【感想・ネタバレ】密室黄金時代の殺人 雪の館と六つのトリックのレビュー

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密室密室、また密室。
一密室去って、また一密室。
さて、この小説の中に「密室」という単語はいくつ出てきたでしょーか?

という小説では、もちろんない。

とはいえ、タイトルにもあるように、ページをめくってもめくっても出てくるのは密室。こんなに密室特化型のミステリは初めて読んだかも(特化型というか、こだわりというか)。

洋館、陸の孤島、クローズド・サークル、十数人の客人、おもむろに始まる殺人事件の数々。

むしろ、ミステリとして王道ともいえる設定だけれど、私はなんだかミステリを読んでいるというより「密室図鑑」を眺めているような気持ちになった。

著者も、読者を密室とトリックに集中させるためなのか、登場人物の名前を職業と絡めて名付け、群集劇にありがちな「これは誰だっけ?」というふうにならないような工夫が見られる。

また、「架空の設定」とはいえ、ミステリ読みなら必ず定期的にぶち当たる「密室もの」にも活かせそうな知識やトリックが詰まっていた。

さあ、あなたも密室の波状攻撃を浴びよ!!(笑)

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2023年05月18日

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面白かった
密室殺人=無罪となる
ぶっ飛んだ設定
登場人物も個性的な名前で覚えやすく
小説の世界観に入りやすい
読み始めると
怒涛の密室殺人パレード
皆さんはどれくらい解けるか
挑戦してみて下さい
自分はまったく解けなかったけど
楽しく読めた作品でした

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2023年05月06日

Cat

購入済み

密室トリックのデパート

密室トリックが目白押し!

密室、密室、密室、密室、密室、密室。

密室好きにはたまらない密室ミステリィ!

多彩な密室のオンパレードで、最後まで飽きさせないとは、なんとも贅沢な一品です。

密室トリックの可能性について、前向きな姿勢が随所から感じられ、前途有望な作家さんとして今後の活躍に期待が持てます。

登場人物のミステリィに対する思いが、これまた魅力的で、キャラクターの掛け合いが楽しい。西尾維新先生の物語シリーズなどのノリが楽しめる人には刺さるはず。

ふと、駄洒落で人物名を憶える夜月を見て、剣崎比留子がパッと浮かび、『屍人荘の殺人』がお好きな作家さんなのかな? と思っておりましたら、解説にて好きなミステリィとして挙がっており、ああやっぱり! と膝を打ちました次第。

それにつけてもミステリィは密室。(おやつはカールの呼吸)

密室トリックが見破られなければ、無罪! とは。

このなんとも思い切った斬新な世界設定は、清涼院流水先生が生み出したJDCシリーズにも通じる面白さがありますが、これって、ちゃんと読者が推理できる本格ミステリィとして楽しめる作品なの? と言う疑問も浮かびはしましたが、心配は全くの杞憂に終わりました。

島田荘司先生が本格ミステリー宣言で掲げた「幻想的な謎が論理的に解決すればそれは本格ミステリだ」と言う条件を十分に満たしています。

綾辻行人先生のように超常現象、西澤保彦先生のように超能力、森博嗣先生のようにSF、今村昌弘先生のようにゾンビ、辻村深月先生のようにファンタジィ、と言ったミステリーとは異なるジャンルの設定を、謎を紐解くための手掛かりとして組み込んでいるわけでは無いため、所謂、そう言うたぐいの特殊設定ミステリではありませんが、間違いなく特殊な設定の本格ミステリィ小説であることは確かです。

密室にこだわった、こだわりの密室ミステリィ。

次回作は、本当の意味での特殊設定ミステリが執筆されるのでしょうか? 

わたし、気になります。笑



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2022年03月06日

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多数の密室が出てきて密室好きにはたまらない作品。密室の謎が焦らされることなくテンポよく明かされるので話の展開が早くグイグイ引き込まれた。主人公とヒロインの掛け合いもとても面白く、謎解きパートと会話パートを楽しみながら見ることができた。

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2024年02月29日

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「密室の不解証明は、現場の不在証明と同等の価値がある」
そんな判例により、現場が密室である限り無罪が担保された日本では、密室殺人が激増していた。
そんな中、著名なミステリー作家が遺した館を改装したホテル「雪白館」で、密室殺人事件が起き……。


2022年『このミステリーがすごい!』大賞の文庫グランプリ受賞作である、密室殺人特化ミステリです。

とにかく次々に起こる工夫を凝らした密室殺人事件、登場人物達が多くても混乱しづらい個性付けと個性に応じた名付け、その登場人物たちの軽妙な会話、他の有名ミステリーをオマージュした小ネタなど、ロジカルであるとともに遊び心もあって、デビュー作とは思えないくらい作りこまれているなと感じました。

密室をどうやって作り上げたか、というハウダニットに特化している分、動機付け(なぜ密室にしたのか、ではなくどうして殺したのか、の部分)が弱いのが少しだけ残念ですが、電話も通じず橋が落ちて孤立した雪の降る館のロケーションといい、ミステリ好きにはたまらないなと思います。

「密室が解かれなければ無罪」という現実の日本とはほんの少しだけ違う世界設定も、異様なほどに密室殺人事件が多発する理由付けになっていて面白い。

続きも出ているようなので、ぜひとも近々読みたいな。

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2024年01月13日

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どこかでオススメされていたので購入
タイトルにも惹かれた

キャラクターや人格設定はありきたりだが登場人物の名前を覚えやすくする工夫は良かった

いきなり館に10人くらい集まって読み進めるたびに誰やねん!何してる人やっけ?
館ミステリーあるある

会話には洒脱感がある
実際にこんな奴いないよねってい
クセは弱めで個人的には好みだったので特に主人公の描写は何度か笑った

殺人モノが苦手、人物に感情移入したい、逐一心理描写が欲しい方には不向き
と言うか、このタイトルを手に取ってそのレビューはどうなのと(個人の感想です

密室トリック特化型の物語を読ませる、そこに没入させる手段と考えると、余計なモノは排除したり名前を工夫したりといった点はプラス

さてさて肝心の密室トリックとネタは?と
十分及第点ではないか
驚きのカタルシスは得られなかったが、少なくともありえねーと感じることはなかった

知ってたけど続編もあるのね
それらしい終わり方
文句なしに購入予定です

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2024年01月08日

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書店で見かけて気になっていたミステリー。『現場が密室である限りは無罪であること』が認められた特殊な世界で、クローズド・サークルという状況下で次から次へと密室殺人が起こり、とても面白かった。
バカにされがちな男主人公という立ち位置がやや残念だった。

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2023年10月31日

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非常にライトな 感じで読みやすかったです。中には現実離れしたトリックもありましたが、最後のトリックは素晴らしかったです。

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2023年08月27日

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設定がすごく合理的でした。
密室殺人だと無罪になる。確かに!
疑わしきは被告人の利益に。密室殺人を暴いてこそ、だな!と

ただ、密室殺人のトリックが文書だと私の理解があまり追いつかず。。。笑

けど、すごく面白いお話でした!!

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2023年08月22日

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かなり好き。

このくらいエンタメ性があって軽い気持ちで楽しめるのが私にとっての真のミステリーだなと改めて思う。

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2023年06月22日

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密室愛溢れる作品です。
雪の館での連続殺人事件、見立て殺人など本格愛も感じさせますが、密室トリック6つは盛り過ぎでしょう。
普通はそんなに密室殺人は発生しないものですか、密室殺人がそれほど起こってもおかしくない世界を構築しているのも凄い。
デビュー作ということもあるかもしれませんが、密室トリック6つ惜しみもなく放出は大サービス。
今後、期待です。

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2023年06月02日

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面白かった。但し好きかと言われたらそうじゃない。
主人公の性格がクズ過ぎる。
フェンリルの腕を突然掴む暴行を加えながら自分は被害者のつもりでいる。
その他、多数の人が殺害されていながらその理由と背景については一切触れていない。作者はただ密室を作りたかっただけの小説だ。

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2023年05月28日

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密室黄金時代、それは日本で初めて密室殺人が起きた事件を機に世界的なブームとなる。

本作『密室黄金時代の殺人』は個人的に大好物の高校生探偵モノの密室殺人ミステリです。物語の主人公(葛白香澄)は高校2年の男子高生。幼馴染でもあり、お姉さん的な朝比奈夜月(大学生)に連れられて、とある雪山の館(ホテル)を訪れる。そして、そこには葛白たち以外の客もいるのだが、突如として館はクローズド・サークルへ変貌し、いくつもの密室殺人が巻き起こる。

「いやぁ〜、たまらない設定です♪」(私)
「気持ち悪い。ストーカーみたいね」(少女M)
彼女は嫌悪感を露わにした。私はとても傷ついた。

冒頭から、↑こんなノリで主人公の心情がちょいちょい出てきてクスクス笑いながら、密室トリックに驚嘆しながら、最後は次回作の匂いまで残して、もう読むしかないやん!!

1つの作品で、これでもかと複数の密室殺人を描きながら、また登場人物の個性もハッキリ描きながら良い読後感に浸れる本作は、青崎有吾さんの裏染天馬シリーズと似ているなと感じたので、裏染天馬シリーズがお好きな方にオススメします♪

さて、次回作も購入済みなので早速読むかな♪

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2023年05月17日

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ネタバレ

このミス大賞作品。
ここまで密室に特化したミステリー小説は初めてかも知れない。
正直言うと設定自体は相当特殊で、密室が破られ無ければ無罪放免、被害者達が集められた理由も曖昧という状態で密室殺人が起きていく。
しかしその分密室の謎に多くの容量が絞られており、特に最後のトリックは盲点を突かれる物であった
続編が出ているのでそっちも読んでいきたいです。

この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)。
葛白香澄:堀江瞬
蜜村漆璃:沢城みゆき
朝比奈夜月:高橋李依
探岡エイジ:宮野真守
社晴樹:東地宏樹
石川博信:緑川光
長谷見梨々亜:日高里菜
真似井敏郎:石川界人
フェンリル・アリスハザード:東山奈央
神崎覚:浪川大輔
詩葉井玲子:井上麻里奈
迷路坂知佳:花守ゆみり

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2023年05月03日

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密室殺人ミステリー。
うーん、登場人物設定とミステリー要素は面白かった。密室としてのトリックも前衛的と言うか……確かにクローズドサークルじゃなかったら直ぐに警察に調べられて分かりそうとは思ったものの面白かった。

ただ、うーん、どうしてだろうか。男女で謎とくミステリー系は女性の人を小馬鹿にしたような態度で描かれることが多い。どうにもそれが気になってしまって集中出来なかった。買う前に本屋さんで初めの数ページを読み、幼なじみの子と謎を解くもしくは主人公が1人で謎を解くのかと思って購入したが、そうなるのか……と残念な気持ちになった。この辺は好みだとは思う。
可もなく不可もなくで星3で。

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2024年05月04日

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良かったけど、トリックは金田一に出てきそうなトリックだった。もう少し畳み掛け要素の迫力があっても良かったなーと。。。

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2024年05月01日

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次々と密室トリックが出てきて、解き明かされる。ライトノベルのように軽い感じ。密室のトリックはすばらしく、かなり考えて作ったと思われるが、読んでてなんだか疲れてしまったのはなぜだろう。

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2024年04月13日

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さくさくさくさく密室密室密室。密室が強過ぎて、まあまあくせありな登場キャラが全然前にでてこない!ひたすら密室のことだけわくわくして読む。

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2024年04月09日

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ネタバレ

このミスという事でね。
扉を交換することによって密室を作り出すトリックは実に単純で予想出できなかった(もっとたくさんミステリを読まねば...)。

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2024年02月13日

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解説にもあるが、色々と振り切っており好き嫌いが分かれそう。人物や心情の描写が薄っぺらい一方で、トリックに関係する必要な描写はしっかり書いていて読みやすい。光速探偵ピエロのくだりはしつこくて辟易した。

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2024年01月18日

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密室トリックがたくさん出てきて、そういうのが好きな方におすすめです!私はもうよくわからなくなってきて、頭がこんがらがりました。笑

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2024年01月07日

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密室がたくさん出てくる話。
こんなにいろんな種類の密室があるのか。
数学的帰納法のようにあてはまらないものから省かれていく推理。面白く読めた。

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2024年01月06日

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密室殺人のオンパレード。6つの密室をこれでもかとばかりに解いていくのだけれど、密室物の謎解きはいろいろと難解で、細かい仕掛けなどは端折りながら読みました。主人公の男の子がなかなか面白くて所々で笑わせてもらった。この主人公にはまた会いたいな。密室物なので仕方ないとは思うけれど、なぜ?や誰が?的な要素が少し物足りなかったかな。

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2023年10月20日

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密室殺人に特化したミステリー。

流し読みをしてしまっていたからなのか、読解力がないからか、密室の説明が文章だとちょっと分かりづらい気がした。

映像化されたら面白そう。

一方で、登場人物の名前は素晴らしく覚えやすかった。

敢えてそういう分かりやすい名前にしつつ、実はそれを使ったトリックというかミスリードなのでは?と勘繰ってしまったが、その手のどんでん返しはなかった。

それにしても、最近、“●●が大絶賛”とか“絶対に騙される”とか、“鳥肌が…”とかの煽りが多くて、ついついそれに釣られて読んでしまうけど、得てして自分の中で期待値が上がりすぎた分、それほどでも…というパターンが多い気がしていて少し残念な気持ちになる。

この作品も、普通に面白かったんだけど、そんな感じだった。

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2023年08月18日

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次々と密室トリックが出てくるものだなぁ。トリックは正直よくわからないが、罪に問われない設定が面白かった。

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2023年07月29日

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密室ならば殺人は不可能、という無罪判決により密室殺人が横行している世界で起きる密室殺人の話。密室の玉手箱かというほど密室が溢れている。密室の種類分けに密室探偵、密室使い、密室がゲシュタルト崩壊するレベルで密室好きにおすすめ。

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2023年07月06日

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読みやすく、今どきの子でも楽しめるようなキーワードが出てきたりしてクスッとする場面も。
密室殺人がゆえに難しいトリックが多くて、想像を働かせるのが少し大変だったから星3つで。

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2023年06月21日

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ネタバレ

星2.7くらい。

登場人物があれよあれよ死に、密室トリックが6つ盛り込まれて頭が追いつかない感じだった。

著者の密室好きがこれでもかと表現された作品であった。

登場人物の名前や、会話等はコミカルな表現がなされている。

第一の犯人が代々受け継がれる暗殺一家という暴露したとき、ハンターハンターのキルアか!とツッコミ入れてしまった。

第2の犯人のトリックも扉交換って、そんなリスク高いトリックあるかよと何か腑に落ちない感じてあった。 

トリックの説明も長々とされてよく分からなくなる瞬間もあった。

自分はあんまり好みの作品ではなかった。

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2023年06月15日

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ネタバレ

密室トリック好きが同好の士を楽しませるために書いた小説。とにかく密室トリックを楽しませるための工夫が随所に見られる。
密室トリック自体が6つも出てきて、その謎解きに集中するため、登場人物の名前などは憶えやすいように工夫(EX:医師のイシイさん、探偵の探岡さんなど)してあったり、ストーリー自体がオッ変える必要もないほど簡略化稚拙化してあったり。

趣向が限定されるので、自分の範ちゅう外になり評価は☆×3としたが、合わないなりに「このサービス心は凄いな」と思った次第。ある種ミステリー小説の極論を見た気がした。

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2023年06月08日

Posted by ブクログ

密室ばかり出てくる。まあそっか
キャラが立っているようで立っていないというか、あまり感情移入はできなかったかな~

ミステリーは好きなんだけど、謎解きは全然できないので(^-^;、本格物はちょっと置いてけぼり感を感じてしまうのよね。

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2023年05月31日

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ネタバレ

密室がたくさん出てくる意欲作。
密室が解かれなければ、アリバイと同じく現場の不在証明になる、という法律ができ、密室殺人が流行する世界線でのお話。特殊設定はそこだけで、ほかは普通のクローズドサークルなので読みやすい。

個人的には、紐やら氷を使う物理トリックは数学とか理科の教科書を読んでるみたいで好みではないので、最後の密室以外はワクワクしなかったのだが、よくこんなにトリックを考えつけるものだと感心する。

最後の密室の扉を入れ替えるトリックはよく出来ていると思った。伏線もちゃんとあったし、単純でいてなかなか思い至らないトリックで好きだった。

実際に、日本で密室殺人が起こったら、世の中はどうなるんだろうか。おそらく、この世界線のようにはならず、密室の謎が解けなくてもほかの証拠が揃えば検挙されてしまう未来が見える。

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2023年05月08日

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