人物の気持ちになって楽しく読めた。
個人的には中堅営業のスミレが若者側だと思っていたら気づけばおじさんと若者の間にいる、違うんだなと感じたところにすごく共感してしまった。
Posted by ブクログ
こういうお仕事系の小説を読んだことがなかったけど、仕事から帰ってきて仕事の話を読みたくないので、苦手だなと思った。話そのものは悪くなかったと思う。あと自分は真柴くんみたいな愛社精神がカケラもない人間なので、なんていうか「こんなんで働いてて、ごめんね……」みたいな気持ちになったし、出てくる人みんな大体アツくて、そこも馴染めなかったのかなあ。なんかナルトがもし会社員だったら……じゃないけど、そういう少年漫画的なアツさを感じて、しかし題材は会社員なので、そこの違和感があった。うーん。
Posted by ブクログ
花森石鹸で働く真柴忠臣は、ある日、外資系メーカーのブルーアに会社が買収されることを知る。
ブルーア花森として再出発する会社ではあったが、花森側の抵抗感はすさまじく、総務の真柴は経営統合に向けて走り回るのだった。
環境に優しい香り控えめの花森石鹸と、香りが強く華やかさで人気のブルーア。
対立構造すら容易に描けるこの両者の商品性の違いは、
会社の構図にも反映されている。
昭和ライクの会社体質の花森と、時代に則った就業マネジメントを行うブルーア。
ガチンコ対決になるのは言わずもがな。
これを1つの会社として、社員が同じ方向性で邁進できるようにしていこうとするのだから、真柴の苦労は想像しがたいほどだろう。
買収することが大変なのではなく、した方とされた方でより良い環境を作っていくそのことが、一番重要でヘビーだった…
銀行の統合とか、伊勢丹三越とか、派閥すごそう。
Posted by ブクログ
文字通り買収された会社の社員の混乱と、変化を描いた内容。
最初は買収した会社に敵意や嫌悪感を持っているが、徐々に社員のマインドが変わり始め、最終的には両社社員が協力し、2社がコラボした新商品を作ってハッピーエンドだった。
ついでうわさされていた大量リストラもなくなりさらにハッピー。
1年でこんな人って変わるんかいと思うけど、買収側の会社にいた私は確かに買収された会社の人はすぐ馴染んでいるように見えたのでこんなもんかとも思った。
買収された会社のデキそうな社員はささっと序盤でいなくなっていたなあというのをおもいだきた。
Posted by ブクログ
総務を「やる側からすると大変な仕事でも、やってもらう側からするとやってもらえて当たり前の仕事」という風に表現したのが印象的。
M&Aという単語は知っていたけどその後のPMI(統合までのやりくり)は一切知らなかったので色々と勉強になりました。
Posted by ブクログ
外資系企業に買収された日本老舗企業、その組織内でのフロントの営業・製品開発とバックの総務のそれぞれの立場。2社の融合はできるか。なかなか難しい問題だが、ここではまあ丸く収めた。せっかくの設定なので、林檎箱館での交流シーンがもっとあれば面白かったかも。
Posted by ブクログ
お仕事物語で
買収された会社のやり取りがわかりやすく
書かれてました
リアルに書いてあるため丁寧に書いてあり
個人的に少し読みにくい部分と感じるが
ありましたが最後まで
楽しく読めました
Posted by ブクログ
買収ではないにしろ、会社の合併は(最近も含め)何度か経験したことがあり、現場レベル以外の裏側でも様々なハードルをクリアする必要があるのだなということを知ることができた。ただ、舞台が現実に近くて読んでいて疲れてしまった。ちょっと違うけど、似たようなテイストだと、早見和真『店長がバカすぎて』とか朱野帰子『わたし、定時で帰ります。ハイパー』を連想したのだけれど、それぞれ店長や甘露寺のようなぶっ飛んだキャラが本作にも登場してくれたら、物語のアクセントになったかもしれないなと思う。
Posted by ブクログ
タイトルと表紙絵にコミカルな内容を想像したが、なかなかシビアなストーリーだった。
花森石鹸に新卒で入社し、総務部一筋で働いている真柴忠臣が主人公。ある朝、ニュースで自社が外資系のブルーアに買収されることを知る。非上場のオーナー企業なので買収を阻止する術もなく、社員はその事実を受け入れるしかない。その後に巻き起こる騒動を総務部の忠臣の目線で描くサラリーマン小説。
今の御時世、ちょっと業績不振に陥れば身売りも廃業も他人事ではない。ましてや経営者がこんなじゃ、社員は苦労するなあ。