畑山博のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
札幌新陽高校 校長日誌 5月16日(火)
【教師 宮沢賢治のしごと】畠山博著、小学館、1992年
「教員としての宮沢賢治って、すっごいですよ。高校卒業して50年後に元生徒がどんな授業を受けたか再現できるんです。どんなふうにすごい授業をしたかは、ぜひ、この本を読んでみてね。」
今読んでいる本があまりにも素晴らしかったので、今朝の管理職会議で参加している15名ほどの先生たちに紹介した。
宮沢賢治は大学卒業後、稗貫郡立稗貫農学校(その後、岩手県立花巻農学校)で5年間教師をしている。生徒数は40〜50名。教員は校長と賢治含めて4名の高校。
担当は英語、代数、化学、気象、土壌、肥料だが、ときには国 -
Posted by ブクログ
とりあえず引用。
『
昔、全ての生命は一つの有機体から分かれ、育ってきました。宇宙を漂う一つの隕石。たまたま地球に落ちてきた一つの隕石。その石に含まれていた有機物が、全地球の生命の源なのです。
その源に戻りたい。
全ての生命と優しく一体化したい。
』
人間の意義とは自然の中で自分に与えられた役割を日々少しずつ進化させることであり、
一人の人間とは長い歴史の中でほんの一区間を背負って生きているにすぎないということ。
現実的ではないかもしれないけれど。
テグ=ジュペリの視点っていうのは常に星空の中にあって、
世界を大きな流れとかで見ているという内容でした。
それにしてもこのテグ=ジュペリの考え -
Posted by ブクログ
宮沢賢治の研究家でもある著者によるサン=テグジュペリ私論。
サン=テグジュペリが置かれた状況から、彼が作品を通して何を伝えたかったのか、どういった心境か著作したのか、その背景にある彼の理想・思想とは・・・といったことを著者なりの解釈で語った一冊。
自身の解釈を遠慮なく披露しているので、読む人によって合う合わないはある一冊だと思う。
著者の解釈自体はある一読者の感想として適度な距離をもって読むのがいいとして、サン=テグジュペリの私生活や当時の社会状況を知ることは、サン=テグジュペリの作品を読みとくにあたって大変参考になると思う。
自分なりの読みをしていくための足がかりというかキッカケにはな