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「抵抗都市」につづく歴史改変警察小説の第2部。日露戦争に敗れた日本は、「二帝同盟」の名の下にロシアに従属させられていた。
前作から数か月が経過しているが、神田明神下で身元不明の若い女性の死体が発見される。前作に登場した新堂が捜査にあたる。
その頃、ロシアでは民衆のデモに端を発した騒乱が起きていた。これが後の二月革命へとつながっていく。
前作同様に、ロシアの半占領下の大正時代の東京をあたかも見てきたかのように、綿密に描いている。
ロシア帝国の崩壊後の日露の「二帝同盟」という名の従属関係はどうなるのか。第3部が待ち遠しい。
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「抵抗都市」の続編。「抵抗都市」を読んでなくても問題ないが、読んでた方が楽しめる。本作は前作での虚実がわかっているという前提でストーリが展開するので物語に没頭できる。帯に佐藤優氏も語っているが今の時代の空気を反映する大人のエンタメ小説だと思う。このタラレバの相手が中国に置き換わる近未来が想像できるだけに非常に恐ろしくかつ興味深い。前作よりも数段小説として完成度が高く面白かった。
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もし歴史がこうだったら、という設定が面白い。地理的な説明はもう少し省いて謎解きを充実させるともっと良くなる。関連事件がまだ解決してないので近日中に続編あるのか?
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時期は、ロシア革命が起きた事の話になっています。
日本とロシアが“同盟関係”になっていたとして、そのころにロシア革命が起きていたら、こういう騒然とした雰囲気だったんでしょうかね?
そういう政治状況の変化が、犯罪捜査へも影響を与えていることが描写されています。最初は、統監部に気を使っていて・・・。
描かれている事件は、よく考えてみれば数多ある設定です。でもそれが、この物語にある様な政治背景の下に発生すると、ややこしくなるんですね。
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改変歴史警察小説第二弾。推理だけでなく“お大変”“あいまい宿”含蓄ある言葉も楽しい。きっと第三弾もあるんだろうなー。一部、正史もなぞっていて頭こんがらがってくる。
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日露戦争の後の日本の現状とそこでの殺人事件を追う刑事のミステリー小説だ。まるでテレビ番組の刑事物語を見ている様で楽しく読んだ。なかなか面白かった。
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今回は前作の余韻(日韓併合、60年代の日米安保闘争、周辺事態法反対運動の変奏曲)を背景としながらも(読者に前作同様の期待をさせつつも)、こじんまりとまとめた感のある警察小説。大山鳴動して鼠一匹だが、第三部につなげる間奏曲となるのだろう。