岡田知子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレきもの初心者にやさしい、まさに「きもの語辞典」でした。
染めと織りの違い、よく見るけれどよく知らない模様の名前や意味、よく見るけどどんな特徴があるのかわからない大島紬……。
きものを知りたくていろいろな読み物に手を出そうとすると、すぐにさまざまな「きもの語」につまづいていた私には、とても勉強になりました。
そして、奥深く趣深いきものが、ますます好きになりました!
ただ一つ注意点。
真面目に読めば読むほど、読みながらケータイを隣に置いて画像検索してしまい、物欲が煽られます。笑
きもの好きな人ほど、憧れるものや欲しいものが増えてしまうかも。
そして、きものに関する言葉が多いことにも気付かされ、 -
Posted by ブクログ
この小説は、世界文化社発刊の「家庭画報」に連載されていたが、著者が脳梗塞で倒れ、帰らぬ人となったため、それまで書き溜めていた執筆分を新潮社が受け出版された。
あとがきの妻の河合嘉代子さんによると、「この本の舞台は自身の出身地、兵庫県・丹波篠山です。話はフィクションですが、夫の少年時代のイメージそのものと言っていいと思います。夫は両親と大勢の兄弟で過ごした篠山の思い出を大切にしていました」と書いています。
全十二話で構成され、どれもが秀逸です。
主人公の「ハァちゃん」(城山隼雄)は感受性が高く国語と算数が好き、唯一の欠点は、泣き虫である。でもその泣き虫が瑞々しいばかりの清らかな感情表現で