富永健一のレビュー一覧

  • 社会変動の中の福祉国家 家族の失敗と国家の新しい機能

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    定義からはじまる社会学
     前著の『社会学講義』もさうだが、とにかく新書を超えた専門的な社会学の入門的内容。
     すばらしい。語釈を踏まへて、用語の定義から始める学者は信用できる。工業社会と産業社会の違ひから。

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    2024年08月24日
  • 社会学講義 人と社会の学

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    社会学講義とあるが、社会学入門である。

    まず、社会学(Sociology) 昔からなんかピンとこなかった。非常に広範な領域を扱う学問だと思っていましたが、本書を読んで腑におちました。
    societyの訳文をみると、社会、世間、共同体とあり、理論社会学を読むと、個人の集まりを研究しているとあります。
    共同体を扱う学問であるとの内容であれば、その範囲も明確であり、他の社会科学との関係なんとなく、区別がつきそうです。

    本書は大きく3部にわかれています。

    1部:社会学とは何か
    2部:社会学の3分野 
      ①理論社会学(ミクロ社会学:個人を扱う、マクロ社会学:集団を扱う)
      ②領域社会学:個別研

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    2023年06月07日
  • 社会学講義 人と社会の学

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    社会科学の業績が集積した立派な名著
     社会科学には初めて触れたので、読解に時間がかかった。
     全体的によくまとまってゐて、努めて客観的に書かれてゐた。説明も大変丁寧で、模範的に書いてみたいと思ったほどである。
     社会学を本質的に概観する上で有用であり、面白い、有意義だ、研究水準もちゃんとしてゐる、と判断した。

     小谷野敦は富永健一を偉い社会学者だと書いてゐて、読んで確かにその通りだと思った。社会学者を名乗る古市や上野千鶴子などとは歴然とした差がある。

     おもしろくないと言ふ人がゐるが、学問に向っておもしろいもつまらないもあるまい。学問は決しておもしろく書くことが目指されるものではない。

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    2022年05月01日
  • 社会学講義 人と社会の学

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    富永健一 社会学講義

    新書なのに教科書らしい教科書。変な導入など無しに本論からダイレクトに入るあたり、有斐閣から出ている大学向けの教科書よりよっぽど教科書らしい書きっぷりをしているんでなかろうか。また、幅広い分野の話を1人で書けてしまう学識の広さに部外者だけれども脱帽もの。

    この本で印象的だったのは下の2点。
    1. 1章で社会学の取り扱い範囲と取り扱う社会の類型を並べていること
    2. 日本国内の社会学研究の歴史も言及していること

    1章で社会学が取り扱う社会をマクロとミクロ、社会と準社会に分けて話を進めているのだけれど、この部分を読んだ時に学生時代、卒論指導をしてくれた教官が時々「取り扱う

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    2017年07月16日
  • 社会変動の中の福祉国家 家族の失敗と国家の新しい機能

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    手軽な新書感覚では読めません。ある程度の予備知識は必要だと思います。反対にこの本を読んでから、気になるところを調べなおすのも1つの手かもしれません。エスピンーアンデルセンの福祉国家レジームに属さない日本の特徴から、日本の方向性を示しているところがポイント。市場で福祉がうまくいかない点もよく理解できました。

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    2016年03月22日
  • 社会学講義 人と社会の学

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    ネタバレ

    [ 内容 ]
    本書は、理論的研究、経験的研究、歴史的研究等多くの分野を見通してきた著者があらためて現代社会学を総合的に捉え、専門分野のみならず一般読書人を対象にして、可能な限り高い水準で平易に説くことによって、この学問の面白さと真価を伝えようとする、「富永社会学の展示室」というべき作品である。

    [ 目次 ]
    第1章 社会の学としての社会学
    第2章 理論社会学
    第3章 領域社会学と経験社会学
    第4章 社会学史の主要な流れ

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性

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    2011年03月31日
  • 社会変動の中の福祉国家 家族の失敗と国家の新しい機能

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    ネタバレ

    [ 内容 ]
    高齢化、少子化、そして女性の社会進出によって、家族に揺らぎが生じている。
    失われた家族の機能を代行しうるものとしては、地域社会やNPOとともに、やはり国家が不可欠である。
    本書は社会構造の多元性を確認しつつ、福祉、環境、社会資本を統合的にとらえる「総合的福祉国家政策」を提唱。
    社会的市場経済のドイツやコーポラティズムのスウェーデンなどの事例を参照しながら、日本の伝統を生かした福祉政策を考察する。

    [ 目次 ]
    第1章 理論的前提-近代産業社会の構造と機能
    第2章 家族と国家の関係-福祉国家はなぜ維持される必要があるか
    第3章 福祉国家の形成-起点から最盛期まで
    第4章 福祉国家

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    2011年03月30日
  • 社会学講義 人と社会の学

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    ノートを取りながらでないととても私の頭では追いつきません。が、面白い。社会学という研究方法の枠組みが綺麗に整理されており、(情報量の割には)分かりやすいと思う。

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    2009年10月07日
  • 社会変動の中の福祉国家 家族の失敗と国家の新しい機能

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    著者は、社会の近代化による家族の機能喪失と解体傾向を指摘し、福祉国家の形成に向けての努力が喫緊の課題となっていると主張します。その上で、欧米や日本の福祉政策を理論的に分類し、福祉国家の多様性を明らかにするとともに、新自由主義の台頭によって理論的にも実際的にも福祉政策について考えなおす必要があると論じています。

    著者は、日本の福祉政策の歴史を概観し、そこには明白な理論的背景が欠けていたことを指摘します。しかし、高度経済成長の時代が過去のものとなり、日本の近代化の局面がウルリヒ・ベックの言う「再帰的近代」に入っていったことを受けて、従来の福祉国家のマイナス面を取り除きながら制度を改善されたものに

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    2015年09月27日
  • 社会学講義 人と社会の学

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    社会学を一望できる。
    もう一度都市学をやりたくなった!
    メモ

    パーソンズ→ルーマン(+複雑性の縮減/システム自身が持つ自己組織化能力によって可能、構造ー機能から機能ー構造へ)
    盛山和夫「秩序問題と社会的ジレンマ」
    コールマン「社会理論の基礎」
    奥田道大「都市コミュニティの理論」
    藤田弘夫「都市の論理」

    都市社会学
    ドイツ:ヴェーバー/ゾンバルト
    シカゴ学派:都市問題に特徴づけられる
    パーク/バージェス/マッケンジー.......ワース
    「都市社会学のフロンティア」

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    2012年08月18日
  • 社会学講義 人と社会の学

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    本書は、理論的研究、経験的研究、歴史的研究等多くの分野を見通してきた著者があらためて現代社会学を総合的に捉え、専門分野のみならず一般読書人を対象にして、可能な限り高い水準で平易に説くことによって、この学問の面白さと真価を伝えようとする、「富永社会学の展示室」というべき作品である。

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    2012年03月26日
  • 社会学講義 人と社会の学

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    社会学の入門書とするにはやや内容が膨大かなあと。著者の富永氏自身が、「富永社会学の展示室」と言っている通り、著者の学んできた社会学の変遷であり、どれだけ社会学というものが枝分かれし、広がっていったかということがわかる。
    社会学とひとくくりにするには社会学は広がりすぎた。だから、自分が興味ある社会学の分野を探すのに、この本は役立つかもしれない。

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    2009年10月04日
  • 社会変動の中の福祉国家 家族の失敗と国家の新しい機能

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    まだ読んでません。
    中公新書編集者O氏オススメの1冊。薦められて買ってから5年も経ってしまいました。

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    2009年10月04日