【感想・ネタバレ】アウトロー・オーシャン(下):海の「無法地帯」をゆくのレビュー

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Posted by ブクログ

ここでは、シーシェパードが日本の捕鯨船を追うシーンが多く出るが、政治的駆け引きと最新鋭の装備を使い追いかけっこをする。

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2021年09月18日

Posted by ブクログ

陸上での生活と違い、海上はまるで何世紀も前の奴隷のような暮らしを強いられている。しかも現在進行形で…。船員は乗船する時点でパスポートと携帯を没収され、社会から完全に隔離されてしまう。もし全船員がスマホを所持することができて、問題があれば写真や動画をインターネット上に即座にアップロードし、被害者の声を世界中に届けることができるなら、どれほど多くの人々が救われるだろうか。

そして政府は他国から航海中の船の査察が求められると、その船が籍を置く国の登録局が即座に船籍を剥奪し、問題に対して無関係を決め込む。旗国は管理監督を行わず、金さえ払えば船籍登録を受け入れる。金儲けしか考えていない腐った人間のなんと多いこと。

最終章で述べられる日本の捕鯨船についても結局は同じで、日本政府が年間予算を組み、調査名目として膨大な金額が捕鯨のために使われている。政府役人も予算が減らされないよう必死になるし、あまりにも多くの人間が関与して甘い蜜を吸っているため、日本から捕鯨を無くすことは無理だろうと思う。

シーシェパードやグリーンピースの実績はたしかに感心する部分もあるが、彼らが日頃から追いかけ回している悪人たちと同じことをしているではないかと疑問に思う部分もある。

なぜ陸と違って海上では不条理が続くのだろうか。なぜ人間を奴隷のように扱い、自由を剥奪して命を弄ぶことが許されるのか。なぜ殺人鬼は捕まらず、無法地帯と化しているのか。考えるほど暗く悲しくなってしまう。

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2023年12月05日

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