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読み終えると、「なるほど、そうだったのか!」って叫びたくなるような小説。読み終えた人としか感想を言えない(笑)。今思えばタイトルもそうだったのか!主人公と彼女が結婚して結ばれるシーンは、ラストまで読み終えると再読したくなること間違いなしです(^^(私は2度読みなおしました(笑))
舞台設定は
大厄災により人類は1%未満まで減少、地球上のほとんどが不浄の土地となってしまい、生き残った人々は、わずかに残った土地で人工知能カーネにより生活を制御され、平和に暮らしているという1000年後の世界。
そこに、南極から研究のために捕獲した生物を連れてきた助教授が殺害され、生物は逃走。その後も連続殺人事件が起きるが、、、、謎の生物何か、それが気になりラストまで突っ走ってしまいました。
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「禁断の小説」と書かれた帯に惹かれて読みましたが、圧巻でした。帯の通り、人間が生活する上での「禁忌」に触れたような禁断の小説だと思います。
なんといっても独自のストーリー性、世界観が常人離れしています。ミステリーとファンタジーを織り交ぜたような作品でしたが、話の落とし所をもう凄さを言葉で表すことができません。ミステリーならミステリーなりのオチがあるんだろうなと予想しながら読んでいましたが、最後に裏切られました。
そして、作品名がすでにその結末を示していたんだと知って鳥肌が立ちました。色々と考える部分が多いです。
こういう作品は大好きです。
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眼球堂などを読んでいたので、あの周木さんのSFか!と思い、手にとる。冒頭はSF感満載なムードだったけど、なんやかやで殺人が続き、やはりミステリ要素もあるのか…?と思いながら読みすすめた。序盤では想像もつかないラストに着地。
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男性側にたっても女性側にたっても、なんだか差別されているような気持になる不思議な作品。
最後まで真相わからず、モヤモヤと引っ張り続け本当に熊の仕業だったらあまりにもつまらないと思いながら読み進めるとあっと驚く真実。最初は、SFっぽくもありファンタジーっぽくもあり、あまり好みじゃなかったけど、思いもよらないラストで中盤以降はノンストップで読みました。
そして、タイトルが秀逸。あぁ。なるほどねぇ~。
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青字にホログラムがキラキラしていて黒い帯で「禁断の小説」他にも書評家の高評価なコメントが添えられてて気になって買った。ジャケ買い。ミステリーというよりSF要素強め。途中どうなるんだろう…って不安と期待でページめくる手が止まらんだ。アスムとセーファが結ばれるシーン辺りからなんか違和感を感じてたから結末は大どんでん返しって程ではなかったかな。「だからあんな書き方だったのか。」ってなるしタイトルにも納得する。セジの正体はなんとなく予想ついていたけど病気の正体や島のシステムまでは予想できなかったし誰も予想できないと思う。終盤に向かって謎が解けるにつれてなんか逆に不快感というかモヤっとしたけど中盤はゾクゾクしてすごい面白かった。
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映像化不可能なヤバい終幕 - 周木律「楽園のアダム」★★★★☆
これは面白い!未来を感じさせるのにエモい風景と物語が展開されます。最後の結末がすべてを飲み込む衝撃で読む手が震えます。パラパラ読み返してみると見事な記述だ。2人が結ばれるシーンは特にお見事!あそこが口づけは言い得て妙だわww
エモいから映像化を考えましたが無理だな。無理。冷静に考えるとヤバすぎる最後の選択は嫌悪感がバリバリなので、なおさら無理か。
タイトルは秀逸だ!
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おおお...やけに点が多いと思ったらそうゆう事だったのかー
女だけで繁殖していってる中、そりゃ生物学的な「男」が現れたらそりゃ保護したくなる。
最後にマダムの足を引っ張ったのはアダムの事がちょっとでも大事だったからだと良いなぁ
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色んな島があって、それぞれの役割を担っている。ゲームの世界みたい。
「オスとメスにほとんど形質的差異が見られない種族もあります。これはすでに、皆さんがご存じのことですね」(p11)
「俺」「男」「兄」「彼」。セジとは何なのか考えながら読んでいたけどこれは疑えない。宝塚か。
読み終わってみるとタイトルがもうこれしかないように思える。
この世界の禁忌とはつまり、生物学的男性のこと。
終わり方が上手い。
「君は、セジを研究したいのかね?」
「あれが、人間の本来の姿を思い出させる存在であったとしてもかね」
他の作品の話になるけれど、「男が持つ暴力性と独善性が、人類を破滅へと追いやった」という世界設定は「彼岸花が咲く島」に近いものを感じた。
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作者に完全に騙されました。
平和に過ごすには、エコ贔屓のない機械に判断を任せるというのもありなのかもしれませんが、自分はいやだなと思いました。
楽園に欠けているのは「人間らしさ」なのかもしれないと思いました。
現代の社会を全く別の方法で投影した本かもしれないとも思いました。
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ホログラムでキラキラした表紙に、真っ黒の帯。
よく見るとその帯には型押しで「禁断の小説」の文字。
ほとんどジャケ買いだったが、面白くて一気に読んでしまった。
世界から戦をなくすために、人類は何をしたのか。
AIが出てくる未来の話は多いが、この本はAIやデジタル化社会を考えるというよりも、人間とは何なのか、その本質を考えさせられた。
隠されていた謎が明らかになったとき、もう一度読み返さずにはいられない。
読後、タイトルに込められた意味も、すっと入ってきた。
すごい本だ。
誰かと考察し合いたい。
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読み終わったあとすぐの感想としては「タイトルって話のまんまじゃん!!」だった。
真相の部分はなんとか受け入れることができたが、終わり方はほんとにそれでいいの?とは感じた。
ただ話の進み方や独特な世界観に引き込まれて一気読みしてしまうくらいはハマっていたので星3で
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“奥歯を噛み締め、闇の中の瞳を睨みつける。
瞳孔が、甲虫の甲殻のようにころころと色を変え、煌めいていた。不吉な気配とは対照的な、不謹慎なほどの美しさだ。
(p.105)”
“こいつは殺人鬼だ。僕の愛する人と世界を山ほど奪った仇だ。憎くて憎くてたまらない敵だ。なのに、なぜ——。
この美しい禍々しい瞳こそが、自分の求めるものだと思ってしまった?
(p.297)”
珍しい謎をテーマにしたミステリーだった。つまり、殺人者は「何」で、世界の歪みは何処にあるのか…
疫病の流行により1%にまで減少してしまった人類。生き残った人々は、それぞれが生まれた時から与えられた役目を果たし、人工知能の統括下で穏やかな日々を享受していた。しかし、平和な“珊瑚礁の島”を襲う、起こるはずのない連続殺人事件。島の外から持ち込まれた残虐な怪物とはいったい何者なのか?
※ネタバレしてます!
差異は、確かに争いの源であるが、同時に活力を生み出すというのは真実だろう。在るはずの差異がなくなって、仕方なく導入された偽りの差異。それは一つの知恵ではあったが、熱帯の「楽園」は、人々が必死に隠し、忘れようとした、世界の歪みから手痛いしっぺ返しを喰らったのだった。
…とまとめればとても綺麗な話なのだけど、ところどころ腑に落ちない。このユートピア(あるいはディストピア)のリアリティについて。「男女」の性差は社会的なものであるからそれはいいとして、筆者は、女性同士の争いは全て男性の存在が原因であり、従って男性がいなくなればみな理性的でいられる、と言うのだろうか。
そして、男としてこれはどうしても言わせてもらいたいが、世の中の男は、決して、女を見ると見境なく襲いまくる野獣ばっかりじゃありません!笑
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大災厄によって1%未満に減少した人類。珊瑚礁の島に住むアスムは愛するセーファと幸せに暮らしていたが、その島に突如として起こる凄惨な殺人事件。南極からヤブサト助教授が連れて帰って来た『禁忌』とは…
そう来ましたかー!という感じ。最初からなんとなくな違和感は感じていたのだけど、最後まで読んで納得。
まあ残った「人類」が必ずしも暴力的要素を擁してないわけではないと思うんだけどねー。そういう未来もあったりするんだろうか。
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『禁断の小説』という帯に惹かれて読んでみました。人類が衰退した未来のディストピア小説、点在する島々にそれぞれの生業をもって暮らす人々とそれを”統治”する人工知能カーネ、なかなか面白そうな設定です…と読み始めたものの、どうも文章がなぁ…。そして、そこはかとなく違和感を感じながら読み進めた後、世界の”真実”を知るわけですが…あ~そう来ましたか…って感じですね。実際、Y染色体がどんどん短くなってるとか男性不妊が増えてるとか、将来的に女性だけで子どもが産めてしまうかもしれなくなるとかいう話を見たことがあるので、リアリティはあるのかも。
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かつての地球とは異なり、人々は島ごとにコミュニティを作り平和な時代がやってきた。
そのなかの珊瑚礁の島と呼ばれる、知の研究を行う場所に生まれ育ったのは、アスム。
アスムは幼なじみのセーファと共に同じ研究室に所属している。
彼らは、亡くなった助教授が連れてきた「何か」に殺された。
その秘密を探すと共に、彼らの世界の秘密にも触れてしまう。
さて、本書の結末には私はあまり納得もできず、何かが叫ぶ言葉の意味もわからぬままで疑問が残った。
この世界の秘密についてはそうきたか、と思ったのだが。
「何か」がなぜ人々を襲うかという理由は、恐怖に震えるものと、そうでないものをはっきり分けるだろう。
私は前者である。
だから、なぜアスムがそれを納得できるのかはわからないが、研究者としての興味が恐怖に打ち勝ったのだ、と言われれば納得はできるかもしれない。
しかし一歩読み誤ると、少し違ったメッセージにとらえかねない。
楽園はこれからもつづくのだろうか。
世界の真実が明らかになってたとしても、この造られた楽園の常識は、何も珍しいことではない。
哺乳類の研究では珍しいかもしれないが、生物の中にはそれでもうまくやっているものもある。
男女を区分することは、楽園を継続させるのか、それとも……。
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人類にとってどんな未来が一番ベターなのかは、人によって違っていて当然です。1000年後なんて自分には関係ないから人類なんて滅亡してもいいや。という事も思えたりするのですが、実際今まで綿々と続いてきたこの人間界が終了してしまうのは、やはり悲しいと感じます。
どんな形でも続いてほしいとは思うけれど、そもそも人間が世界であるという傲慢さから、地球の汚染を招いているのも事実。この数十年で生物が絶滅する数は15分に1種らしいですよ。僕の生まれた1974年ころは1年で1,000種。これでも多いですが、今は年間40,000種です。この中で人間が増加を続けているわけなので、実際異常ですよね。
閑話休題
この本は800年後生き残った人類の平和なコミュニティで起こった殺人をテーマにしていますが、びっくり仰天の展開もあります。それがスポンと胸にはまった人には名作。そうでない人にとっては迷作になる作品か。意識の高いSF小説。
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近未来SF
絶滅寸前の人類全権をAIに委ねる設定
謎を追う方に重点が置かれ、内容はあまり濃くない
結末イコール、タイトル
“暴力的”に描き過ぎなのでは?という印象が残り、少し疑問に思いました
ティプトリーの作品に、グローバル視点で同様の設定があります
どうしても自然と比較するからかも知れません
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なんだか感想が難しい。
読み応えと続きが気になるような文章はすごく良かったし読みやすかった!
内容は正直ラストまでずっと騙されてたしセジの正体、世界の真理にはびっくりしたしワクワクした。
でも、そもそも南極に人はコミュニティを築けるのかとか性行為をした程度で人は死ぬのかとか、セジの行動とかには正直疑問が残ったからモヤモヤ。
題名と小説の終わり方はよかった。
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*
楽園のアダム/周木律
初めての周木律さんです。
手触りが良い装幀と鮮やかな色彩の装画に惹かれ、
次に読みたい本の候補にしていました。
数週間待ってやっと手にした本は、
やっぱり手触りが良くて触覚で先ず満足。
落ち着いた色合いが好みに合って、
視覚的にも満足。
頁をめくると紙の質もしっとりしてて
心地よく、気持ちよく読み進めました。
舞台は人類が大厄災で絶滅の危機に瀕し、
何とか生き残った人類がそれぞれに生業を持って
役割分担をして生きてる世界。
知を生業とする島のヤブサカの死が発見された事で、姿の見えない異物が島に入り込んだことが明らかに
なる。
その後も人の死は繰り返され……。
脅威に晒されなが謎の異物が存在する意味を
突き詰めていくと、とんでも無い真実が
隠されていた。
途中、どんな結末を迎えるのか読みながら
戸惑いました。
最後まで読まないと不完全燃焼で終わる
ところでした。
読み終えれてよかった。
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騙されてびっくり。
ラストの怒涛の展開に驚いた。
近未来SFミステリー。
大災厄で絶滅寸前まで人口が減った1000年後の世界。
人工知能カーネのおかげで、争いのない平和な世界に。
そんな中での殺人事件。
南極で二足歩行する未知の哺乳類を捕獲。
それが「セジ」。
セジって何?凶暴なの?
狡猾?夜行性?知性があるの?
怖い。すごく怖い。
熊のような?
ここからネタバレ注意。
なんと、人口が減った時に生き残ったのは、女性だけ。
男性は絶滅。
女しかいない世界。
その、ケダモノは貴重な「本物の男」だった。
倒しちゃダメだと思う。
大切にしないと。
なるほど、女しかいない楽園の、たった1人の男だから
このタイトルね。納得。
頭にたくさんクエスチョンマークが浮かんだが、まぁ、いいかなぁ。
Posted by ブクログ
人類が全人口の1%に減少してから1000年後の世界を描くディストピア小説。
この島はカレッジが中心となり、6歳から学生の身分が与えられる。
そして勉学に励むうちに研究生となり、助教授、教授となっていく。
それは一種のイニシエーションだ。
ある日、助教授が島の外から持ち運んできた生物が島に機器をもたらした。
その生物が真っ先に、その助教授を殺して森に逃げ込んだのだった。
助教授の研究テーマは「哺乳類」学。
それは、島である一定の人にしか許されない専門分野だった。
アスムは、その生物”セジ”を追ううちに、この世界の隠された謎に近づいていく。
というディストピア小説なのだが、う〜ん。
なんか薄いという言いますか、読んで新たにスゴいというものがなく。
人類滅亡数千年後のディストピア小説といえば「新世界より」を超えるものが出てこないんだね。
Posted by ブクログ
読みやすいです。サクサク進む。面白い。
1000年後の地球。
AIに管理された争いのない世界。
でもそれは世界の半分でしかなかった。
謎が明かされてからの展開はちょっと生理的に気持ち悪かったけど・・・
そしてなるほどね。題名。
アダム、ね。